グローバル転職NAVI

キービジュアル キービジュアル

横浜リサのもっと輝け!日本人女性

あの人があなたの上司になってもいいの?2014.12.16

とある、女性のネットワーキング・イベントのこと(どんだけダイバーシティーに力いれてんねん?ってつっこまれそう・・・)、特にお題目は決まっておらず、参加した人たちが日々直面している問題などをシェアして、ざっくばらんに解決方法などを話し合っていたんです。女性管理職の一人が、「ある部下をマネージャーにあげたかったけど、彼女はなりたくないって言って拒否してきたんです。こういった時どうしたらいいんでしょうね?」と問題定義してきました。

 

あるある!そういった経験!私にも!っていうか、みなさんありません?「部下がステップ・アップしたがらない!特に、女性!」の経験??

 

そんな時私はどうしていたかなぁ~と考えてみたところ、私ならこんな事してきたな・・・と思い出してみました。

 

まずは、こういった問題に直面しないよう、ステップアップ(昇格・管理職になるなど、今よりも上のポジションになること)したがらない人を出さないようにする。

 

私がチームを任されると、まず、そのチームで誰を軸にチーム作りするかなどを考えて、その人がステップアップできるように育てることから始めます。その人がマネージャーとして機能できるよう、時間をかけて、ノウハウをじっくり教えていきます。こうやって育てておけば、いざステップアップ!って時がきても、スムーズに階段を上がってくれる傾向にあります。コーチングってことかな。普段からコーチングしていれば、かなりの問題回避ができるのではないか?と思います。

 

コーチングをする事で、先手必勝作戦がとれればいいのですが、いつもそう上手く行かないのが、現実(泣)。それでは、事前準備ができなかった場合はどうしましょう?

 

私の場合は、理由を聞いて、問題をクリアにしてから一緒になって問題解決するよう努力してきました。

ステップアップしたがらない理由は人それぞれ。ならば、その理由を理解しよう。問題がわかれば解決ができるかもしれないし、本人が問題と思っていても、もしかしたらまったく問題じゃないかもしれないから、それはもう腹をわってお互い話すのがベスト。

 

私が経験した例としては、「なんとなく自信がない」。女性にはありがちな返事です。内心できると思っていても、全面的にやれるとは言いづらいみたいです。(日本人の奥ゆかしさ?それとも女性の引っ込み思案??)こういう人に必要な言葉はちょっとした後押しのようです。「私がサポートするから、一緒に頑張ってみよう」とか「ちょっとの背伸びならやる価値あるよ、やってみない?」などが効果的みたいです。内心できるかも?って思っていた部分もあるようなので、「一人じゃないのなら、やってみよう」と思ってくれるみたいです。

 

その他に経験した例は家庭との両立が困難の場合、例えば介護や子育てなど。こういう場合は、具体的に何をどのくらいの期間やらなくてはいけないのかを聞いてみます。介護などは、期間限定の時などもあるし、子育てに限っては案外、親御さんやご主人のヘルプがもらえたりする事があるから、本人が思っているほど問題じゃなかったりするんですよね。 

初めての子育てだと、どのくらい大変かがわからないから、出来ないって漠然と思っている女性も多く、私みたいに実際に働く母親から仕事と子育ては両立可能と聞くと、安心して一歩前進してみる人もいるんですよねぇ。「管理職になったらデイリーがなくなるから両立が比較的楽にできるよ」とか、「家からリモートで仕事すれば大丈夫よ」とか、「会議なども家から電話で参加できるから大丈夫よ」などと言ってあげると安心するみたいです。

 

そして、最後にお話ししたい手法がこちら↓!実はこれ、私も会社の人から聞いた技で、私自身まったく考え付かなかった手法なんですぅ。

 

私を現職に採用してくれた、女性管理職の方がいます(仮にNさんとします)。職場で尊敬できる人の一人です。たたき上げの管理職で百戦錬磨の経験がある、凄腕の持ち主。そんな彼女が話してくれた手法です。

 

Nさんが経験したのは、ある部下をヴァイス・プレジデントに昇格させようと考えていたときのこと。彼女にステップアップを打診したところ、その部下の返事は残念なことに、「No」。理由は「今のポジションで満足している。上にあがりたいとか、給料がもっと欲しいとか特に思っていないから」って事。

 

どうやったらステップアップしたくない女性部下にその気になってもらおうか??部下は自分の今のポジションに満足しており、まったく昇格などに興味を持っていない。そんな彼女の気持ちを変えるにはどうしたらよい??と、Nさんは考えた。考えたあげく、Nさんが放った言葉は・・・

 

「わかりました。だったら、一つだけ聞かせてください。あなたよりもあきらかに仕事ができないA君が将来あなたの上司になってもいいですか?今あなたがここで昇格を拒否したら近い将来、A君がそのポジションについてしまうかもしれないよ。その時はA君があなたのボスになって、あなたに、これしろあれしろって命令してくるけど、それでもいいの?」

 

この問いかけは、部下の心に的中!今まで散々昇格したくないと言っていた部下がコロッと態度を変えたそうです。「私、やります!ヴァイス・プレジデントにさせてください!」

 

凄くありません?この返しは百戦錬磨してきた私も考えつかなかったわぁ~~~!!

 

どうもみんなできる人のみが昇格する、ボスになるって勘違いしていないかしら?できない人だって他に候補者がいなければ、昇格してしまうでしょう?だって組織なんだから。誰かがやらなきゃいけないんだったら、誰かに頼むことになる。それを逆手にとって部下を説得する技!なんともすばらしい!今度私の部下でステップ・アップしたくないって言う人がいたら、この質問をぶつけてみよう(と心に思ったしだい)。。。

 

部下がすべて自分と同じタイプとは限らないのが現実。自分は上にあがりたくても、部下があがってこなければ、上に上がれないことも多々あります。そう考えると、いかに部下をステップアップさせていくかも自分の将来につながるわけですよね。ということで、いろんな手法を使って自分の部下を育てていくことをお勧めします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外資・グローバル企業の求人1万件以上。今すぐ検索!

この記事の筆者

横浜 リサ

某米国リベラルアーツ大学卒業後、某外資系金融にて、業務畑で20年以上勤める。入社4年目にして管理職に抜擢されてからは、管理職道まっしぐら、日本・NY・アジアでのビジネス経験を持つ。「脱サラして、起業!」という思いをひっそり暖めており、リーマンショック時を機に、香港で自身の会社経営を実現。4年間の起業人生活の後、「50代の金融復帰・転職なんてまず無理でしょう!」と言われているこのご時世に、畑を飛び越えて(業務畑からコンプライアンス畑に)めでたく転職を成功させた珍しい人種でもある。中学3年で親の仕事の関係上、初めて海外デビューをした頃まったく話せなかった英語が今では日本語よりも得意になるほど。休日は山歩きを楽しむどこにでもいる山おばさん(山ガールと言いたいとこだが。。。)。七転び八起きをモットーに、2児のシングルマザーとして家庭と管理職の両立をしながら、女性が女性らしく働けるようリアルな現場を暴露、管理職道ノウハウを発信中。

合わせて読みたい

---