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タカシの外資系物語

外資流! “確率” を上げる方法2012.10.29

    確率・・・ わかっちゃいるけど、止められない!?

     みなさんは “確率” を信じますか?

     

     

     

    私は、ものすごく信じます。経験的に、確率が高いものは実現してきたし、低いものは駄目でした。大学入試の模試判定しかり、ギャンブルしかり・・・ ま、当たり前といえば、当たり前なんですが。 
     入試の模試判定で、ずっと 「E判定」 しか出ない、高値の花の○○大学。「E判定=合格率5%」 だとすると、確率的には、20回受ければ1回は受かるかもしれない。ただ、20年も浪人するわけにはいきませんので、「なんとか、現役時代に、奇跡の5%が起きるように!」などと神頼みしてみる。結果、やっぱり確率通り、不合格・・・(T-T)。 


     ギャンブルもそうですね。例えばパチンコ。パチンコ台の確率は、台の種類&設定値ごとに公表されていますから、どの程度の確率で大当たりが出るか、ある程度はわかります。運良く早期に当たりを引いたら即止めし、出ない場合は低設定だと諦めて引き上げる・・・、なんてことを全員がすると、パチンコ屋さんは全く儲からない。早めに当たりを引いた人は、「もっと出るはず!」と深入りし勝ち分をはきだし、負け領域に突っ込む。全く出ない人は、「確率的にもうすぐ出るはず!」と、これまたさらに深入りして、確率以上に大負けする。だから、パチンコ産業は成り立っているのでしょう。 


     確率” は厳然と存在します。問題は、「低い確率に対して、どのように対応するか?」ということではないでしょうか。今回のコラムでは、日米における 「確率に対する考え方・対応方法の違い」 について、お話したいと思います。 

    受注 “見込み” の閾値は?

     例えば、こんなケースを想定してください。あなたは営業パーソンで、5,000万円の売り上げがノルマだとします。1案件の売り上げが1,000万として、今、手持ちの推進案件が6件ある。6案件の獲得確率は、状況と経験則から、以下の通りだとしましょう。 



    - 案件①② ・・・ ほぼ堅い、鉄板案件。80%以上の確率。 A判定 
    - 案件③ ・・・ 確率五分五分。 B - C判定 
    - 案件④ ・・・ 確率25% 以下。 D判定 
    - 案件⑤⑥ ・・・ 確率5% 以下。 E判定 


     さて、質問です。上記の状況で、上司から、「今期のノルマ達成の見込みは?」 と聞かれた場合、みなさんなら、どのように答えますか? 


     これに対する回答は、その営業パーソンの個性(強気or弱気) や 所属している会社の文化・ルール にも大きく依存すると思います。しかし、日米の違いをざっくり言うと、 


    日本(日系企業)の営業パーソン : 見込み = 3,000万 
    アメリカ(外資系企業)の営業パーソン : 見込み = 5,000万 


    という回答をするように思います。このように答えた背景は、いかなるものか? 日系企業の営業パーソンが、「確率50%以上である案件③までを “見込み” とした」 ことは、おわかりいただけると思います。私もそう答えると思います。 


     一方、外資系企業の営業パーソンは、どのように考えて、このような回答をしているのでしょうか? それは、以下の思考経路を経た結果なのです。 



    (1) まず、確率的にありえるもの(=確率ゼロではないもの)の合算値 ・・・ 6,000万 
    (2) (1)の数値がノルマを越えている場合 ・・・ ノルマの数値=5,000万 
    ※ ちなみに、(1)の数値がノルマを越えていない場合 ・・・ (1)の数値 


    つまり、確率が極めて低くても、ゼロではない限り、“見込み” として上げるのです。 「無茶苦茶やなーー」 ホントに、そう・・・ でも、前の会社も、今の会社もこんな感じですし、外資系企業に勤める友人に聞いても同様でしたので、私の説はそれなりに当たっていると思います。 

    “低い確率” は、会社に押し付けよう!?

     外資系企業で働き始めた当初、私のこの違いに戸惑いました。常に、同僚の外国人の方が、見込み金額の報告が多いのです。私は少な目の報告で、いつも怒られる・・・(T-T)。で、結果はというと、同僚の外国人も私も、さほど変わらない。だって、見込みの報告金額が異なるだけで、受注確率は同じなんだから、そうなりますよね。なんか、理不尽なんだよなぁ・・・(怒) 


    もう1つ、外資系パーソンには大きな特徴があります。それは、「確率の極めて低い案件も含めて “見込み” とするが、その案件を受注する上でのリスクや必要なアクションを、しっかり報告する」 ということです。具体的にはこういう感じです。 


    ボス 「Aくん、君のノルマは5,000万だが、達成の見込みはどうかね?」 
    Aくん 「かなりchallengingですが、達成できる見込みはあります。ただし、案件④⑤については、大きなリスクを含んでいます。④は、担当常務の説得がキーになりますので、ボスの方から直接説得工作をいただきたいと思います」 
    ボス 「OK ! ⑤のリスクは?」 
    Aくん 「⑤は・・・、実は案件は認識しているのですが、私の手が一杯でさばききれません。隣の部署に配属された若い営業パーソンを2名ほど貸してもらえないでしょうか?」 
    ボス 「よしわかった。隣の部署のマネージャーであるタカシは、ノルマ5,000万に対して、見込み3,000万なんて、ふざけたことを言っているしな。こちらの方が見込みが高いなら、リソース配分を考え直そう」 
    Aくん 「ありがとうございます!」 


     確率の高いものを少しずつ積み上げて4,000万を達成したタカシと、初めから、見込み5,000万と言い切って、リスクを割り振った結果、残念ながら4,000万しか達成できなかったAくん。 さて、どちらが評価されるのか? もうわかりますよね、完璧にAくんの勝ちです。Aくんのような振る舞いをする人間は、外資で出世しやすい。実績があまりなく、コネもないのに出世している輩は、こういうオペレーションをするんですよね。 


     いかがでしたか? 確率が低いからと言って、諦めてはいけません。どうすれば、確率を上げることができるのか? 他人の力を使っても構わんのです、所詮、受注できたもん勝ちですから。 



     さて、私のたるみ切ったお腹のぜい肉。休日のジョギングも三日坊主だし、好きなビールもやめられないし・・・。 果たして、痩せる確率は・・・? 


    「あなた、家でゴロゴロしてる暇があったら、ゴルゴ(愛犬)の散歩でも行ってきて!」


    私も家族の力(?)を借りて、確率を高めたいと思います・・・ では!

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    この記事の筆者

    奈良タカシ

    1968年7月 奈良県生まれ。

    大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

    みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
    出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
    結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

    書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
    奈良タカシ

    「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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