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鈴木美加子のグローバル人材塾

オンライン英会話の活用法2024.02.06

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木 美加子です。本日のお題はオンライン英会話です。

2ヵ月前にオンライン英会話を始めました。動機は、独立していると上司や同僚がいないため、英語を毎日話す機会がないからです。リスニング力は簡単には落ちませんが、スピーキング力はある程度の頻度で話していないと錆びてしまう気がします。

オンライン英会話を実際にやってみて、英語上達以外にもいろいろな活用法があると気がついたのでご紹介します。

 

1. 上級者が英語スピーキング力を上げる

 

オンライン英会話の使い方は、現在の英語力で異なると思うので今回は上級者(TOEIC900点くらい以上)と思ってください。このレベルの先生は、ネイティブスピーカーが良いと言う結論に達しています。生徒が使った英単語が不適切だったときに、直してくれる余裕があるのはネイティブスピーカーだからです。

例えば”My English speaking skills were going down”(英会話力が落ちていた)と私が言ったとします。意味は通じるので、ノン・ネイティブの先生だとそのままスルーになってしまいます。これがネイティブの先生になると、チャットボックスに”Deteriorating”(退化する)と書き込んでくれます。「そうだった。 この単語知っているし意味もわかるけど、自分の口から咄嗟に出ない。ありがとう」になります。

その他にも発音が微妙に違ったときに指摘してくれるのも、今のところはネイティブ・スピーカーだけです。

中級・初級の学習者は、心理的なハードルが低く、話すスピードもネイティブほど速くはない、ノン・ネイティブの方が良いかもしれません。不思議なもので、アジア人の先生と話すのはなぜか気が楽です。

 

2. 異文化ネタを集める

 

私にとって大きなおまけだったのは、異文化の実話がたくさん集められることです。世界中に先生がいるので、その国のロケーションに始まり、文化の違いについて話ができるのは素晴らしいです。

例えば、権力の格差が大きくヒエラルキーを守る傾向が高いナイジェリアの先生と話していて、「ナイジェリアでは、自分の上司を飛び越えて2段階上のボスにアプローチすると、人事部から警告書が出される。階層は守らないといけないものだから。社長がスタッフに直接話しかけるなんてもってのほか。」とわかりました。そのまま、異文化理解研修の実例にすることができます。

私の友人は、次の海外旅行先が決まるとその国の先生とオンライン英会話をして、ガイドブックやネットの情報にはない情報を集め、観光する場所を決めているそうです。以前はその話を聞いてもあまりピンと来ていませんでしたが、「一次」情報を入手できるところ、同じ国出身の他の先生にも同じ質問をして「確認」作業が簡単にできるので、今は容易に想像できます。次に海外に行くときは、私も同じことをしようかなと思っています。

 

3. アサーティブネスを磨く

 

日本人が英語でリアルの会議やオンライン会議を初めてやるようになった時、困るのは必ず発言しないと参加していることにならない現実です。さらに、最後まで話をよく聞かない外国人に話を遮られ、話を持って行かれてしまうのも頭が痛いです。日本人はお行儀が良いし、比較するとおとなしいので、歯がゆい思いをすることが多いです。

オンライン英会話の先生は、発言率を生徒70%、先生30%にするのが理想と指導されているそうですが、結構話したがりの人もいます。私はリスニング力の向上のためではなく、スピーキング力を落とさないためにオンライン英会話をやっているので、先生に話されてばかりいる状況は困ります。そこで、自分から遮って話を取りに行くようにしています。人の話を遮ることは礼儀正しい日本人の得意なことではないですが、グローバルなビジネス・ミーティングではいくらでも起きるので、アサーティブネス磨きにもってこいのオンライン英会話の場を活用させてもらっています。

 

4. 初めての人と早く繋がる練習

 

初めての先生とセッションをスタートするのは、先生のスタイルによっては堅い感じになることも考えられます。自分からもオープンに明るい雰囲気で会話を始めれば先生も進めやすいとわかるので、ビジネスミーティングを思い浮かべ、なるべく早くお互いが話しやすく・信頼を得やすい場を作れるよう自らも練習をしています。

オンライン英会話の主目的は英語力を上げることですが、世界中の先生と「初めて」会話する機会が多いので、予想していなかったメリットがあることを本日はご紹介しました。今回オンライン英会話をやってみて、つくづく思ったことがもう一つあります。それは「やってみなければわからない」です。英語に関わらず、興味があることはとりあえず「やってみる」ことが大切かもしれませんね。やってみないと、自分に合っているかどうかもメリット・デメリットも見えてこないです。年が明けてから早や2ヵ月、前から気になっていることを実行する月にしてみてはいかがでしょう。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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