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鈴木美加子のグローバル人材塾

外資系が未経験者を採用するのはどんな時?2023.04.18

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。今回のテーマは、外資系が未経験者を採用するのはどんな時かです。

一般論で言うと、外資系はポテンシャル採用をほとんどしません。成果主義なのですぐ貢献を始められる人材を採用したいわけですが、例外は存在します。

 

1. 候補者の年齢が30歳以下の時

 

候補者がおおむね30歳以下の場合、転職回数がすでに多くても、職種に軸がなくても「できるんじゃないか」と判断すればリスクを取り採用することがあります。

残念ながら社会人10年選手になると、例えばマーケティング経験が10年ある候補者が他にいることが多いので、マーケ経験が無い人を採用する事はほとんどありません。現在の職場で何とか社内異動を果たし、3年ぐらい経験を積んでから「マーケ経験あり」の履歴書を持って、外部に転職するのが早道です。

 

2. スタートアップで起業家マインドが必要

 

日本に進出したばかりの外資は、知名度がない事も影響して採用に苦戦することが多いので人材に求めるハードルが少し下がります。最初は理想の職務記述書で採用活動を始めても、採用できないことが続き最終的には妥協することになりがちです。スタートアップ企業は、大企業には当たり前のようにあるインフラなどが存在せず、職場そのものがカオスの場合も多いので、タフな精神力と柔軟性を持っている事がスキル・経験値に優先されるポジションも多いです。(もちろん、マネジメント層は例外です。)

ドンピシャの経験がない場合にもチャレンジできるので、狙い目といえます。もちろん、立ち上げがうまくいかず、日本から撤退するリスクがあること、社内インフラが整っていないことを覚悟の上で入社することは理解してください。

 

3. 勤務地が人気のないエリアにある

 

外資系の勤務地は、東京であれば赤坂・神谷町・六本木あたり、大手町や渋谷が多いです。大手はそれなりのビルに入居していて、素晴らしいオフィスを構えています。わざわざ都外に勤めなくても良い時、都心から離れたオフィスに勤務したい人はほとんどいません。

その現実を逆手に取る考え方があります。

米系IT企業の人事に勤めていた時、勤務地が横浜のさらに奥で、かつて経験したことがないほど採用に苦戦しました。IT関連の人材は渋谷で働くのがオシャレだった時代です。わざわざ下り通勤をしたい人がそもそもいなかったのです。私の友人は、幕張メッセに本社がある外資系企業の人事に勤めていたことがあります。彼女も採用には苦戦したそうです。勤務地が幕張メッセの時、人材は千葉県からしか集まらないのが現実だからです。

コロナ前であれば、100%出社が前提なので都心から遠い通勤をするには、引っ越しが必要だったかもしれません。コロナ禍テレワークが進み、フルリモートが可能な企業も増えています。勤務地が都内でない場合、採用のためにテレワークの比率を高くしているはずなので、経験が無い分野に挑戦したい時、候補になり得ます。


未経験者が即戦力採用の外資系にチャレンジするには、王道を行こうとしていては「経験」がある候補者に負けてしまいます。知恵を絞りニッチなニーズを拾ってとにかく入り込み、経験値を高めて次にキャリアアップ転職が出来るようにするのが、現実的です。頑張ってください。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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