グローバル転職NAVI

キービジュアル キービジュアル

タカシの外資系物語

ブランド価値を高めよう !2001.12.14

先日、私のところにこんなメールが来ました。


「Board Members decided you would be promoted to "CMO"...( 役員会は、あなたを「CMO」に任命しました … )」


「おいおい、またかよー !」


実は最近、社内で「 C ナントカ O 」という肩書きが流行っており、私はすでに「 CKO( Chief Knowledge Officer )」に任命されていたのです ( CKO とは、「最高知識責任者」として、部門内の「ナレッジ ( 知識 ) 」を集約し、社員に伝えていく役割を担う。→。( 『"CKO" って何 ? 』参照 )


しかし送り主は人事部ではなく、マーケティング部のようです。よく見ると、社員全員、それもグローバル・レベルでの社員全員ですから、1 万人以上に送られているようです。


「この試みは、弊社の社員全員がつねに 2 番目の肩書き、Chief Marketing Officer ( マーケティング最高責任者 ) を持ち、私たち自身のブランドを築いて行こうとするものです。みなさん全員に CMO になっていただくことで、弊社のブランドはより強大に、素晴らしいものとなるでしょう … 」


以上のような、「ブランド価値」向上の取り組みは、外資系企業だけではなく、日系企業でも積極的になってきました。企業のグローバル化が進展し、知識社会へと進化する環境において、企業がより一層の飛躍を成し遂げるためには、競争力を高め、企業価値の最大化を図ることが必要となっています。このため、企業ビジョンの象徴としての「ブランド価値」は、ますますその重要性を高めています。


「ブランド価値」向上を図る手段として有効なのは、社員全員での取り組みだといわれています。「コンセプトブック」や「CEO からのメッセージビデオ」などのツールを利用して、全社員が自社の「ブランド」について理解し、価値観を共有する、そのことこそが、マーケットでのブランド価値向上の近道であると考えられています。そう言えば、冒頭のメールと前後して、社員全員に「 CMO Brand Kit 」なる小冊子が配布されました。これを読んで、もっとマーケットに会社の名前を売り込んで来なさい、てなところでしょうか。


Microsoft やシティバンク、コカコーラなどは例外として、外資系企業の弱みは「知名度の低さ」です。実はわが社の名前も日本語で言うと紛らわしく、初対面の人にはなかなか覚えてもらえません。


また、外資系企業は中途採用者が多いために、日系企業に勤める人に比べ、どうしても「愛社精神」のようなものが希薄になることは否定できません。このような外資系企業の弱点を補うためにも、「ブランド価値」向上の取り組みは非常に有効だと思います。


また一方で注意を要することに、「ブランド価値」というものは、ある日突然、逆方向に動くことがあるということです。食中毒問題を引き起こした食品会社の「ブランド価値」の凋落ぶりを見てもわかるとおり、瞬時に価値を喪失するリスクを秘めていると言えます。その意味でも、ブランド価値向上は、一過性のものであってはいけないのでしょう。


加えて、外資系企業では、「自分」というブランドも大切です。なんだかんだ言っても、そこは実力の世界。企業のブランドなどに頼らずに、つねに自分の市場価値を高めておくことが大切だと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外資・グローバル企業の求人1万件以上。今すぐ検索!

この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

ご意見・ご感想フォーム

合わせて読みたい

---