Global Career Guide
元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。7/20(金) 16:30よりAKIBA_SQUARE 秋葉原 UDXにて、Daijob.com社主催のキャリアフェアがあります。候補者10,000人以上を面接してきた経験から、本日は面接で気をつけた方が良い点を幾つか挙げます。
人は見た目が9割とか、人の印象は出会って8秒で決まってしまうとか言われますが、元人事の立場からこれは本当だと思います。フィーリングで面接しないように訓練は受けていますが、それでも「第一印象」が悪い候補者の評価を途中で変えるのは難しいのが人間です。特に外資ではポジションにもよりますが、明るく外向的な方が好まれる傾向はあるので、どちらかというと大人しい無愛想なタイプは最初から不利です。
性格を変える必要はありませんが、第一印象は変える必要がありますし変えられます。どのように変えるか? コミュニケーションの最強ツールは笑顔です。最初に感じよくニコッと笑顔を向ける、それだけのことでいろいろなことがカバーされます。性別に関係なく、男性で人当たりがあまりよくないと自覚されている方には特にお勧めです。ずっと笑顔でとお願いしているわけではなく、最初に1回なので実践可能です。笑顔とご縁が無い方は、鏡の前で口角を上げることから始めて練習してください。
第一印象と言えば、自分をよく見せようとしすぎないことも大切です。先日、LUMINAというアセスメントツールのフィードバックで、ある方をお待ちしていました。入ってこられた時に、上から目線を感じて、「この方は、自分に自信がありすぎるのか、それとも自信が無いからこうなるのかどっちなんだろう?」と思いながら拝見していました。「自信が無いから」ではないかという結論に達したので、フィードバックの最後の頃にその話を出し、面接の出だしの印象があまりに強いのは良くないので、もう少し自然にされた方が良いのではとアドバイスさせていただきました。まだお若いので、自分を大きく見せたいお気持ちが強かったのかもしれませんが、どのくらいの人材なのかは5分話せばわかりますので、無理をしない方が良い印象を残せます。
キャリアフェアでは時間の関係で、途中で面接官が日本語から英語にスイッチすることはないと思いますが、通常の外資の面接ですと当然ありえます。TOEICの点数はともかく、どのくらい実際に話せるのかを確認したい場合、突然英語に切り替わることがあると思っていてください。
英語になった時に話している英語のレベル以外で、英語慣れしているかどうかを見るポイントの筆頭はアイコンタクトが取れるかどうかです。外資にいてもPCに向かうことが多くあまり人とコミュニケーションを取らないで済むポジションや、現在、日本企業にいらっしゃる場合、面接官の目を見て話すことができない方が多いので気をつけてください。
もう一つのポイントは、英語を聞きながらうなづき続けるかどうかです。日本語でのうなづきは、「あなたの話を聞いています」という共感を表すためにあります。英語でのうなづきは、「あなたの話に同意します」というサインを意味します。NOという内容で話しながら、英語で相手の話を聞きながらうなづき続けると、ボディランゲージでは、I agree with you. とYESのサインを出していることになり、ネイティブを混乱させます。YESなの?NOなの?というわけです。一朝一夕には取れないやっかいな習慣ですが、大切なポイントなので、面接の際には強く意識してください。
言うは易し行うは難しではありますが、本来は面接の時に緊張してる場合ではありません。面接はお見合いで、選ぶのは会社の方ばかりではないからです。候補者サイドも、本当に自分がやりたい仕事かどうか、企業文化に合っているかどうかなど、先方をよく見る必要があります。緊張していると客観的に判断できなくなりますので、緊張してもしなくても相手が経験ある面接官なら全部見抜かれると達観して、なるべく自然体で面接に臨むように心がけてください。
7/20(金)17:30 – 18:20に、「外資系・元人事本部長が語る = 外資の実状・受かるための面接」と題して登壇させていただきます。1万人以上を面接し、15万通以上の英文履歴書に目を通してきた経験を元にお話させていただきますので、転職をお考えの方はぜひご参加ください。
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役
日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師
NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)
強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。