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コロナウイルス関連英語表現集(35) - ゼロコロナ、コロナとの共生2021.10.26


 昨年はコロナ封じ込めに成功したと見られていたアジアやオセアニアの国々も、今年、デルタの蔓延で感染が広がり、次々に「ゼロコロナ」戦略を断念し、コロナとの共生(ウイズコロナ)の道を歩み出しました。これは、英語メディアでは、下記のように伝えられています。

Asian countries are at last abandoning “zero-covid” approaches.
(アジア諸国は、ついに「ゼロコロナ」戦略を断念し始めた。)

The Delta variant has forced New Zealand to give up on its 'zero-COVID' strategy.
(デルタ株で、ニュージーランドは「ゼロコロナ」戦略をあきらめざるを得なくなった。)

 「ゼロコロナ」は、「(コロナ)根絶(elimination)」と表現されることも多いです。

It was one of a handful of countries to pursue an elimination strategy.
(同国は、根絶戦略を取った一握りの国のひとつだった。)

 なお、これらの国は、英米のように(感染が拡大していても)経済全開というわけでなはく、日本や韓国のような”low Covid”を狙っているとも言われています。

Their new approach is likely to aim for “low Covid,” like Japan and South Korea.

コロナとの共生


 「共生って英語でどう言えばいいの?」と悩む人もいるでしょうが、難しく考えず「コロナと共に生きる(こと)」、”living with Covid”でいいのです。直訳して”coexistence”などと言っても、英語では意味が通じません。(以前から言っているように、日本語の単語を単に英語に置き換えても、英語を話していることにはなりません。)

It’s time to learn to live with Covid-19.
(コロナとの共生の仕方を学ぶときがきた。そろそろ共生の仕方を学ばなければならない。)

An increasing number of countries are moving toward the “living with Covid” strategy.
(コロナとの共生戦略に舵を切る国が増えている。)

We are on a path of transition to a new normal of living with the virus.
(我々は、ウイルスとの共生というニューノーマルへの過渡期にいる。)

 ちなみに、下記のように「続く」というのは、”stay”を使って表せます。

This means wearing face masks and social distancing will stay for the foreseeable future.
(これは、当分の間、マスク着用やソーシャルディスタンスなどが続くということだ。)

命か経済(生活)か


 ”Live”が出てきたことですし、”live”つづきで、もうひとつ。日本でも、コロナ対策に関して「命か経済か」という議論がなされましたが、また感染が拡大しているイギリスでは、再度、行動制限を行なうかどうかの議論がされています。
 命は”life”(複数 lives)ですが、日本語の「経済」にあたる言葉には”livelihood(生計)”が使われています。

The government is trying to protect both lives and livelihoods.
(政府は、命と生活との両方を守ろうとしている。)

Governments around the world are having a hard time striking a balance between the two.
(世界各国の政府が、この2つのバランスをいかに取るかで苦労している。)

 ”Livelihood”は、下記のように使われます。

What is your means of livelihood?
(どうやって生計を立てているのか?あなたの生活の糧は何なのか?)

The drought is threatening the livelihoods of local farmers.
(日照りは、地元の農家の生活を脅かしている。)

  やはりゼロコロナ戦略を取っていたオーストラリアでは、パンデミック発生後、自国民が国を離れるのも禁止し、海外で立ち往生して帰国できなかった2万人の人たちが、1年半ぶりに帰国できることになりました。帰国後はホテルでの強制隔離ではなく、(日本のように)自宅での自主隔離です。同国の首相は、下記のような発言をしました。

It is time to give Australians their lives back.
(オーストラリア国民が、日常生活を取り戻せるようにする時がきた。)

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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