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なぜ外資系企業は年収が高いのか2013.10.16


外資系企業は「年収が高い」というイメージがありませんか?実際に、日系企業から外資系企業へ転職し、年収を50万円~100万円程度もアップさせている方も少なくありません。

 

必ずしも外資系企業=高年収と言い切れるわけではありませんが、確かに日系企業と比べると高年収を得ているビジネスマンが多いのも事実です。

 

ではなぜ、外資系企業は年収が高いのでしょうか。その実態と外資系企業の年収が高い理由について、検証してみましょう。

年収ランキングにランクインしていない外資系企業

最初に、企業別の年収ランキングを見てみましょう。

 

■従業員数1,000人以上の企業における30歳時点での年収ランキング ベスト5
 1位 キーエンス(製造業(電気機器)) 1,164万円
 2位 日本テレビ放送網(情報・通信業) 1,015万円
 3位 伊藤忠商事(卸売業)  996万円
 4位 三菱商事(卸売業)  972万円
 5位 三井物産(卸売業)  940万円
 ※2013年 年収リサーチ調べ

 

実は、大手企業の30歳時点での年収のトップにランキングされているのはテレビ局や総合商社、広告代理店などの日系企業がメイン。この条件における外資系企業の年収トップは日本オラクル社(情報・通信業)で、第18位です。

 

しかし、外資系企業の社員には、年収5,000万円を超えるような社員もいたり、投資銀行やコンサルティングファームなどでは、3年も勤務すると年収1,000万円を超えるケースが大半とさえ言われているのも事実です。日本ではまだまだ年功序列で年収が上がっていく大手企業も多い中で、外資系企業では実力に基づいてどんどん年収がアップしていきます。

 

一方日系企業では、年収1,000万円を超えるのは全体の4%程度。年収2,000万円になると、0.4%程度です。また上記企業のように30歳時点で高年収のケースはごくわずかで、年収が上がるのは40~50代になってからということが多いのも日系企業の特徴です。

 

外資系企業は、平均化してみると年収ランキングにはランクインはしないものの、実力が伴えば、会社規模に関わらず、日系企業よりも若いうちから高年収が見込めるのが外資系企業と言えるでしょう。

日系企業よりも高い年収を提示することで優秀な人材を囲い込む

続いて、外資系企業の年収が高い理由について見ていきます。
転職活動の際に気付くかもしれませんが、同業の日系企業と外資系企業では、外資系企業の方が高い給与が提示されていることが多くあります。

 

外資系企業からすれば、優秀な人材を確保して日本支社で一気にビジネスの展開を図りたいと考えるのは当然のことです。海外に本社がある外資系企業において、外国でビジネス展開をすることは当然大きなリスクを背負っています。ビジネスの成功には、少々給与が高くてもその地の優秀な人材を集めることが不可欠。そのため、同業の日系企業よりも高めの給与水準に設定されていることが多いのです。

退職金制度がない!福利厚生もほとんどない!

外資系企業の年収の高さには、実は退職金制度がなく、福利厚生にも乏しいためという理由もあります。そもそも外資系企業には、日系大手企業ではまだまだ根強い終身雇用という概念もなければ、退職金制度という概念もありません。また住宅手当などの福利厚生もほとんどないのが一般的です。その分のお金が毎月の給与に反映されているような形です。

 

最近では日本でも中小企業などでは退職金制度がなかったり、福利厚生もあまり充実しておらず、その代わり給与が良いといったような外資系企業のスタイルも増えてきているようです。しかし充実した日系大手企業から外資系企業へ転職する場合には、安易に額面だけで年収アップを判断してしまうと総合的には年収アップとは言えないケースもあるため、制度などの内容も加味した上で判断することが大切です。

実力と成果が物を言う!成果主義の評価体制

外資系企業は「実力主義」「成果主義」であるということはよく耳にする言葉でしょう。実際に年齢や性別に関わらず、その仕事の成果に対して評価が下され給与が決まります。また外資系企業の場合、年俸制の給与システムで年俸の12分の1が毎月給与として支払われることが多いですが、年俸で定められた金額以外にも成果インセンティブが支払われるケースもあります。

 

これは日系企業のボーナスのようなものです。個人の評価が高く、企業の業績も良いとなればボーナスは非常に多額の金額となることがあります。ちなみにこのボーナスは、バックオフィス部門では少なく営業(フロント)部門の方が多い傾向にあります。
とにもかくにも、仕事で成果を上げることが外資系企業で高年収を勝ち取るために必要なことと言えます。

年収の高さ故の仕事の厳しさ

このように、日系企業と比較すると高年収の傾向がある外資系企業ですが、成果主義も相まって仕事は非常に厳しいと言われています。日本にいながら本社の時間い合わせて仕事をしなければならない場合や、本社への出張などがある場合には、昼夜の区別がなくなってしまうなどの厳しい現実もあるようです。

 

基本的に仕事の裁量は自己管理のため残業なども本人次第ですが、タフな人も多く、働き詰めの人もいるようです。また採用時点での能力を買われているため、基本的には「人を育てる」という発想がなく、常に即戦力が求められます。結果が出せなければ、年収ダウンもしくは解雇ということもあり得ます。

 

高年収の裏には仕事の厳しさやリスクも含まれているのです。

 

しかしながら、若いうちから能力が試せて、成果次第で高年収が見込める外資系企業は魅力的です。
なぜ外資系企業の給与が高いのか、今回紹介したことを頭に入れながら転職について考えてみると良いでしょう。

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