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鈴木美加子のグローバル人材塾

キャリアの方向性に迷ったら、するべきことは3つ2016.04.26

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

いよいよゴールデンウィーク目前となりました。普段よりは自分のキャリアについてよく考える時間があると思いますので、本日の記事は「キャリアの選択」をテーマにします。

 

毎年4月はキャリアカウンセリングのお仕事が多くなります。日系企業であれば新しい会計年度になり新入社員も入社するしで、なんとなく新しいことを始めたくなったり、自分はこれでいいのだろうかという悩みが頭を持ち上げるのかもしれません。

 

キャリアの方向性を決めるのは、言うまでもなく簡単ではありません。その後の人生に影響を与えますし、一度違う道を選んだら戻れる保証がない場合もあります。一人で考えていると、思考がぐるぐる同じところを回ってしまい解決になかなか至らないことも多いです。

 

現在のキャリアの方向性に迷いが生じたら、考えることは3つのように思います。

 

ひとつめは、本人の適性です。誰にもある強みと弱みですが、そもそも強みを自覚できているか、生かして仕事をしているかを客観的に測れるツールを使うのが早いです。お勧めのツールのひとつが英国発のルミナです。本来の自分・職場で見せている自分・ストレスがかかったときの自分の3つの状況下で、24の軸(タフなど)それぞれの数字が出るので、客観的で結果を受け入れやすいです。

 

自分の弱みを生かしてお仕事をされている場合は、キャリア変更せざるを得ません。強みを使って仕事は出来ている、でも日々の仕事に不満があるなら、人間関係や企業文化など置かれている環境に問題があることになります。自分の力で変えられるなら留まればいいし、変えられない大きな要素があるなら異動・転職せざるを得ないという判断になるでしょう。

 

ふたつめに、方向性が決まったところで行動を起こすにあたっては、「現在の人生における優先順位」を振り返ると決断までのプロセスが早いかもしれません。

「自由な時間」・「お金」・「裁量権」・「安定」など様々な価値観の中で、最も重要な価値観トップ3はこの時点で何でしょうか。

 

ルミナで「セールス」が適職とわかった26歳の男性が、どうも「セールス」へのキャリア変更に乗り気でないので、どうしてだろうと価値観のカードを並べていただくと「名誉」が重要だとわかりました。お若い彼の中では、セールスの仕事は誰にでもできると映っているようで、特別感がない職業にキャリア変更するのにためらいがあるとわかりました。トップ3に、「お金」「結果」が入るので、ルミナと照らし合わせて、本来はセールスが適職でありその仕事を通じて、最重要な価値観を満たせる可能性が高いことを説明し、最終判断はご本人に委ねることにしました。

 

43歳の非常に優秀な法務部のマネジャーが独立を考えて悩んでおられました。日本が年齢差別の国で、50歳を超えたら転職自体も非常に難しくなるという中、今後どの道を進んだらいいかというご相談で、慎重に考える必要があります。

 

ルミナの結果は、法務の仕事は強みを生かせる仕事で適職ですが、独立に必要なタフさと社交性が弱く本来ならあまり向いていないと出ました。価値観カードを並べていただくと、「専門家」「知名度の高い組織」「仕事の継続」と安定寄りのカードがトップ3に入ります。本当に独立する方は、チャレンジよりのカードが並ぶのが常なので、黄色信号ということになります。

 

そこでなぜ独立したいのかをさらによく伺うと、法務部のトップに就任された新しい上司との折り合いが悪く、「追い出される」のではないかと思い始めたことと、昔、弁護士として独立したいと思っていた時期があったことがわかります。昔の価値観と現在の価値観は同じではないことの方が多いので、ルミナの結果と「現在」の最重要・価値観を客観的に見て判断されることをお勧めしました。最終的に独立はやめて、法務部のマネジャーとして転職されました。

 

キャリア変更にあたってみっつめに重要なのは、本人の「不確実性回避」度がどのくらい高いかです。つまりはリスクを取るタイプなのかということです。

有名なホフステードの6次元異文化モデルによると、日本人は一般的に不確実性回避の度合いが92と非常に高いとでます。リスクを取りにくい国民性だと言えますが、個人でみた場合は変わってくる場合もあるので、「自分はどのくらいリスクを取れる人間だろう?」と考えてみることが重要です。

 

どちらが良い悪いではなくそれが本質であり特性なのです。不確実なもの=リスクを取れるタイプの方は、チャレンジしてみる方が後悔がなくて済むと思います。不確実性を避けたい気持ちの方が高いとわかっている場合は、無理やり新しいキャリの方向性を選択するほうに自分を追い込まないほうがいいかもしれません。

 

まとめると、「適性」・「現在の人生における価値観」・「不確実性・回避度」の3つを客観的にレビューできると、キャリア変更の迷いは解決されやすいということです。

 

レビューするにあたって、自分の頭の中だけで考えるとぐるぐる同じところを回ってしまいますので、自分のことをよくわかってくださっている友人・家族・メンターに相談して声に出して、自分の考えを伝えてみた方がいいです。相談できる方がいない場合は、紙に書き出すという作業をすると客観的になると思います。

 

少しまとまった時間が取れる今週末スタートのGWに、キャリアの方向性について客観的に見直してみる作業をされてみてください。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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