ITスキル標準 2つのレベルと研修ロードマップ:外資系転職求人サイト[ダイジョブ Daijob.com] 英語を使える仕事 転職・就職に役立つコンテンツ満載!
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外資系転職に役立つコラム ITスキル標準とヒューマンスキルどっちが大事 コラム一覧

第二回 ITスキル標準 2つのレベルと研修ロードマップ

前回は「 IT スキル標準」の策定の背景と概要についてお伝えしました。今回は、この「 IT スキル標準」が企業活動とどのように関連しているのか、レベル、構成要素の理解と、また IT エンジニアのスキルの習得にはどのように活用したら良いのかを見ていきます。


● IT 投資の局面と活動領域の関係について

まずは、各職種の役割を鳥瞰図で見て行きましょう。
図のように、「IT スキル標準」では IT サービス関連企業の活動図の左から右へと、
1. 経営戦略策定
2. 戦略情報化企画
3. 開発
4. 運用・保守
4つの大きなフェーズでとらえています。

そして、縦にはスキルフレームワークで定められた職種が順に8つ並んでいます。これらの職種は、仕事の流れに沿って、
1. セールス
2. コンサルタント
3. IT アーキテクト
4. プロジェクトマネジメント
5. IT スペシャリスト
6. アプリケーションスペシャリスト
7. カスタマサービス
8. オペレーション

図を拡大する 出典:経済産業省HP
の順に、並んでおり、各職種の業務が企業活動の中で、どんな役割を担って、どこからどこまでを主な守備範囲として、そしてどこから次の職種にバトンタッチして進めて行くのかが一目瞭然となっています。
これをご覧になれば、読者の方々の目指す職種での役割がはっきり見えてくると思います。


● IT スキル標準には2つのレベルが存在する

ITSS は1?7段階のレベルづけがあることを前回お伝えしましたが、実は、そのレベルには2つの異なる意味のレベルが存在しています。このことは明確に書かれておりませんが、資料を熟読すると解ります。それは、【達成度指標】レベルと【スキル熟達度】レベルの2つです。

(1)【達成度指標】とは、人材の実務能力の評価指標でこれまでの経験、実績を意味します。ビジネス貢献を示す「責任性」「複雑性」「サイズ」と、プロフェッショナル貢献を示す「タスク特性」の 4つの面から評価します。ここにはヒューマンスキルの側面も含まれています。

(2)【スキル熟達度】とは、職種・専門分野に必要な「スキル項目」ごとの習熟の度合いを示します。この2つのレベルが、 ITSS のスキルフレームワークの各マス目ごと、表裏の2枚のレイヤーのごとく存在しており、どちらかと言えば【達成度指標】のレベルがその人材のレベルとして優先されます。但し【達成度指標】のレベル・実務能力を裏打ち実現するものとして、【スキル熟達度】も必要とされています。


● 「研修ロードマップ」と ITSS のバージョンの違いが意味するもの

「IT スキル標準」にはもう一つ仕掛けがあります。それは、各職種、各レベルごとのスキルを習得して行くために必要な学習コースを、体系的に図示した「研修ロードマップ」という研修体系がセットとして付属しています。これは IT エンジニアのキャリアアップの計画策定には役に立ちます。

よく見ると「IT スキル標準」自体は 2003 年 7 月に発表されたVer1.1 ですが、「研修ロードマップ」は 2004 年 8 月に新たに発表されVer 1.2 に更新されていることに気づくはずです。このことは、「研修ロードマップ」の方が、先に最新の情報となっていることを意味します。私たちは、スキル項目などで差異があれば、当面「研修ロードマップ」の方を参照していいと思います。いずれ Ver 2.0 となるとも言われています。

では、右に、ITスペシャリストの研修コース群を例示します。パーソナルという区分がヒューマンスキルの学習体系となります。
さて、これで「ITスキル標準」の構成要素の全体が見えてきたと思います。次回はいよいよITスキルとヒューマンスキルの習得の方法に入って行きたいと思います。

図を拡大する 出典:経済産業省HP




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