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高度人材の日本でのキャリアデザイン


得られる情報/高度人材が実際に日本で働いている職種や業種、キャリアについて


高度人材(高度外国人材)は、日本で実際にどのような仕事をしているのか?  高度人材として働いている人たちが、数多く登録しているDaijob.comの会員データを利用して、紹介していきます。

高度人材が働いている職種(しょくしゅ)と業種(ぎょうしゅ)

 

Daijob.comには、さまざまな言語能力のあるビジネスパーソンが登録していますが、以下の条件にしぼって、Daijob.com会員の「最終経験職種」(さいしゅうけいけんしょくしゅ)と「最終経験業種」(さいしゅうけいけんぎょうしゅ)を調べてみました。

▼調査の条件:外国籍、日本在住、就労ビザあり、日本語・ビジネスレベル以上

 

≫調査1

1番多かった最終経験職種は、外国籍人材だからこそ仕事に活かしやすい言語能力が必要な「教育/トレーニング/語学系」になり、続いて「IT関連」、「事務系」という結果になりました。日本での滞在経験があまりない人が、初めて日本で就く職種として、語学教師を選ぶことが多くなっています。

 

≫調査2

最終経験職種で1番多かった「教育/トレーニング/語学系」の仕事をしている人が属している「教育・学校」が、最終経験業種では1番多く、次は「旅行・ホテル・レジャー・外食」、「その他」と続き、日本にいる高度人材が特に多く働いている業種は、この2つと言えます。

その他に多い業種は、以下6業種でした。「その他IT関連」、「通信・情報サービス関連」、「自動車・輸送機器メーカー」、「マスコミ・広告・出版・印刷・放送」「商社・卸」「流通・小売」。IT系企業や自動車業界で、営業やエンジニアとして採用されたり、メディアや商社での企画営業、流通・小売ではプロジェクトマネージャーやカスタマーサービスなどの経験者がいます。

高度人材の職種別年収

 

次に、先ほどと同じ条件で、Daijob.com会員の「最終経験職種別の年収」についても、調査してみました。

▼調査の条件:外国籍、日本在住、就労ビザあり、日本語・ビジネスレベル以上


≫調査3


今回の調査で、最終経験職種として1番多かった「教育/トレーニング/語学系」は、年収300万円以下が約半数で、2番目に多かった「IT関連」は、年収501万円以上が41%、「事務系」は年収301万円以上が、50%以上が占めています。

グローバル人材の求人

 

2022年5月に、Daijob.comへ掲載されたバイリンガル向けの求人を職種別のグラフにすると、以下のようになりました。

▼調査の条件:勤務地:日本、日本語・ビジネスレベル以上(※国籍は問わない)

≫調査4

 

日本では深刻なIT人材不足により、「IT関連」の求人が大幅に多くなっています。IT関連の人材を募集する企業の中には、社内の公用語を英語にしたり、母国へ帰る際の休暇を長めに取得できるようにするなど、外国籍人材を受け入れやすい環境にする会社もあります。

 

次に多い「営業」は、日本からグローバルな事業を展開している企業が、言語能力だけでなく、外国籍人材が身に着けている商習慣を求めて、求人を募集していることも多いです。日本語力に加えて、母国での職歴をアピールできると、とても有利になります。

 

3番目に多い「企画/マーケティング/PR」の求人は、ここ数年でとても増えています。特にデジタル領域での求人が多く、日本のプロダクトを海外に向けてPRする仕事や、多言語で運営されているWebサイトの企画担当者など、さまざまな仕事があります。

高度人材の日本におけるキャリアデザイン

 

Daijob.com会員の高度人材は、「教育/トレーニング/語学系」が最終経験の職種である人が多かったのですが、次の転職先として希望する職種も調べてみました。

▼調査の条件:外国籍、日本在住、就労ビザあり、日本語・ビジネスレベル以上

 

≫調査5


Daijob.com会員の高度人材が転職先として希望しているのは、「事務系」が1番多い結果となり、実際の最終経験職種で多かった「教育/トレーニング/語学系」は3番目となりました。

最終経験職種では「営業」が4番目でしたが、希望する職種としては9番目になっており、バックオフィス系の仕事も高い人気となっています。


以下は、Daijob.com会員のキャリアパスについてレポートしたものです。これまでの調査結果によると、実際の経験職種と希望職種に違いが出ていましたが、日本でどのように仕事のキャリアを進めているのでしょうか?

▼調査の条件:外国籍、日本在住、日本語力は問わない

≫調査6


同じ職種に転職した人が特に多かったのは、専門スキルが必要な「IT関連」と、最終経験職種として1番多かった「教育/トレーニング/語学系」でした。逆に同じ職種への転職が少なかったのは、「流通・小売/消費財/ファッション」、「事務系」職となりました。 「流通・小売・ファッション」は、もともと希望職種にあげる人が1番少ない調査結果がでており(調査5)、「事務系」や「ホテル/レジャー/外食系/旅行」「教育/トレーニング/語学系」「営業」などに転職しています。 「事務系」は、希望職種の中でトップになっていましたが、続けて「事務系」に転職する人は、意外にも少ない結果となり、希望職種で2番目に多かった「教育/トレーニング/語学系」を転職先に選ぶ人が、「事務系」の次に多いようです。

日本でのキャリアづくり


日本には「新卒一括採用制度(しんそついっかつさいようせいど)」という日本独特の採用制度があるため、大学卒業時の就職が最も仕事を見つけやすいタイミングになります。そのため、日本の大学に留学後、そのまま新卒として就職することが、日本で就職しやすいプロセスになります。

海外在住者が、日本で初めて仕事をする際には、まず母国語を活かせる語学系の仕事に就き、日本での仕事に慣れてから、母国での職歴を活かして日本国内で転職していくステップを踏む人もいます。IT関連の職種は、海外在住者であっても、母国での経験を活かして、そのまま専門職に就けることが多い状況です。

外国籍人材にとって、日本語力や日本の企業文化を受け入れられるのかどうかも、高いハードルになりがちですが、日本国内の企業も、外国籍人材が働きやすい環境へと、少しずつ変わってきています。日本での最初の仕事が希望通りでない場合も、専門職や日本語力のスキルアップに励みながら、転職の機会をつかみましょう!



【調査機関】自社調査

【調査期間】2022年5月6日~5月18日

【調査対象】Daijob.comに登録している外国籍、日本在住、就労ビザあり、日本語ビジネスレベル(日本語能力試験2級またはN2)以上(※調査4、調査6を除く)

【調査人数】19,612人

【調査方法】自社保有のDaijob.com登録データを集計


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