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タカシの外資系物語

趣味について2001.02.16

あなたの趣味は何ですか ? 日本人の場合、「読書」「ドライブ」「テニス」なんてところが、あたりさわりのない回答として多いのではないかと思われます。


外資系企業に勤めていると、自分の趣味について人から尋ねられる機会が頻繁にやってきます。特に、顧客を囲んだ会食などの席では、自己紹介代わりに各人の趣味を説明していったりします。


顧客相手の場合は、相手の趣味を聞くことによって、その人の「人となり」のようなものを感じ取り、次のビジネス展開につなげていかなければなりません。一方、自分の趣味を語る場合には、それを通じて顧客に強い印象を持たれなければならないわけですから、それなりにインパクトのある話をする必要があります。ですから「趣味は読書」と言う場合には、「トルストイの全集を読破した」とか「ハムレットを丸暗記している」くらいの話ができないと、顧客に印象付けることはできないように思います。


趣味の話で盛り上がるのは、やはりスポーツの話題だと思います。なぜなら、スポーツの話は、それぞれのお国柄を反映させやすい話題だからではないかと思います。実は私の趣味は「スキューバ・ダイビング」でして、私の話題はたいていどのような場面でも盛り上がります。


「今まで潜った中で、一番気に入ってる海はどこなの ?」「えーっと ... 沖縄か御蔵島だね。知ってる ? 日本の御蔵島。世界でも数少ない、野生のイルカと泳ぐことができる海なんだよ。」「How exciting!!! ( そいつはすごいなぁ ! )」とまあ、このような具合に会話が進みます。


一方、スポーツの話をする場合には、相手がどこの国の人かも考えて話をしなければなりません。野球の話題は、日本人・アメリカ人とも非常に盛り上がりますが、ヨーロッパ人はダメ。サッカーはわりと万国共通ですが、アメリカ人には通用しません。またサッカーの場合は、相手がどこかのチームの熱狂的なファンである場合があるので、うかつに個別チームの名前を挙げると、心象を悪くするかもしれないので注意を要します。( フーリガンのように突然暴れ出す、なんてことはないでしょうが … )


さて、もう一度。「あなたの趣味は何ですか ?」ちなみに絶対に言ってはいけないこと、それは「趣味は "仕事"」ということです。特に欧米では、「オン」と「オフ」を明確に切り分けて考えています。「趣味」は「オフ」の範疇に入りますから、「仕事」なんて答えると、たとえ冗談だったとしても、「この人、常識がないのかしら ?」と変人扱いされますから注意してください。たとえ本当にそうだったとしても ... ですよ !

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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