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元・外資系人事部長のグローバル人材塾

プロセスにこだわりすぎない自信ありますか?2017.04.25


元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

今日は、日本人に多いプロセス重視が外国人からどう見えるのかについてお話ししたいと思います。

 

週末、異文化に関する資格を取得するために研修に参加しました。ホフステードの6次元異文化モデルを、皆さんご存じでしょうか? 文化の違いを6つの切り口から紐解くのですが、ビジネスの現場に大きな影響を与える切り口に、「不確実性の回避」があります。何も確立されていなくて先が見えていなくてもまずはアクションを取り、前に進みながら調整していくのか、曖昧さ不確定なことに違和感を感じ失敗を避けたい気持ちが強いのかという、切り口です。

 

日本はご想像通り後者で、不確実性を避けたい度合いがかなり高い国です。もちろん個人差はあるので、日本人でもリスクを取れる方はいらっしゃいます。あくまで平均点を見たときのお話です。

 

かなり前に電車の中で、インド人と隣り合わせになったことがあります。観光客ではなさそうと思いながら話しかけたら、日本に赴任して3か月とのことでした。「日本とインドの違いは?って聞かれたら、なんて答えますか」と聞いてみました。

 

最初は、「英語が通じないこと」なんて、お茶目な回答でしたが、真面目に答えてくれた時の彼のお返事が印象的でした。「日本ではプロセスが非常に重要な気がする。A地点からF地点に行くには、A→B→C→D→E→F の順番を踏まないといけないんだよね。インドでは、とにかくF地点まで行けばいいんだから、最短と効率を考える。A→B→Fでも、A→D→B→Fでもなんでもいいんだ。」

 

当時来日してまだ3か月だというのに、よく見てるなと感心したと同時に、それだけ突出して日本はプロセス重視の文化なのかなぁと思いました。

 

週末の研修にはアメリカ人が参加されていたのですが、面白いストーリーをシェアしてくれました。

 

ある研修に参加していた時のことです。たまたまアメリカ人が2人参加していて、一人は在日25年以上のバイリンガル・アメリカ人、もう一人はアメリカに住んでいるアメリカ人という組み合わせでした。二人は違うテーブルに座っていました。

 

研修の途中で、10分間でテーブルごとに4問の質問に答えるというお題が出ました。彼以外、全員が日本人のテーブルで、彼は途中からちょっとイライラしたことがあったそうです。それは、1問めを延々と議論していて答えが出ず、時計を見たらもう5分経っていてこれでは全部終わらない状況だったことです。結果を出すこと重視でプロセスは関係ないアメリカ人は、「1問めをスキップして、取りあえず2問めをやりませんか? もう5分経ってるんでこのままだとタイムアウトになっちゃいます。1問めには後で戻りましょう。」と提案し、「それは良いアイディアだ」になったそうです。

 

休憩の時にたまたまアメリカからこの研修のために来日していたアメリカ人のテーブルにいた日本人とおしゃべりになり、別のテーブルにいたアメリカ人の彼女が、自分と全く同じ行動を取ったことがわかった時は、「あぁやっぱり僕は今でもアメリカ人なんだな」と思ったそうです。

 

四半世紀以上日本に住んでいて、日本の方がアメリカより長くなった彼だけど、コアな価値観の部分は教育を受けたアメリカの影響を受けていて、そんなに簡単には変わらないという事実、興味深いですね。

 

「不確実性回避が高い」ことが悪いという意味ではないので、誤解しないでください。曖昧さを排除するために「構造・規制」を必要とするところが、走りながら考えるタイプの人にはストレスになり、一緒にプロジェクトをするときに進み方が遅く思えてイライラする可能性があるということです。相手に文化の差を説明できるとベストです。

 

みなさんの個人的な「不確実性回避度」は、どんな感じでしょう? 高いだろうなと思う方は、外国人との仕事では相手はストレスに感じるかもしれないと、頭に置いておくだけでもだいぶ違うと思います。日本流が唯一無二と押しつけないことは大切です。

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル人材プロデューサー/(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガンスタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でも無いが、TOEIC960点をマークし外資系でキャリアアップした自身の経験から、「なぜ」を細かく説明出来るところを強みとする。世人塾の他、グローバル・コミュニケーション、異文化マネジメント、リーダーシップ、組織分析など企業研修を行っている。

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

英語でロジカルに発表・主張できるグローバル人材を一人でも増やし母国を元気にすることをミッションとし、世界で活躍する人材を育てる塾(世人塾)を中心に、法人・個人向けのグローバル人材育成事業を行う。

 

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