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コロナウイルス関連英語表現集(40) - Tripledemic, Twindemic2022.12.27

 

  今年最後の掲載は、これで本シリーズが、最後となることを祈願し、コロナ関連で締めくくりたいと思います。

  最近、アメリカのメディアでよく聞かれるのが”tripledemic”という言葉です。”Triple”(3重の)と”pandemic”をくっつけた造語で、””(quotation marks)がついていることが多いです。

  アメリカでは、この冬、コロナ、インフルエンザ、RSV(Respiratory Syncytial Virus)の3つが同時に流行っており、”tripledemic”は、その状態を指します。

  RSV(RSウイルス)による呼吸器感染症は、だいたい乳児の間にかかるようですが、毎年、流行りはするものの、アメリカでは、今年はRSVにかかって入院する子供の数が過去最高に達したそうです。なお、RSV向けのワクチンはありません。


Tripledemic” means a simultaneous outbreak of Covid, flu and RSV.
(「トリプルデミック」とは、コロナとインフルエンザとRSウイルスの同時流行を意味する。)


Tripledemic,” a collision of three viruses, has been putting a strain on the healthcare system.
(3つのウイルスが同時発生する「トリプルデミック」が、医療体制を圧迫している。)

  ”Collision”とは「衝突」という意味ですが、「3つのウイルスがぶつかりあっている、同時発生している」ということです。動詞の”collide”であれば、下記のように使えます。


Covid, flu and RSV are colliding this winter.
(この冬は、コロナとインフルエンザとRSウイルスが、同時発生している。)

 

Twindemic

 

  日本の場合、コロナとインフルエンザの同時流行(simultaneous outbreak)であれば、”twindemic”が使えます。”Twindemic”は、去年の冬にも世界各地で憂慮されていました。


Tokyo’s governor said that the prefecture is in the early phase of “twindemic” as the flu season has just started.
(東京都知事は、ちょうどインフルエンザの流行が始まり、都はツインデミックの入り口にいると発言した。)


We’re facing a “twindemic” caused by the two viruses.
(我々は、2つのウイルスによる「ツインデミック」に直面している。)

 

中国の政策の転換

 

  中国がゼロコロナ政策を緩和してから、国内で感染が急拡大しているようですが、それに対して、海外からは批判の声も上がっています。中国が、他国のようにエンデミックの段階に到達するには、大きな感染の波を超えなければならず、そうすると、また新たな変異株が生まれるであろうことが危惧されています。


China had no “Zero Covid” exit plan, and its people are paying the price.
(中国は、ゼロコロナ政策のエグジットプランを用意しておらず、国民が、そのツケを払わされている。)


China is putting the world at risk again.
(中国が、再び世界をリスクにさらしている。)


The potential for the virus to mutate as it spreads in China is a threat for people everywhere.
(中国でウイルスが広がることで、ウイルスが変異する可能性は、世界中の人々にとって脅威である。)


Every new epidemic wave in another country brings the risk of new variants. This risk is higher the bigger the outbreak is, and the current wave in China is shaping up to be big.
(他国でのエピデミックの新たな波は、毎回、新たな変異株のリスクをもたらす。感染拡大が大きければ大きいほど、リスクは大きくなるが、中国の今の波は大きくなりつつある。)


  ちなみに、10日ほど前に、WHOのテドロス事務局長は、下記のように語りましたが、1月に緊急委員会が「緊急フェーズの終了」を宣言するための基準を相談するそうです。


We’re hopeful that at some point next year, we will be able to say that Covid-19 is no longer a global health emergency.
(来年どこかで、もうコロナは世界的な保健上の緊急事態ではないと言えることと思っている。)


This virus is not going away. It’s here to stay and all countries will need to learn to manage it alongside other respiratory illnesses.
(このウイルスがなくなることはない。このまま存在を続けるので、すべての国が他の呼吸器疾患とともに、管理の仕方を学ばなければならない。)


  やっと、来年にはパンデミックの終息が宣言され、エンデミックになるということでしょうか。少なくともコロナに関しては、来年は、ちょっとは明るくなりそうです。

  皆さん、今年も、ご愛読ありがとうございました。 Happy New Year!!

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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