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タカシの外資系物語

“インプット”重視の仕事術 ( その 1 )2011.11.08

“仕事術”本 を 3 分類してみる

だから明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。  ~ マタイ福音書 6 章 34 節より ~


え ? なんか、導入がいつもと違うじゃないかって ? いやーー、ちょっとカッコいいでしょ ?! 実はこれ、娘が通っている幼稚園の「園長通信」に書かれていたもの。園長さん、さすが ! なかなか、うんちくのある言葉なんで、思わず紹介しちゃいました。
今回のコラムは、この言葉と“仕事術”の関係をお話したいと思います。

 

“仕事術”・・・ 書店に行くと、このタイトルがついた本だけで、複数のコーナーを占めてしまうぐらい溢れています。私自身も非常に興味ある分野ですし、このコラムでも、過去に幾度となく“仕事術”を取り上げてきました。
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そもそも、“仕事術”とは何か ? 要は、「できるだけ短時間で、効率よく、質の高いアウトプットを生み出す技術」という言い方に集約できると思います。「効率よく」、というのは、「楽に」、と言い換えてもいいかもしれません。
私の定義が正しいとすると、“仕事術”というのは、「短時間」「高効率」「高品質」という 3 要素でできていることになります。もちろん、効率がいいから時間が短くて済むわけだし、品質にこだわりすぎると時間がかかるわけで、これら 3 要素は相互に影響しあっていることは言うまでもありません。


世にあふれる“仕事術”関連の本 についても、上記の 3 要素に分類できます。内容としては、以下のような感じ。
(1)「短時間」系 ・・・ 締切時間を意識した、デッドラインなんちゃら・・・とか、その類
(2)「高効率」系 ・・・ PC やスマホを駆使した情報管理の類と、机の上を整理しなさい・そうじしなさいの類
(3)「高品質」系 ・・・ 言いたいことは A4 一枚にまとめろ、とか、プレゼン方法をまとめた類

上記(1) - (3) はいずれも非常に重要だし、参考になることも多い。しかし、個人的には、なんか違和感がある。「仕事ができる人 と できない人 の 本質的な“差”って、そんなレベルのことなのだろうか・・・ ? 」 って。

頑固者タカシが認めた、究極のアドバイスとは ?

 

「短時間」「高効率」「高品質」も大事なのでしょうが、実は、それ以外にもっと重要な何かがあるのではないか・・・ ? なぜ、こんなことを考えるのかといいますと、これら 3 要素の差では説明がつかないぐらい、ぶっちぎりで成果を上げるやつが、たまにいるからなんです。

“ぶっちぎり”というのは、3 倍ぐらいのイメージです。私よりも 3 倍の仕事をこなすやつが(経験則として)いるのです。一方で、「短時間」「高効率」「高品質」の世界だけでは、どんなに差が出ても、1.5 倍ぐらいの差しか出ないと思っています。ぶっちぎりのあいつは、どんな“マジック”を使っているのでしょうか?

 

私はこう見えても相当の頑固者でして、他人のアドバイスをほとんど受け入れません。「なんだかんだ言って、自分のやり方が正しいはず・・・」と思っているし、変なプライドもある。だから、仕事術の本を読んでも、「くだらねー、こんなの知ってるよ ! 」とブツブツつぶやいてみたりするわけです (だったら、そんな本読むなよ ! って、感じですが)。

そんな私が、過去に一度だけ、目から鱗ボロボロ、腰が抜けそうになったアドバイスがあるのです。それは、
「明日やればいいことは、今日やらない」
です。

 

その日、同僚 A と私は、仕事を山のように抱えて、深夜まで残業必至の状態でした (少なくとも、私の認識では)。
私 「あーーん、仕事終わらーーーーん ! (T-T)」

 

と、しばらくして、同僚Aがおもむろに、帰り支度を始めるではありませんか!
同僚A 「じゃ、タカシさん、お先に ! 」
私 「えっ ? もう終わったの ? 」
同僚A 「明日の朝までにやらなきゃならない分は終えましたよ・・・」
私 「それなら俺も終わりかけだけど・・・ いやいや、明日の分だけじゃないだろ、あさってもその次も締め切りに追われるんだから、今日のうちに、できるだけやっておかないと・・・」
同僚A 「大丈夫ですよ、明日になったら、状況変わってるかもしれないんだから・・・」
私 「えっ ?! 」
同僚A 「明日やればいいことは、今日やらない。そうでもしないと、潰れちゃいますよ ! 」

仕事を“やらない”達人

 

結論からいうと、同僚 A の言うことは正しかったのです。翌日になって、仕事の仕様が変わり、予定していた仕事の 3 割は不要となり、残り 7 割も内容が変わりました。仮に、前日徹夜して仕事をこなしてしまっていた場合、その仕事の半分程度はムダになった計算です。

 

1つお断りしておきたいのですが、将来に備えて、前もって仕事をしておくことを否定しているわけではないんですよ。童話 『アリとキリギリス』 のアリさんは、私も大好きですし。
ここで私が言いたいのは、将来の変化を予測した上で、「いかにして、やらない仕事を決めるか ? 」 ということです。仕事に優先順位をつけるだけではなく、「やる・やらない」を決める、これが重要なのです。

 

前述の“ぶっちぎり”の仕事術を見せ付ける同僚たちは、「短時間」「高効率」「高品質」という観点もさることながら、やらない仕事を決めて実践する (つまり、本当にやらない) 達人でした。仕事というのは、アウトプットへの配慮だけでなく、インプットの段階で数量を制限しておかなければ、絶対量を下げるなんて、できないわけです。

 

次回のコラムでは、インプットの段階における優先順位のつけ方、やる・やらないの見極めについてお話したいと思います。

(次回続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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