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外資への転職 Q&A Part 2

元・外資系人事部長、10,000人を面接したグローバル・キャリア・カウンセラーの鈴木美加子です。外資への転職に関連して多くいただくご質問を幾つか挙げてみます。

1.“転職が多い”とは?


転職回数が理由で、英文履歴書が選考を通らないことはありますが、どのくらいをもって「転職回数が多い」というのかは明確ではありません。感覚的に3年に1度以上転職していたら、多いと判断されると思ってください。なぜ3年かですが、1年目は新しいことを学ぶ時間、2年目は少し自力でトライできる時間、3年目になって着実な仕事ができるという、自然な仕事サイクルのためだと思われます。


まず過去は変えられないので、この先の転職については慎重になってください。場当たり的に感情で転職しないようにすることが大切です。


過去については、どう履歴書にプレゼンするかが重要です。そもそも転職することになった理由は何でしょうか? 時にはただアンラッキーで、秘書に灰皿を投げるような社長が就任したからというような場合もあります。アンラッキーな事が転職の引き金になった経緯が多い方は、それぞれの職歴の後に、転職理由を言い訳がましくない程度に書くという手があります。

2.年収交渉


給与が理由で転職する場合も多いので、お金の事は大切です。今は好景気で売り手市場ですから、多少強気になることも可能でしょう。


避けたいのは、最初の面接で給与の話をすることです。企業がまずあなたの経験値・スキルを測ろうとしている時に、お金の話を出すのは得策ではありません。自分が貢献することよりも先に、何を得られるかが先の人材なんだなという印象を与えます。年収のことは、2次面接あたりで持ち出すことにしましょう。


今より、何%アップを交渉できるかというご質問が多いですが、一律のパーセントではなく、まず、現在の給与はポジションに見合っていると客観的に言えるかどうかが重要です。冷静に考えて、ポジションに見合っていないと判断するなら、現収を多少多めに言うことは可能です。


エージェント経由で転職される方は、お金の交渉は彼らに任せた方が無難です。希望額が高すぎる場合は、そのようにデータから言ってくれるので客観性があり納得できると思います。

3.志望動機


どんな志望動機が一番、面接官受けしますか? というお尋ねをいただくことがありますが、この問いに正解はありません。業界・職種・その企業の状態にもよるからです。


10,000人を面接して思うのは、本命企業以外の志望動機が甘い方が多いということです。そもそも本命企業の場合、作らなくても志望動機は存在し、それを熱意とロジックの両方を持って伝えれば良いだけなのでしょう。ところが、とりあえず滑り止めに受けておこうという企業の場合、ホームページを調べるなどの努力が足りておらず、「それってうちの会社じゃなくても当てはまるのでは?」というような理由がつい出てしまいます。


志望動機に良し悪しはありませんが、どのような内容なのか、どのくらいパッションを持って伝えられるのかによって、本気度がわかってしまうので、くれぐれも注意してください。


Good Luck!!

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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