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中国語は転職で有利になる?外資系・グローバル企業でキャリアアップ

「中国語のスキルは外資系企業や日本企業への転職に有利になる?」「いずれは中国語を使ってグローバルに働いてみたいけど、年収アップは期待できる?」

語学力を活かしてキャリアアップやグローバルな挑戦をしたい方のなかには、このような疑問を持つ方もいるでしょう。

中国語のスキルは転職に有利になりますが、年収アップのためにはほかにもすべきことがあります。

この記事では、中国語が転職に有利になる理由をはじめ、中国語を活かした転職先の選択肢、年収アップのためにすべきポイントなどを解説しています。

国内外でのキャリアアップを考えていている中国語人材の方に役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。

外資系企業・グローバル企業で中国語が有利な理由3選

 グローバルビジネスで中国語は需要が高いから

 中国語話者は世界で2番目に多いから

 中国語を話せる日本人が多くないから

外資系企業と中国系企業の違い

外資系・グローバル企業が求める中国語の資格2選

中国語スキルを活かせる転職の選択肢|外資系や現地採用など

 中国系企業の日本支社で働く

 外資系企業で働く

 海外駐在員として働く

 中国語圏で現地採用として働く

 アジア圏で現地採用として働く

中国語圏で気をつけたいビジネスマナー

レベル別!中国語が活かせる職種

 ホテリエ・旅館スタッフ(中国語検定2級~3級/HSK5級)

 CAや空港グランドスタッフ(中国語検定2級~3級/HSK5級)

 貿易事務(中国語検定準1級以上/HSK6級)

 海外営業や中国渉外担当(中国語検定準1級以上/HSK6級)

 中国駐在員や中国企業の日本支社スタッフ(中国語検定準1級以上/HSK6級)

 通訳者・翻訳者(中国語検定1級)

 中国語教師・日本語教師(中国語検定1級)

中国語スキルを年収アップに活かすには

 英語力も磨く

 中国語の資格を取得する

中国語を活かせる仕事の探し方

中国語を活かしてグローバルに活躍しよう

外資系企業・グローバル企業で中国語が有利な理由3選

外資系企業やグローバル企業への転職で中国語スキルが有利になる理由を3つ解説します。

グローバルビジネスで中国語は需要が高いから

1つ目の理由は、中国語がグローバルな需要が高いからです。

国際通貨基金によると、2024年4月の見通しでは日本のGDPが約4.1兆ドルなのに対し、中国は約18.5兆ドルと日本の約4.5倍です。また、株式会社帝国データバンクの調査では、2024年6月時点で1.3万社以上の日系企業が中国に進出しており、日系企業にとっても中国語人材の需要は高いといえるでしょう。

中国市場への参入や既存ビジネスの拡大を目指す企業にとって、中国語スキルを持つ人材は不可欠で、この傾向は長期的に続くと予想されています。

中国語話者は世界で2番目に多いから

中国語は、英語に次いで話者が多い言語です。中国国内だけでなくシンガポールやマレーシア、台湾など東アジアの主要都市や世界各地にあるチャイナタウンでも広く使用されています。世界の4人に1人が中国語を話すとされ、国連の公用語でもあります。

そのため、中国語の習得者は多くの人々とコミュニケーションを取ることができ、グローバルな場面で活躍できる可能性が高まるでしょう。

中国語を話せる日本人が多くないから

3つ目の理由は、需要の高まりに対して中国語を話せる日本人が少ないからです。

日本では、義務教育で英語を学ぶ機会はありますが、中国語は自主的に学ばない限り触れる機会が限られています。そのため、中国語スキルを持つ日本人の希少価値は高く、企業から強く求められるでしょう。

また、経済発展著しい中国でのビジネス展開を目指す日本企業も多いため、中国語を話せる人材の需要は今後も高まると予想されます。

外資系企業と中国系企業の違い

一般的な外資系企業と中国系企業では、下記のような特徴があります。

           外資系企業           中国系企業
● 即戦力を求める
● 成果主義である
● 高い年収を得られる可能性がある
● 効率的な労働時間の管理を求められる
● 人間関係は比較的ドライ
● 個人の能力と実績が重視され、年齢に関係なく評価される
● ジョブ型雇用が一般的
● スピード感重視
● 成果主義・実力主義
● 利益重視
● 人間関係がフラット
● 役割分担が明確
● 合理的な環境で成果を出せる人には成長の機会がある
● 今後ますますの経済成長が期待される

成果主義や効率性、評価制度など、共通の項目が目立ちます。外資系企業の年収の高さは特徴的ですが、成長が期待される中国系企業でも高い年収は見込めます。

なお中国系企業には、日系企業のように組織体制がしっかりしており、上司の指示に忠実な傾向があります。一方で、人間関係がフラットなため、トップに直接意見できる機会も少なくありません。

