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鈴木美加子のグローバル人材塾

50代の外資系転職2023.07.13

 

元・外資人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。今回は50代の外資転職で注意したいポイントをコラムにします。

 

50歳でもスカウトがくる2つのケース

 

日本の外資系人材マーケットにおいては、残念ながら「50の壁」が存在します。50歳になった途端に転職エージェントから、声がかからなくなるという現象です。50歳になっても転職エージェントから声がかかり続けるのは、2つのケースしかありません。

1. 役員以上である
50歳の時点で役員以上のポジションについている人は、この年齢の壁を感じないで済みます。ただ56~57歳になると「もう少し若い人はいないの?」に引っかかりエージェント経由での転職は難しくなります。

2. 専門性が高く人手不足の仕事に就いている
例えば、ネット社会が進化し、様々な詐欺が増える中で、サイバーセキュリティーの仕事は需要が著しく増えていて人材が足りない分野です。人手不足なので、採用する企業側に年齢の高低を問うゆとりなく、50代でも転職できています。

 

同世代との「社外人脈」が鍵に

 

上記の2つのケースに当てはまらない場合、50代で外資に転職するにはどうしたらいいでしょうか?頼みの綱は「人脈」です。昔の同僚や友人に声をかけてもらうのが1番早いです。どのぐらい仕事ができる人材なのかを先方が理解しているので、年齢は後回しになることが多いです。本来は一番頼りになるのは元上司のはずなのですが、候補者自身が50代になるとお世話になった昔の上司はリタイヤされていることが多いです。同じ世代の「人脈」が、転職に関しては必要になります。

人脈は一晩では築けないので、若い頃から「社外人脈」構築の努力を少しずつ始めましょう。お互いのライフステージによって親密度は変わるかもしれませんが、ゆるく繋がっていればそれでいいのです。お互いにいつか助け合える、そんな人間関係を今から複数持つようにしてください。

50代の転職では、軸をずらすことで道が拓けることがあります、例えば、知り合いに55歳の男性で食品会社の営業企画をしていた人がいます。お子さんがまだ小さいため、70歳くらいまで働きたいと考えていましたが、営業企画で70歳まで会社員をするのは難しそうです。彼は元の同僚から声がかかり、食品工場の検査をする外資系の団体に転職しました。この職が出来る人材の要件は多い割に出来る人が少ないため、年齢には目をつぶってもらい、すんなり転職できました。彼は人脈をうまく活用し、今までのキャリアの延長線ではない少し軸をずらす転職をしたのです。現職に必要なスキル・経験でどんな「軸」のずらし方が出来るかを真剣に考えたいです。

50代の外資系の転職では「人脈」が重要な役割を果たします。また、キャリアについて少し柔軟になる事で、少し軸をずらすことで、新しい道が開けていく事もあります。年齢制限年齢の壁を抱えながら、転職活動するのは大変ではありますが、工夫次第で転職をする事は可能です。頑張ってください。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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