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タカシの外資系物語

「フリーター」 って楽しい ?2002.04.19

日本に「フリーター」という言葉が定着して、早や数年が過ぎました。定職に就かず、アルバイトなどによって短期間で離転職を繰り返す「フリーター」は、実に 190 万人を超えています。欧米においても、日本のフリーターにあたる "Part-time jobber" と呼ばれる層が存在します。しかし、両者の間には、本質的な差異があるのです。


日本の場合、フリーターは以下の 3 類型に分かれると言われています。


( 1 ) モラトリアム型 → 自分の意思で、定職に就こうとしない層。「パラサイト・シングル」と言われるような、親に寄生して生活する場合が多い。


( 2 ) やむを得ず型 → 定職に就きたくても就けない層。


( 3 ) 夢追求型 → 何か大きな「夢」を追求するために、あえて定職に就かない層。


日本労働研究機構の調査によると、日本のフリーターの割合は、( 1 ) 45% 、( 2 ) 40% 、( 3 ) 15% となっています。


一方、欧米の場合について、正式な調査はありませんが、私の同僚に聞いてみたところ、「( 1 ) のケースはほとんどない」とのことでした。欧米の一般的なケースでは、子供が一定の年齢になると、たとえ定職があろうがなかろうが、親は子供を突き放す ( 家から追い出す ) ため、( 1 ) のケースになりようがない、とのこと。まぁ、日本の親が子供に甘いのは、何となくわかるような気がしますが ……


私の個人的な意見としては、どんなタイプのフリーターであっても構わないのです、ただひと言言いたいことがありましてね、それは「フリーター って、楽しいか ? 」ってことです。


そりゃ、フリーターにはフリーターの言い分があるでしょう。フリーターを通して得られることとしては、「会社勤めでは味わえない、様々な経験」「自由な時間」「人間関係のしがらみがない」 …… なんてところでしょうか。


しかし、会社勤め 10 年のおっさんから言わせてもらうと、以上のようなことはどれも、フリーターしか得られないことではないのです。むしろ、会社勤めをする方が、ずっとずっと内容が濃く、将来に活きてくる経験ができるのです。


例えば、「様々な経験」といっても、結局はバイトです。いついなくなるかわからないバイトさんに、企業が「様々な経験」をさせてくれるわけではありません。何度も言いますが、所詮は「バイト」なのです。


また、「自由な時間」というのは、忙しい人には貴重ですが、そもそもヒマな人には値打ちがわかりません。「人間関係」についても、しがらみを経験してこそ、うまく立ち回る術 ( すべ ) を得るってもんでしょう。


私はここで、あえて反論を恐れずに言いたいと思います。世の大半のフリーター諸君よ、「フリーター」という一種のファッションに流されて、物事の本質を見失った諸君よ、どうか「働くこと」の大切さ、すばらしさを見つめ直してください。確かに、会社勤めは辛いことが多いかもしれません。でも、仕事をやり遂げた達成感、能力を身に付けていく過程で感じる充実感は、フリーターでは決して味わえないものです。


それほど辛くはないけれど、それほど楽しくもない …… それが「アルバイト」の世界です。「俺は社員じゃないからね …… 」マズいことが起こると、すぐに責任を放棄してしまう世界、それが「フリーター」なんです。


そして、何かの「夢」を追求している諸君にもひと言。あなたの夢って、何ですか ? ロックバンドのボーカルかもしれないし、小説家なのかもしれませんね。でも、それって何のためになりたいんですか ? 「人に夢を与えたい」のなら、もっと他の方法があるかもしれません。私の仕事だって、 IT を通して、企業の経営者に夢を与えています。「お金持ちになりたい」のなら、多分、外資系企業のエグゼクティブになる方が手っ取り早いです。


つまり、可能性を 1 つに絞り込んで、自分を追い込んではいけません。もっともっと、別の可能性を信じてみましょう。そのためには、「フリーター」という立場から、一歩前進しなければなりません。


今回、私の「外資系コラム」は、皆様のおかげをもちまして、無事 100 回を迎えることができました。私の中学生の頃の夢って、何だったと思います ? 実は「コラムニスト」になることだったんですよ、これが。そして、夢の一部を達成できた理由は、銀行員を辞め、外資系に勤め、視野を広げたこと。それも、正社員として、責任のある立場で、働き続けたことだと思っています。


日本企業のみなさん、外資系のみなさん、正社員のみなさん、そして「フリーター」のみなさん、今後とも私のコラムをよろしくお願いします。そして、お互いに頑張っていきましょうね !

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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