外資系企業も中国系企業も、日本企業とは文化が異なるケースが多いため、違いに柔軟に適応できるスキルが求められるでしょう。

外資系・グローバル企業が求める中国語の資格2選

外資系・グローバル企業から求められる中国語の資格を、2つご紹介します。

● 中国語検定
日本独自の検定試験です。準4級~1級までありますが、履歴書に書けるのは3級からとされています。4級は、基礎知識があるものの文法力や語彙力が不足しているとみなされる場合がほとんどです。

● HSK(漢語水平考試)
中国政府が認定する資格です。政府認定資格のため、世界中で公的証明として活用できます。外資系企業や中華圏での就職を目指すのであれば、HSKを受けておきましょう。履歴書に書けるのは、2級からといわれています。

一般的に、中国語検定は「中国企業の日本採用を目指す人向け」、HSKは「中国企業の現地採用を目指す人向け」といわれています。キャリアプランをよく考え、必要に応じて取得しましょう。

中国語スキルを活かせる転職の選択肢|外資系や現地採用など

中国語を活かせる転職先を5つ紹介します。

中国系企業の日本支社で働く

日本で生活しながら、中国系の企業で働くスタイルです。国外移住の必要がないので、生活拠点は変えずに転職したい人向けです。

ただし、国内の中国系企業では中国語のスキルが必須ではないケースが多く、語学力を活かして働きたいと考える場合は物足りなさを感じてしまうかもしれません。

外資系企業で働く

中国語以外に英語のスキルもあれば、中国系以外の外資系企業への転職も可能です。

外資系企業では英語が必須スキルです。中華圏でのビジネスも展開している外資系企業であれば、中国語ノスキルはアピールポイントになるでしょう。

また、外資系企業は成果主義の傾向が強いため、結果を出せば年収アップも見込めます。

海外駐在員として働く

駐在員とは、日本企業に所属しながら現地で駐在し働く人のことを指します。転職先の企業が中国や台湾などに支店を持つ場合は、駐在員を目指すのも一つの方法です。

中国語圏での駐在には中国語スキルが必須です。さらに、中国など現地のロジックや文化、慣習への理解も求められます。

中国語圏で現地採用として働く

中国語圏の現地で就職する方法もあります。中国以外にも香港や台湾、シンガポールなども選択肢に入ります。

高い語学力や、異文化に適応する柔軟性が求められるでしょう。「いずれ海外移住して働きたい」と考える方に向いています。

ただし、給与や待遇は現地の基準で設定されることがほとんどです。好待遇や高収入は望めない可能性が高いことには注意が必要です。

アジア圏で現地採用として働く

中国に近い東南アジアなどでは、中国語が話せることが必須または歓迎要件になる求人もあります。アジア圏から中国への営業活動を行う企業が増えているためです。

現地採用の基本は英語が必須で、さらに中国語も話せるとなれば希少価値の高い人材と評価されるでしょう。

また、中国語人材はほかの現地採用求人と比べると給与が高い傾向にあります。日本で働くよりも裁量権が与えられる場合も多く、より責任のある仕事をしたいと考える方に向いています。

中国語圏で気をつけたいビジネスマナー

中国語を活かして、中国語圏の企業で働きたいと思う方もいるでしょう。しかし、中国語圏独自のビジネスマナーには気をつけたいところです。今回は商談の際のビジネスマナーを紹介します。

● 紹介は目上の方から行う
● 名刺交換は両手で行う
● 握手は必ず右手で行う

中国では名刺交換後、すぐ鞄にしまう方も多いです。また、名刺ではなく中国SNS「WeChat」のIDを交換する場合もあります。

コロナ禍の影響もあり、握手の代わりとして中国ならではの辞儀「拱手(右手の拳を左手で包む)」も増えています。

お互いを尊重しながら働くためにも、中国語圏ならではのビジネスマナーはおさえておきましょう。

レベル別!中国語が活かせる職種

中国語を活かせる職種を、以下のレベル別にご紹介します。

● 中国語検定2級~3級/HSK5級:初級レベル
● 中国語検定準1級以上/HSK6級:ビジネスレベル
● 中国語検定1級:ネイティブレベル(上級)

転職の際の参考にしてください。

ホテリエ・旅館スタッフ(中国語検定2級~3級/HSK5級)

インバウンド需要の高まりからも、宿泊業での中国語は高いニーズがあります。

日本政府観光局の「訪日外客数(2024 年 8 月推計値)」によれば、2024年1~8月の訪日中国人は約460万人で、前年同月比で2.6倍以上となっています。ほかにも、台湾やマレーシア、シンガポールといった国々の訪日者数もトップ10位以内に入ることから、中国語スキルはホテルや旅館で重宝されるといえるでしょう。

CAや空港グランドスタッフ(中国語検定2級~3級/HSK5級)

