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タカシの外資系物語

外資と“限界集落”(その3)2014.09.30

おじいちゃんはiPadを使えるか?!

前回の続き) IT業界 “女帝” こと、株式会社ウィズグループ社長の奥田浩美さん。彼女がニュービジネスとして、“田舎” “限界集落” に注目していると聞き、驚くとともに “共感” を覚えたタカシ。さて、タカシはなぜ “共感” を感じたのでしょうか?

 

女帝・奥田さん 「うちの会社では、地方の おじいちゃん や おばあちゃん を集めて、タブレット端末の講習も実施しています。実際には、お茶を飲みながらおしゃべりして終わることも多いんですけどね・・・」

 

おじいちゃん と タブレット端末 ・・・ なんか、水と油、両極端の存在のように思えますよね。しかし! いやいやなんの、これぞ “食わず嫌い” というか、“俺はまだ本気出していないだけ” というか、要は、実際には、おじいちゃん・おばあちゃんはタブレット端末を使うのがすごくうまいのです。

 

例えば、奈良の実家にいる私の両親、すでに70歳を裕に超えていますが、iPad使うの、めっちゃウマイです。定期的に孫の写真を送ってやったり、TV電話をしてみたり。孫の顔を見たいという強いモチベーションが、タブレットを使うというミラクルな能力につながっている点もあるでしょう。また、うちの母親は、パソコンは全くいじれませんが、TVのリモコンを使わせたら、多分、関西で五指に入ると思います。通常機能はもちろんのこと、メーカーの人も知らないんじゃないかと思うような、マニアックな機能を駆使して、日がな一日、TV三昧に興じています。 
うちの子供も、パズドラ的なゲームや妖怪ウォッチのゲームは天才的にウマイです。親としては、こんなことに限りある脳のCPUを使ってほしくないのですが・・・

 

私は、元来コミュニケーションツールというのは、赤ちゃんからご高齢の方まで、世代を超えてユーザブル/アクセシブルであるべきだと思っています。ダイヤル式、プッシュボタン式、携帯・・・ と、コミュニケーションツールの主流が、“電話” というカテゴリーに収まっているうちは、問題は少なかった。しかし、そこに大きな変革が・・・。 決定的だったのは、“Eメール” でしょう。Eメールでコミュニケーションするためには、“キーボード” というインターフェースを使いこなす必要があります。文字入力に際しては、かなモードを使うことも可能ですが、現実的には、アルファベットの知識も必要となる。このことが契機となり、子供と高齢者を Eメールを含むITの世界から遠ざけたのだと思います。

デジタル・ディバイドを引き起こす、史上最強の “敵” とは?!

タブレットの革新性は、キーボートというインターフェースをなくし、直感的に操作ができる点にあります。しかし、依然として、文字入力には何らかのインターフェースが必要です。それを解決したのが、音声認識 と “顔文字” です。かくして、子供と高齢者は、アルファベットのキーボードという 強烈な デジタル・ディバイド(ITスキルの有無による隔絶)から開放されたわけです。

 

こうなると、子供も大人も関係ない。都会も田舎も関係ない。だれもが、どこにいても、ITの恩恵にあずかれる。日本中、いや世界中の人々が、意思疎通をし、メッセージを発信することができるのです。

 

IT化の進展によるネガティブな事象は、数え上げればキリがないでしょう。しかし、それを克服し、ポジティブな面を伸ばすことが、われわれに課せられた義務なのです。ITをポジティブに活用するためのツールとして、1つの完成型が タブレット端末 なのではないでしょうか。

 

察するに、“女帝” 奥田女史は、パソコン時代に出来上がった 都会と地方、IT弱者(子供・高齢者)と大人 との格差に風穴を開けたかったのだと思います。WindowsやMacの草創期、それを日本に紹介する立場にあった彼女は、この格差/隔絶を壊すことが自分の責務だと感じ、まさにそれを実践したのではないでしょうか。熱いぜ! 奥田姐やん!!(T-T)

ドイツのおばあちゃんがiPadで実践したこと、って何?!

数年前のこと、弊社のドイツ支社にあるモバイル研究所が、次のような “実験” をしました。それは、

 

『ドイツの相当な田舎(≒限界集落)にいる高齢者数百名をピックアップし、iPadを配布する。対象のみなさんには、iPadの簡単な使い方と、Google、Amazon、Facebookといった必須アプリの存在だけを伝え、詳細な指示は一切行わない。さて、一ヵ月後、何が起こっているか?』

 

というものでした。さて、何が起こっていたと思います?

 

結果は、以下の通り。 
- Googleで複数ワードを検索した ・・・ 98% 
- Amazonでショッピングをした ・・・ 56% 
- Facebookに登録した ・・・ 43% 
- うち、「いいね」ボタンを押したり、友達を作ったりした ・・・ 39% 
- iPadによるコミュニケーションで知り合った人、久しぶりに連絡が取れた人と、電話で会話したり、実際に会ったりした ・・・ 25%

 

中には、「ベルリンの壁」で断絶されて以降途絶えていた、小学校の同窓会を開いた、という おばあちゃん までいたとか。もちろん、Facebookで連絡を取り合って! 涙出ますよね、ホントに・・・

 

ITが強い思い・モチベーションとつながったとき、そこには想像を超える事象を生み出すことが可能となります。奥田女史の取り組みに心から賛同するとともに、私自身もITコンサルタントとして、子供や高齢者、障がいを持つみなさんの生活を、ITを使って劇的に変えるお手伝いをしたいと思います。では!

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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