グローバル転職NAVI

キービジュアル キービジュアル

タカシの外資系物語

英語の重要性 ( 1 ) ( 語学は必須 ? )2001.03.23

「語学は才能だ !」と、よく言われます。外資系企業では、語学つまり英語のコミュニケーション能力が必要です。語学が才能だとすれば、才能のない人は外資系企業で働くことができないことになります。果たしてそうなのでしょうか ?


実は私の英語力は、決して自慢できる代物ではありません。学生時代に冗談で出場した英語のスピーチコンテストで、「Your English is terrible !( あなたの英語はヒドイわね ! )」と審査員にいわれて以来、英語恐怖症にかかってしまった私は、今まで満足に英語の勉強をしようとしてこなかったのです。


ですから、英語が通じなくて困った経験は、数え出したらキリがありません。まったく通じなかった発音に「both( 両方 ) 」というのがあります。私は「 A も B も両方とも」という意味で「both」を使いたかったのですが、同僚のエレンにはまったく通じませんでした。


( エレン )「What ? Jim ? ( 何言ってんの ? ジムのこと ? )」


( 私 )「( ... それは「boss」だろうが ... イライラ ) Hummm… I mean A & B !」


ロンドンでタクシーに乗ったときには、こんなことがありました。その日私は東京に戻るために、ヒースロー空港に向かっていたのです。


( 運転手 )「Which airlines, sir ? ( お客さん、どちらの航空会社ですか ? )」


( 私 )「Virgin ! ( ヴァージン(= ヴァージン・アトランティック航空のこと ) までお願いします)」


( 運転手 )「What ?」


私は「V」の発音が悪かったのだろうと、「ヴァージン、ブブブヴァージン !」と下唇が噛み切れんばかりに、「V」の発音を連発しました。やがて運転手が「OK !」というので安心していたら、結局エール・フランスのターミナルで降ろされていた、なんてことがありました。いったいどんな発音やねん、て感じです。


しかし、私は外資系企業で働いています。英語の会議でも、それなりに発言しています。1 つの理由としては、仕事で使う英語と日常英会話とは、異質のものであるということだと思います。


私の専門は「金融機関の IT 」ですが、その分野に関する話題なら、たとえそれが英語であったとしても説明することが可能です。逆に自分の仕事の内容をよく理解していなければ、いくら英語がうまくても話になりません。


外資系企業で生き残るためには、英語よりもまず自分の「専門分野」を固めることだと思います。「通訳」として働く以外には、「英語力が最重要 !」なんていう企業はありませんからね。

 

( 次回続く )

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外資・グローバル企業の求人1万件以上。今すぐ検索!

この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

合わせて読みたい

---