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タカシの外資系物語

パートナー(役員)になろう ! ( その 2 )2010.05.18

偽りの回答 ?!

前回の続き) ほとんど合格するアテのない !? (詳細は、前回コラム参照のこと) パートナー (役員) 昇進試験の一環として、外部評価機関である 「HR Assessment 社」 との面談を受けることになったタカシ。さて、第三者のアセスメントとは、どのようなものなのでしょうか ?


HR Assessment 社から事前に送られてきたメールによると、アセスメントは以下の 3 部構成とのこと。

(1) 性格診断テスト に基づいたインタビュー
(2) 認知力テスト
(3) シミュレーション

このうち、(1) と (3) に事前課題 (=宿題) が設定されていました。


まず (1) ですが、これは事前に “性格診断テスト” とやらに回答して、その結果を見ながらインタビューを行うもののようです。各設問に対して、自分の性格を5段階で表現していく要領です。例えば、こんな感じ。


(問) 困難な課題に対して、積極的に取り組む傾向が強い
全くそうではない                  その通りである
1       2       3       4        5


常々疑問に思うことなのですが、上記のような設問で、 「1」 をつけるような人はいるのでしょうか。かりにも、今回は幹部昇進対象者として見られているテストなわけですから、理想的には 「5」 、悪くても 「4」 といった前向きな回答しかありえないように思います。
しかし、実際の私の気持ちを正直に表現すると、上記の設問ならば、「2」 と 「3」 の間ぐらいです。いや、 「2」 に近いかな・・・ 困難な課題はできるだけ避けて通りたい ! できれば、全く引き受けたくない ! これが普通なのではないでしょうか。こういうテストを受けるたびに、偽りの自分、どこかカッコつけている自分との葛藤が生じ、なんだか自己嫌悪に陥ってしまうのは私だけでしょうかね・・・

タカシ、宿題に力尽きる ?!

ま、そもそも、こんなしょうもないことで悩んでいること自体、小男ぶりを露見していて情けない・・・(T-T)

HR Assessment 社の説明書にも、「質問表を記入する際には、すべての質問項目に素早く答えていただき、特定の項目に時間をかけすぎないようにすることが大切です・・・」と書いてあります。あまり気にせず、進めることにしましょう!

 

「あーーー、それにしても、イライラ・・・ 一体いつまで続くんだ、イライラ・・・」 実は、さっきの質問表、まだ終わりません。かれこれ、もう 1 時間半近くかかっています。設問数を見ると、なんと500 問 ( ! ) を超えています !


「500 問超えって、どんな性格テストやねん・・・ 科挙(※)か、これは・・・(T-T)」 (※科挙=中国で隋から清の時代まで続いた官僚登用試験。科挙のうち、“郷試”の場合、2 日間缶詰で試験を受けることになる。時代にもよるが、平均倍率 3,000 倍といわれており、科挙に比べれば私が受けているパートナー試験など取るに足らないものともいえる)


ま、それにしても、 500 問もやることに意味があるのかどうか ? 似たような設問も何度も出てきて、よもや同じ設問には同じ回答をしているかどうか、その整合性まで見てるんじゃないかと、疑いたくなります(こんな些細なことを考えてしまい、またまた小男ぶりが露見される・・・(T-T))。


「ふー、やっと終わった・・・」 説明書には、「本テストの標準時間は2時間30分です。ぜひ十分な時間を割いて、ご記入いただくようお願いいたします・・・」とありました。本当に、2時間以上かかるとは・・・(T-T)


これだけならいいのですが、もう 1 つ宿題があるのです。 「(3) シミュレーション」 ではロールプレイをするようなのですが、その conditions (自己の役割、登場人物、事業の状況 等) を予習しておかねばなりません。説明書にも、「記載されている情報には精通していただく必要があります。ひと通り読んで終わりにせず、再度熟読する時間をとっていただくことを強くおすすめします・・・」 と書いてあります。
科挙並みに時間がかかる性格テストのおかげで、時計の針は既に夜中の 1 時を回っています。ここ数日、仕事が立て込んでいたために、かなり眠い・・・ 
「 conditions は全部で 30 ページか、結構あるな・・・ よし、今日のところは 2 回だけ読んで寝よう。明日起きてから、もう一度読むことにしよう ! ふむふむ、俺は“佐々木宏”という役割で、デルタ・ソリューションズの日本法人社長か・・・ う、眠い・・・ 業務内容は、事務機器用品・コピー機の提供、売り上げ世界 2 位・・・ う、ね、眠い・・・ Zzzzzzzzzzzzzz・・・」
寝てしもうたわーーーーーーーーーーーーっ ! (T-T)(T-T)

インタビューは拍子抜け ?!

朝起きたら7時過ぎ・・・(T-T)。もう予習などしている時間はありません。そういえば、学生時代の定期テストも、こんな感じでしたね。全く成長していないわけですな、ハハハ・・・(T-T)(T-T)。 結局、ギュウギュウ詰めの満員電車で、何とか conditions を斜め読みし、約束の 9 時ギリギリに HR Assessment 社の日本支社に到着しました。

 

「おはようございます。奈良タカシさんですね。本日、奈良さんを担当するキャリア・コンサルタントの○○です。私どもは、参加者の皆様がリラックスして本来の力を発揮していただけるよう努めてまいります。よろしくお願いします!」
「は、はぁ・・・」
「では早速、 1 つめのプログラムである “インタビュー” を実施しましょう。 10 分後にインタビュアーが来ますので、しばらくお待ちください」


挨拶がやや形式的なのが気になりますが、それを差し引いても、元気でハキハキしていて気持ちいい。また、日本的な発想ならば、HR Assessment 社は私の「評価者」であるわけですから、もっと高飛車に対応されてもしかるべしなんでしょうが、そんなこともない。外資流の徹底したサービス姿勢が感じられます。


しばらくすると、インタビュアーと思しき男性スタッフがやって来ました。上述の通り、事前課題の性格テストに2時間も費やしているわけで、そこから想像すると、本番のインタビューは一体どれほど大変なのだろうか・・・ と、かなり緊張していました。
「こんにちは、担当の△△です。では、インタビューを始めます。まずは、奈良さんの経歴を教えてください・・・」 ・・・


インタビュアー△△さん 「・・・では、この辺でインタビューを終了します。」
私 「ええっ ? もう終わりですか ? (まだ 20 分程度しか経過してないんじゃが・・・)」
インタビュアー△△さん 「一応、お聞きしたいことは全てお話いただけましたので・・・ 何か、ご心配な点でも?」
事前準備に 2 時間もかけさせた割には、なんと淡白なインタビュー本番・・・。
私 「い、いや、事前準備に長時間かかったものですから。 本番は、それ以上に大変だと思い込んでいたもので・・・」
インタビュアー 「おっしゃる通り、事前の性格テストで、奈良さんの性格・嗜好はほとんど把握できています。インタビューは補足程度と考えていただいて結構ですから ! 」
こっちは昇進がかかっとるんだぞ ! 大丈夫なのか、この評価会社 !


インタビュアー 「では、2 つめのプログラムである “認知力テスト” を実施しましょう。10 分後に担当者が参りますので、しばらくお待ちください・・・」
(次回続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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