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鈴木美加子のグローバル人材塾

「静かな人の戦略書」2023.04.11

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。皆さんは、内向性が高い方ですか?それとも外向型でしょうか? どちらが良い悪いは無いのに、社会はどちらかと言うと外交方の方が有利なようにできています。

私は典型的な外向型人間ですが、ふとしたきっかけで読むことができた良書「静かな人の戦略書」を、全ての方にお薦めしたくご紹介記事を書きます。現代は"Quiet is a Superpower." です。

内向型の方のために書かれていると誤解した、既に16万部を超えているこの本は、自分の強みを活かして生きていくことの大切さを教えてくれます。外交型の私には目からウロコのことが沢山書かれていて興味深かったです。

例えば、社交のためのパーティー。できれば行きたくないけれど、職場がらみで行くしかない時にどうしたら良いかは、こんな感じで実践的です。

・無理に社交をしようとしないで、例えば今日は3人の新しい人と話ができたら良いことにする。

・主催者のお手伝いをかって出ることで、当日パーティー会場でやることがあり多くの人と交わらないで済むようにする。

・人疲れしてした時に隠れる場所を確保しておく。事前にトイレの場所を確認したり、会場であまり人目につかず、声もかけられにくそうなスペースを探しておくなどです。

パーティ大好き、新しい方と話せることでエネルギーをチャージできるタイプの私は、ああいう場が苦痛な方もいるとよく理解できておらず、そう言えば元部下の中にいたことを思い出しました。私の当時の対応は合っていたのか自信がありません。


この本をお勧めしたいのはこんな方々です。

内向型の方:共感しながら読み、外向型になろうとする努力をやめて、職場でより賢くに働く戦略・戦術を知ることができるでしょう。

外向型の方:今までの疑問・不思議に思う気持ちが溶け、内向型の人材と効果的に協働できるようになれるでしょう。

部下持ちの方:チームの多様性を活かしてこそのリーダーなので、もしご本人が外向型方だったら尚のこと、ぜひぜひお勧めです。

人事を含め、面接をする方々:内向型の方は謙虚で控えめなことが多く、面接で見誤る可能性がかなりあるな、と本を読んで改めて感じました。内向型の方が向いている職種はたくさんあるはずなので、面接での見方を少しアレンジする一助になりそうです。

あまりに良い本だったのでTwitterで発信したら、著者ご本人がRTしてくださりびっくりしました。DMのやり取りをさせていただくようになった時、私が気をつけたことはスピーディーに返信しないことでした。ジルさんは内向的な方であられて、よく考えてからお返事したいタイプ。私は外向的ですし、スピードが速い業界出身なので、ほっといたらどんどんメッセージを送ってしまいます。追い込まれているという印象を避けたかったので、本に書かれていることを実践してみました。

一度もお目にかかったことがないわけですが、程よい距離を保つことで信頼を得て、来月出版イベントで来日する際にプライベートでお目にかかれることになりました。仕事もオフも、人間関係構築は重要です。相手を知り、自分のコミュニケーションスタイルを押しつけないことの大切さをこの本から学びました。マネジメントにも応用できますね。


「静かな人の戦略書~騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する方法」
ジル・チャン 著、神崎朗子 訳
ダイヤモンド社

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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