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タカシの外資系物語

プロジェクトごとに上司を選べる2000.06.23

外資系企業では人間関係がドライで、人と人とのつながりが薄い、という話をよく耳にします。それは一面では当たっています。とくに、他人のプライベートには一切干渉しません。なぜなら、そのこと自体には、仕事をする上でまったく関係がない、要するに、会社の収益に影響を与えないからです。


しかし外資系企業でうまくやっていくには、“人間関係”のコントロールが非常に重要なファクターとなってきます。私が所属する組織を例にとって説明しましょう。


私が所属するのは、外資系コンサルティング会社の金融事業部という組織です。主に銀行・証券・保険などの金融機関 ( 日系・外資系とも ) に対して、経営や IT 関連のコンサルティングを行っています。事業部長は日本人で、その下に 5 人のグループ長がいます。2 人が日本人、残り 3 人がアメリカ人です。私は彼らグループ長の下のクラスに位置するマネージャーです。通常、マネージャーがひとつのプロジェクトを担当し、グループ長は複数のプロジェクトの管理責任を負っています。


さて、ここまでは日本の企業と変わりないと思います。しかし大きく異なる点があります。それは、マネージャーである私は、あるプロジェクトを担当する際に、「上司を選べる」ということです。そのプロジェクトを進める上で、最適の上司は誰なのか、それを選ぶ権利が部下にあるのです。プロジェクトから得られる収益の一部は、私のボーナスに反映されます。ですから、マネージャーである私も、自分の上司を選ぶ際には非常に慎重になります。逆に誰からも選ばれない上司は、報酬が得られないばかりか、そのうち淘汰されて会社から消えていきます。


本当に実力のあるグループ長は、マネージャーから選ばれる率が高いので、黙っていても仕事が舞い込んできます。しかし実力のないグループ長は、われわれマネージャーのご機嫌とりをして、何とか選んでもらおうとします。日本企業の場合は、能力のあるなしにかかわらず、自分の上司は決まっていますから、上司が部下に対して、自分の報酬や地位の安定のために、媚びを売るようなことは少ないのではないでしょうか。


確かに、日本企業においても女性社員に気に入られようと、必死になっている課長さんは存在します。しかしそういう上司に限って、部下の信頼を得られないのは、外資系企業でも同じことです。

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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