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元・外資系人事部長のグローバル人材塾

カルチャーのギヤを切り替える力2017.03.28

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

 

 主宰するグローバル人材育成塾・世人塾の卒業生で、人事畑にいるメンバーに向けて「人事研修」を行いました。トピックスは、「ウツの社員と対話する」「部門が採用したいNG候補者にNOを出す」「ネガティブなフィードバックをする」「社員に辞めてもらう方法」でした。現職は日本企業の方も外資系企業の方もいて、人事経験も最近人事を兼任することになった方から、日本・韓国・オーストラリアの責任者まで幅広いメンバーでした。

 

とても興味深かったのは、ほぼ英語での会話に問題がない二人のコミュニケーションの取り方の違いです。 Aさんはシンガポールに駐在していたことがあり、外国人とのやりとりに慣れてはいますが、アジア人が中心でした。Bさんも外国人とのやりとりが毎日ある中で仕事をしていますが、相手は欧米人のことが多いのです。

 

この違いは、アジアの集団主義、比較的ハイコンテクストの文化に慣れているか、欧米の個人主義、ローコンテクストではっきりものを言わないと通じない文化に慣れているかの差を生みます。

 

二人が英語でエクササイズしている様子を見ていると、Aさんははっきりモノを言わなかったり言い方が優しかったり、相手にかなり配慮したコミュニケーション・スタイルです。Bさんは、相手が率直を望む人達と日々仕事をしているわけですから、白黒はっきりしているし、交渉で「脅かし」も使って揺さぶりをかけるなど、aggressiveな人相手に、ひるまない訓練をOJTで受けているんだろうなと思わせます。

 

二人のLUMINA(英国発のアセスメントー・ツールで、強み・弱みやコミュニケーションのスタイルがわかる )の結果は、割と似ているので、性格の差でないことは明らかなのです。二人とも多様性を受け入れる力、柔軟性のスコアは高いので、自分が置かれている環境に合わせて仕事をしているのだろうと思います。

 

この文化のギヤを切り替えるスキルは、グローバルな場で外国人と対等に仕事をする上では非常に重要です。相手がどういう文化背景を背負っている人で、どのようなコミュニケーション・スタイルを好むかを、察することができそれに合わせてコミュニケーションできるかどうかです。

 

ただ、これも言うほどシンプルではなく個人差もありますし、「一概に韓国人ならこう」とも決めつけられません。ある時、中学までソウルで育ち、高校と大学がアメリカの学校という方とご一緒したことがあります。英語は完全にネイティブの発音なので、一瞬マインドもアメリカ人なのかなと誤解しそうでした。でもよく拝見していると、アイデンティティは韓国人なんだなと感じましたし、ご本人も「やっぱり中学まで韓国にいたから、アメリカナイズされているようで、根っこのところで私の考え方は韓国人だと思う」とおっしゃっていました。

 

見かけや英語の発音で、安易に決めつけてはいけないということですね。

どの国出身か、どこで教育を受けたか、どのくらいの英語を話せるかは一応の目安であって、それが全てではありません。注意深く相手を観察して、ベストと思われる方法でコミュニケーションを取るのが良いと思います。

 

世人塾の卒業生の事例に戻ると、アジア人との仕事が多いAさんが、欧米人と仕事をすることになった時、もっとアサーティブに率直な会話を出来るか、また欧米人と丁々発止でやりとりしているBさんが、アジアのもう少しマイルドな方々と仕事をすることになった時、相手に合わせて強く出すぎない会話ができるかが、真にグローバルな人材かどうかの尺度になると思います。二人ならきっと切り替えられると、信じて遠くから応援するつもりです。

 

皆さんも英語で仕事をする時、カルチャーのギヤの切り替えを意識してみてください。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル人材プロデューサー/(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガンスタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でも無いが、TOEIC960点をマークし外資系でキャリアアップした自身の経験から、「なぜ」を細かく説明出来るところを強みとする。世人塾の他、グローバル・コミュニケーション、異文化マネジメント、リーダーシップ、組織分析など企業研修を行っている。

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

英語でロジカルに発表・主張できるグローバル人材を一人でも増やし母国を元気にすることをミッションとし、世界で活躍する人材を育てる塾(世人塾)を中心に、法人・個人向けのグローバル人材育成事業を行う。

 

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