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鈴木美加子のグローバル人材塾

英語面接の準備をやり込まない2024.03.19

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。本日のテーマは、英語面接に備えすぎないです。

日本企業の会計年度がもうすぐ変わるので、それを機に外資系転職しようとする方が多く、今月は英語での模擬面接のリクエストが多いです。本日は皆さんに共通する注意点を挙げます。

 

次の面接官の部署と役職を確認

 

面接官によって聞くポイントは違うので、誰が出てくるのかは、必ず確認したいところです。

1. 人事
候補者の専門性を確認することはできないので、専門的な話にはなりません。人事の役割は企業文化とのフィット、コミュニケーション能力の高さ、チームプレイヤーかどうかなどになります「この人、感じ悪いなぁ」と思わせると不利になので、ほどよい印象を与えられるようにしたいです。

2. 直属の上司
まず確認したい事は、どのぐらい即戦力になるかです。専門エリアの話を詳しく聞かれると思ってください。彼/彼女から見たら直属の部下になるわけなので、自分との相性は常に意識しながら話しているでしょう、またチームの中に入ったときに、スキル・個性から見てバランスが取れるかどうかも見ています。

3. 海外と英語での面接
日本国内で一通りの面接が終わった後、英語で海外と面接になる場合、相手はそれなりの高いポジションにいます。彼らの視座は当然高いので、日々の細かいオペレーションの話ばかりする候補者は、器が小さいと思いがちです。志望動機のようなものは聞かれず、将来のキャリアの方向性、業界の動向についてどう思っているかなど、マクロなことを聞かれます。

先方のフルネームがわかったら、LinkedInで探してバックグラウンドを確認したいです。業界を変えたことはあるのか、現職に何年在籍しているのか、転職は多い人なのかなど、沢山のことがわかります。

 

英語での面接の準備はやり過ぎない

 

英語での面接に慣れていないと不安が先立ち、つい想定質問をたくさん考えて、答えを英語で丸暗記しがちです。

これお勧めできません。

答えを丸暗記しているかどうかは、面接官にすぐわかります。外国語で話しているのに、立て板に水の如くペラペラ早い速度で話せるのは不自然だからです。

面接官の役割は真の英語力を理解することなので、ここで彼/彼女がするのは変化球を投げるです。候補者が用意していないと思える質問をいきなり聞きます。

ここで本来の英語力と想定外対応能力が試されるのです。驚いたとしても何とか建て直して自分の英語で答え、つかえても答えきれる人と、崩れてしまう人に別れます。

自分なりの想定質問を考えすぎる危険性は、もう1つあります。実は質問の内容が少し違うのによく聞いていないのか気がつかず、自分が用意した質問と対になっている答えを繰り出してしまうことがあります。相手がネイティブスピーカーの場合は特に、傾聴力が無いと誤解するので要注意です。

慣れない英語面接を前に準備したい気持ちはよくわかりますが、こういう質問にはざっくりこういう風に答える位にして、アドリブが効く余白をぜひ残した状態で英語面接に臨んでください。外資は想定外が多いので、100%準備しないと面接を受けられないマインドでは、そもそも入社したら厳しいかもしれません。

今、持てる英語力を最大限に発揮して自分のスキル・経験値・コミュニケーション力をPRするにあたり、一番重要なのは「平常心」です。あがっていなければ相手の英語もちゃんと聞き取れるし、ペラペラでなくても自分をしっかり見てもらうことができるので、英語面接の準備はほどほどにして臨んでください。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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