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タカシの外資系物語

“インプット”重視の仕事術 ( その 2 )2011.11.15

優先順位がつけられない アナタ へ

前回の続き) 仕事を山ほど抱えて、今日も深夜まで残業のあなた。それって、仕事のやり方がまずいんじゃなくて、今日やらなくてもいい仕事、または、本来やらなくてもいい仕事まで抱えているからでは・・・ ? 前回のコラムでは、私が同僚から聞いた“格言”『明日やればいいことは、今日やらない』 を起点に、今やるべき仕事か否かの峻別 ≒ インプット段階での重要性をお話ししました。今回は、“インプット”重視の仕事術について、より具体的に検討してみたいと思います。

インプット段階での“失敗”は、大きく分けて 3 つに分かれます。

(1)優先順位がつけられない
(2)雑用含め、仕事を押し付けられる
(3)自分で仕事を生み出してしまう

まず、「(1) 優先順位がつけられない」 についてですが、この傾向にある人には、いくつかのパターンが見られます。

 

【優先順位がつけられない人に見られる典型的なパターン と タカシの見解】 
●“TO DO リスト” 作り(そのもの)に時間がかかる ・・・ そんなリストを作っている暇があったら、早くやれっ! ちゅうことですね。ちなみに、私は “TO DO リスト” は作らない派です。すぐできることはリスト化する前にすぐやればいいし、時間がかかるものは大抵覚えていますのでリスト化する必要がない(もちろん、備忘のためのメモ書き程度はしますよ)。市販のシステム手帳とかについている、小奇麗な“TO DO リスト”を作っている時間で、仕事のいくつかは片付くと思います。
●簡単な仕事ばかりやって、難しい仕事を先送りしてしまう ・・・ これはこれで、別に悪くはないと思うんですよね。簡単な仕事を速攻でやっちゃえば、残りは難しい仕事になるわけですから、淡々とやればいいわけで。問題があるとすれば、難しい仕事をやるのが億劫だから、簡単な仕事に不必要な時間をかけてしまうことにあるのではないでしょうか。「易きに流れる」のは人間の性(サガ)ですから、これはある程度は仕方がない。いかに不屈の精神力を保つか、または、難・易・難・易・・・ という具合に、順番にやって気を紛らわせるとか、そんなとこでしょうか。

 

重要なことは、優先順位つけの“基準”(Criteria)を、自分なりに明確にしておくことでしょう。締め切り順、影響を及ぼす相手順(お客様→社内他部門→自部門上司・・・の順に優先)など、ごく当たり前の基準を組み合わせることで、優先順位はおのずと決まるはずです。忙しくて切羽詰ると、それを冷静に考えられなくなるわけで、まずは一呼吸おいて、落ち着くことが重要かもしれません。

雑用を押し付けられる アナタ へ

 

次は、「(2) 雑用含め、仕事を押し付けられる」 について見てみましょう。このテーマについては、過去にも何度かコラムで取り上げています。

 

(※『だれが「おサル」を背負うのか ? 』、これは、Harvard Business Review 1999/11-12月号に掲載された『Management Time : Who’s Got the Monkey ? 』(by William Oncken Jr. & Donald L Wass)の論文を紹介したもの。この論文では、仕事を“monkey”(おサルさん)に喩えて、いかに手なずけて養うか、また、ときには追い払うか、等を説明しており非常に面白い内容になっています。機会があれば、是非ご一読を!)。

これについての私の見解は、やや逆説的なのですが、「降ってきた仕事は拒まずに、受けちゃえ、受けちゃえ ! 」です。中には、忙しいフリ(オーラ)を出し続けて、追加の仕事を一切受けない人もいる。要領よく振舞う人もいる。でも、そういう人は大成しません。常に自分の限界を超えたところで仕事をし、ストレッチし続けることでスキルは上がる。若いうちから楽をしようと考えると、ろくなことにはならんのです!(なんか、おっさんの説教みたいになってきましたが・・・)

 

もちろん、本当の限界は超えないように注意しなければなりませんが。その按配を調整するのは、本来は上司の仕事なんですけどね・・・ 根本的には、上司が部下を管理する能力がないから、みんな苦しんでいるわけで・・・。ま、この話は今度ゆっくりいたしましょう。

自分で仕事を生み出してしまう アナタ へ

 

最後は、「(3) 自分で仕事を生み出してしまう」 です。「この忙しいのに、自分でさらに仕事を作り出すような愚行がありえるのか ? 」 あるんです、特にホワイトカラーといわれる業務分野では。

 

例えば、こんなケース。ある企画を検討しているときに、アイデア出しの「ブレーン・ストーミング」とか、やることありますよね。それはそれで、アクションとしては問題ない。しかし、「ブレーン・ストーミング」を実施するために、参加して欲しい人に依頼を出して個別に説明しに行ったり、ブレーン・ストーミング中に、「そもそもこの企画って、おかしくない ? 」的な課題を振られてその対応に追われたり等、ブレーン・ストーミングをやったがばかりに、本来の目的とは別に、新たな追加作業を生み出す・・・ なんてことは、よく起こります。

 

「企画業務なんて、そんなもんじゃねぇのか ? 」 それは違います。本来やりたいことは、「ブレーン・ストーミング」でアイデアをもらうことです。「ブレーン・ストーミング」参加者の調整に、過度に時間を取られたり、企画そのものにケチをつけられたりするのは、余分な仕事です。本来、なくてもいい。私はこれを、「“企画” の “企画”」と呼んでいます。“企画” はいいけど、“企画” の “企画”はダメです。そんなことをしているから、生産性が落ちる。

 

総じて、日本企業のホワイトカラーは、本来要求されている仕事の“準備”や“企画”に時間を費やして、「いやぁ、今日も疲れた・・・」と、悦に入っている人が多すぎる。日本企業の本部機能が欧米企業に劣っているのは、まさにこの点だと思います。

 

実は外資も同様で、放っておくと、上記のような「“企画” の “企画”」をやってしまうリスクを持っており、経営者がそのリスクを理解している。なので、そうならないような “対処” をする。ここが、日本企業との差です。
「ブレーン・ストーミング」に関しても、みっちりと研修を実施して、その進め方、参加者としての心構え等を叩き込まれます。だから、ホワイトカラー業務の生産性が高いのです(実際、外資では、この手の研修を、「またかよ・・・」というぐらいやっています)。このあたりが、長い年月の間に、大きな差になって現れているのではないでしょうか。

 

さて、いかがでしょうか ? 「仕事術」と銘打ったわりには、技術よりも精神論や考え方が前面に出てしまいました。結論が出るようなテーマではないので、また追って、話題に取り上げたいと思います。では !

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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