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鈴木美加子のグローバル人材塾

英語でのロジカル思考を可能にする3つのコツ2016.07.26

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

本日のテーマは、英語圏では必須のロジカル思考についてです。企業研修や主宰するグローバル人材育成スクール・世人(せじん)塾の参加者を見ていて、足りない方が多いと感じていることを記事にします。

 

英語でロジカルに話し書けるようになるためのコツは3つあるように思います。

 

ひとつめは、結論を先に言うことです。日本人でかなり英語が堪能でも、つまづきがちなのがロジカルな論旨の流れです。英語では結論が最初に来るのが当たり前ですが、日本語は終わりに来ることが多いので、どうしてもこの癖が抜けず話をずっと聞いていないと結論がわからないということになります。最後まで辛抱強く聞く習慣はないので、途中で聞き手は興味を無くしてしまうことになります。

 

外資系企業の人事部にいたとき、アメリカ人が人事部長だったのですが、結論を先に話すことが不得意な同僚がいて、「要するに結論は何なんだ」とよく話しの途中で遮られていました。

 

結論を先に言う・書くをぜひ実行してください。

 

ふたつめのコツは、結論をサポートする理由・根拠を3つ順番に出すことです。外資系企業の会社員だったころ、「アメリカ人って、本当に1, 2, 3が好きだよなぁ」と思っていました。なんのことかと言うと、「XXです。ひとつめの理由がA, ふたつめの理由はB、みっつめの理由はCです」という話し方の人が非常に多かったからです。

 

先日、なるほどと思ったことがあったのでシェアします。企業研修先に帰国子女がいらっしゃいました。彼の話し方は日本語でも、見事に英語スタイルなのです。レッスン中、まず結論が先に来たあと「それにつきましては、3つの理由があります」とまさしくアメリカ人の話法・流れだったのです。

 

実はレッスンでは私が作成したビジネス・シナリオを使っており、3つの理由を仕込んだ記憶はなかったので、思わずシナリオを読み返しました。「あーなるほど、ロジカルに聞こえるように、3つを拾うように教育されているんだな」と思いました。日本人があのシナリオを読んで、3つの理由を引き出すとは思えません。大きな文化の違いです。要は、アメリカ人が1,2,3を好きなのではなく、そのように教育を受けているということです。

 

みなさんの仕事相手が英語人、特にアメリカ人なら、この「ワン・ツー・スリー」思考に慣れて使えるようになることをお勧めします。慣れないと「理由は3つあります」と威勢良く始めたのに、3つめが出てこなくて困るという失敗が多いので、3つそれぞれがなんだったか、話す前におさらいすることが肝心です。

 

3つめのコツは、短くシンプルに話すよう心がけることです。お話し好きでついつい長くなってしまう方も多いですが、話が長いということは、似たようなことを繰り返している可能性が高いですし、脱線する危険性もあります。話したいことを、最少の言葉数で話すにはどうしたらいいか、考えながら話すと習慣化してだんだんシンプルにわかりやすく話せるようになります。

 

シンプルに明確に話せると、「頭が整理されている」と思ってもらえるという副次的プラスもあるので、ぜひ実行してください。

 

英語圏でロジカルに話すこと・書くことは必須です。あまり得意でない方は、3つのコツを試すところからスタートしてください。思考は習慣なので、少しづつ慣れていつかご自分のものになると思います。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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