グローバル転職NAVI
元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。本日のテーマは、現在の外資系転職市場の状況です。
先日、現役の転職エージェント(ディレクター)にお話を聞く機会があり、現在、採用している業界・職種について伺いましたので共有します。
もともと、私が彼の話を聞きたかった理由は、3月後半になっても個人の方のキャリア相談の申し込みが減らず、例年と動きが全く違うことに疑問を持ったからです。外資の会計年度は、1月にスタートして12月に終わることが多いです。どうせなら1年間の仕事に対する個人の業績ボーナスをもらってから辞表を出そうとする人が多いので、11月から1月が転職活動のピークになります。3月後半に転職活動をしている人はほぼいないのですが、今年はいつもと違う動きで、非常に不思議に思い、彼に聞いてみた次第です。
2021年春、例年と違う動きが起こっている一番の理由は、業績ボーナスの金額が減ったところや、そもそも支払われなかった会社が多く、転職活動を始めるタイミングに外資系の会計年度が影響していないからでした。 転職市場を最も左右しているのは、ご想像通りコロナウィルスです。
現在、採用が多い業界と職種は以下になります。
- IT(特にWeb関連)
- メディカル(データサイエンティスト、研究職)
- データセンター
- 電気自動車周辺(研究職・リチウム電池関連)
- 半導体
- コンサル業界
反対に、採用が少ない業界と職種は以下の通りです。
- 自動車(エンジン周辺): 電気自動車に切り替わっていくと、すでに見えているため
- アパレル:コロナウィルスの影響
- 化粧品(ベースメイク関連、アイメイク開発職は好調): コロナウィルスの影響
- メディカル (MR):もともと採用が絞られる傾向にあった中、コロナウィルスで病院に出入りできないため
管理部門(経理・人事・社内IT・法務・総務など)については、業界に大きく左右されるので、コロナウィルスに影響されない業界であれば、オープンポジションが出た段階で採用は行っているとのことです。
皆さんが携わるお仕事は、現在、採用が行われている職種でしょうか? 今すぐ会社を辞めなければいけない人を除いては、コロナウィルスが収束するのを待ってから転職するほうが無難かもしれないので、慎重に状況を判断してください。
さらに、転職エージェントからの大切なアドバイスですが、年収交渉をする場合、2019年と2020年両方の年収を先方に伝える必要がある場合もあるとのことです。2020年の年収が下がった候補者もそれなりにいるので、不利にならないようにするためです。
私は毎週日曜日の18:50から1時間くらい、「Clubhouse」で外資系への転職相談を行っています。転職についてご質問がある方、外資系への転職話を聞きたい方はぜひご参加ください。
一緒に出演している友人は2人です。
転職は、「ご縁」と「タイミング」が肝心です。転職市場の状況を冷静に見極めながら、自分に合った仕事を見つけられるよう情報収集してください。
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日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師
株式会社AT Globe http://atglobe.jp/
強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。