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U.S.CPAの勉強を通して会社の全体像が見られる面白さに気が付いた<スペシャルインタビュー>


U.S.CPA取得をきっかけに転職を重ねてキャリアアップし、わずか4年で平社員のアナリストから、CFOになった経験を持つ郡家孝之氏。そんな郡家氏は、実は会計が嫌いだったと言います。苦手意識を克服して、U.S.CPAを取得した背景や勉強のコツについて語っていただきました。

郡家孝之 氏

郡家孝之 氏

苦手だと思っていたからこそ、しっかり勉強しようと考えた

U.S.CPAを取得したきっかけは、そのとき携わっていた仕事で有利になると考えたからです。学生時代にはファイナンスの方面に進むつもりはなく、元は音楽を学んでいましたが、その後マーケティングやマネジメントの勉強をしました。高校からアメリカに留学していたので英語には不自由しませんでした。パソコンも好きだったので、大学を卒業すると外資系企業のIBMでシステムエンジニアとして働き始めました。

やがて、ファイナンス部門のシステム関係の仕事に携わるようになり、経理の経験を持った人たちに囲まれるようになると、私も専門知識を身に着けなくては周囲から遅れてしまうと考えるようになりました。ファイナンス部門のシステムの仕事から管理会計の仕事に変わった際に、上司にU.S.CPAを勧められ、その存在を知るようになり、実は最初は聞き流したのですが、仕事が本格的になるほど取得したほうが良いと考えを改めるようになりました。

実は最初は会計は好きではありませんでした。必修科目として取らなければいけなかったアカウンティングは、大学で一番嫌いな授業でした。ただ、自分に苦手意識のあることが分かっていたので、ちゃんと勉強しなければと危機感を抱いたことが資格取得の動機になりました。

ファイナンスの仕事は楽しい、だから勉強も辛くない

U.S.CPAの勉強に費やした時間は約一年半です。CPAスクールにも通いました。最初のうちは週に2回、仕事帰りに喫茶店に寄って勉強し、やがて毎日喫茶店で勉強するようになりました。休みの日は朝から晩まで勉強することもありました。仕事帰りの喫茶店での学習は一度も欠かしませんでした。

ひたすら過去問題集を解きましたし、DVDを使ってCPAスクールの予習と復習もきっちりこなしました。移動時間に音声だけ聞くようなこともしました。試験の中で得点になる部分に狙いを定め、先生からの情報も活用し、得点にならないところは飛ばし、点数配分の多いところをしっかり身に着けました。試験にパスすることが目的ですから、合格点ギリギリでのパスであるほど効率は良いという考え方です。

勉強するのは楽しかったです。システムエンジニアの仕事は細かい作業が多く、ある程度偉くなっても会社全体の姿が見えることはありません。ファイナンスの仕事、特に管理会計の仕事をしていると、平社員でも数字を通して会社の中で調子の良い部門、良くない部門、問題のあるところも全部見えるわけです。それが楽しくて、ファイナンスの仕事を続けようと思い、始めた勉強なので、辛くはありませんでした。

平社員でも経営トップに意見を求められる

U.S.CPAを取得したのは2006年のことです。U.S.CPAの勉強をしたことで会計原則が頭に入り、経理部門とコミュニケーションしやすくなったのは大きなメリットでした。数字のおかしいところに気が付けますし、案件ごとに財務を分析したり、10年間分のP&L(Profit and Loss損益計算書)をシミュレーションしてコスティングを提案したりできたので、経営陣から助言を求められることもありました。

実際、まだ平社員だったときに、経営会議に呼ばれて意見を求められたことがあります。経営トップは会計の知識を身に着けている人も少なくないですが、やはり専門家ではないのでその部分には自信がないのです。分析や解決策を提示して、会社のトップの一人に「お前は俺のヒーローだ」と言われたこともあります。もちろん、凄く嬉しかったです。 自分の分析や意見が採用されたり、トップの考えを変えたりできたときも、勉強して資格を取得して良かったと実感できました。

転職のときにももちろん役に立ちました。履歴書にあるとないとで大きな違いです。ファイナンスはいろいろな業種を経験して、企業ごとの異なるやり方を見たほうが勉強になり、プロとしてのスキルも上がります。私はU.S.CPAを取得したあと何度か転職し、そのたびにキャリアアップして、気が付くと平社員からCFOまでわずか4年でした。自分でも驚きました。

浅く広く集中して一気に勉強するのがコツ

U.S.CPAは海外の企業で働く上で持っておくと確実に役立つ資格です。外資系企業に就職したい人や、海外に出て働きたい人にとって強い味方になるでしょう。これからは国際会計基準(IFRS)が重視されるとも言われていますが、会計の考え方という原則の部分はU.S.CPAも変わりありません。そもそも会計基準は細部がしょっちゅう変わります。業務で実際に必要になる細かいルールは、その都度学べば良いのです。U.S.CPAを勉強して得ることができるのは、詳細のルールよりも会計のコンセプトや考え方です。

U.S.CPAの勉強をするときは、集中して一気にやるのがオススメです。勉強すべき内容は多いので、長期計画でだらだらやっているとどうしても抜けていきます。覚えたことを忘れてしまったり、出題範囲が変わって勉強し直す部分が出て来たりしないうちに受験できるよう、計画を組み立てましょう。

私は留学経験があったので、英語に関しては会計用語程度の勉強しかしておらず、あまり参考になることが言えません。ただ、英語が得意じゃなくても合格して活躍している人はたくさん知っています。英語が苦手でも挑戦する価値は高いと思います。確実に言えるのは、U.S.CPAを持っていると、仕事の選択肢は増えるということです。日本の企業で仕事をしている人は、外資系の選択肢が増えます。ファイナンス以外の仕事をしていた人は、ファイナンス(経理、Financial Planning & Analysisなど)の仕事の選択肢が増えます。外資系、ファイナンスに興味がなくても、ファイナンスの考え方やセンス、英語で数字を語るスキルが身に付きます。是非U.S.CPAを取得してグローバルに活躍する日本人を目指してください。

 

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