中華圏からの訪日数が多いため、CAや空港グランドスタッフの中国語需要も高いといえます。

航空便や空港は、観光客が必ず利用する場所です。フライト状況の説明や手荷物の対応、乗り継ぎ案内などをできる中国語のスキルが求められます。

貿易事務(中国語検定準1級以上/HSK6級)

貿易事務は、中国語のビジネスレベルの読み書き能力があれば可能な職種です。輸出入の手配、管理、通関代行などが主な業務で、外国とのやりとりが多いため語学力は重視されますが、定型的な業務が多い場合は中級程度でも対応可能なケースもあります。

財務省の統計によれば中国は日本にとって大きな貿易相手国ですが、中国語を使える人材は不足しています。そのため、中国語スキルを持つ人の需要は高まっているのです。

海外営業や中国渉外担当(中国語検定準1級以上/HSK6級)

海外営業と日本企業の中国渉外担当は、中国語スキルを活用できます。

海外営業は商品販売のためのセールス力と語学力が必須で、製品から不動産、投資商品まで分野が幅広いのが特徴です。渉外担当は、中国の取引先や現地社員との交渉、文書作成、コミュニケーションが主な業務です。

両職種とも高度な中国語能力が求められ、特に渉外では語学力以外に業界知識も重要となります。

中国駐在員や中国企業の日本支社スタッフ(中国語検定準1級以上/HSK6級)

日本企業の中国駐在員や、中国企業の日本支社スタッフは、ビジネスレベルの中国語スキルを活かせます。

駐在員は中国と日本をつなぐ役割を担い、キャリアの拡大や高い給与が魅力です。主に金融、メーカー、商社などの業種でチャンスがあるでしょう。

また、日本支社スタッフとして働くことも可能です。経済産業省の統計によれば、2020年現在、日本に進出している中国企業は317社あり、なかでも卸売業やサービス業が多くを占めています。中級以上の中国語力と、両国の商習慣の理解が求められます。

通訳者・翻訳者(中国語検定1級)

通訳と翻訳は、レベルの高い中国語スキルを要する職業です。

通訳には社内通訳者とフリーランス通訳者があり、ビジネス通訳や観光案内など幅広い分野で活躍できます。翻訳には技術、産業、文芸などの種類があり、それぞれ専門知識が求められます。

両職種とも、高いコミュニケーション能力、読解力、表現力が不可欠です。

通訳はスピーディーな対応力と専門用語の理解が重要で、翻訳は原文のニュアンスを正確に伝える能力が求められます。中国語特有の表現を日本語で適切に伝えるには、両方の言語への深い理解が必要です。

中国語教師・日本語教師(中国語検定1級)

教育分野では中国語教師と日本語教師があり、どちらもネイティブレベルの高度な中国語スキルが求められる職業です。

中国語教師は、語学学校や高校・大学で教えるほか、企業研修などでも需要があります。英語に次いで話者数が多い中国語の教育現場では、バイリンガル講師の需要が高く、初心者向けに日本文化を理解したうえでの指導が求められます。

一方、日本語教師は中華圏の教育機関で活躍し、高度な日本語力と中国語力が必要です。

どちらも「話す・聞く・読む・書く」の4技能が重視され、特に中国語の発音の正確さが不可欠です。また、教育者としての適性も重要な要素でしょう。

中国語スキルを年収アップに活かすには

中国語スキルは転職に有利に働きますが、ただ中国語が話せるだけでは年収アップが難しい場合もあります。ここでは、より年収アップを狙うためのポイントについて解説します。

英語力も磨く

中国語だけでなく、英語力を磨くことで年収アップが期待できます。

株式会社キャリアインデックスの「年収・転職 実態調査 vol.7」によると、就業中の男女1,000人のうち、年収700万円の人の割合は英語話者が48.7%だったのに対し中国語話者は5.2%という結果でした。

また、Daijob.comの独自調査では、TOEIC735点以上(英語ビジネスレベル以上)の人材は20~50代のどの年代でも平均年収より高い収入を得ていることが分かっています。

これらの結果から、中国語だけでなく英語も話せることが、高収入の一つの条件になるといえるでしょう。

中国語の資格を取得する

中国語スキルを年収アップに活かすには、中国語検定やHSKなどの資格試験を受けて客観的な評価を得るのがおすすめです。

資格は就職や転職の際に有利になる可能性が高く、多くの求人で資格保有が応募条件や評価の基準となっています。資格なしで応募可能な場合でも、有資格者の方が優位になる場合もあります。

中検やHSKは年に複数回実施されているため、未受験の場合は挑戦してみましょう。文部科学省公認の検定「実用中国語技能検定試験」や、実力を試せる「中国語コミュニケーション能力検定」もビジネス向けの検定試験です。

中国語を活かせる仕事の探し方

中国語を活かせる仕事の探し方は、大きく分けて3つあります。

● 中国に支社がある日本企業を探す
● 海外現地採用に強い転職サイトに登録する
● 外資系転職に強い転職サイトに登録する

中国支社を持つ日本企業や、海外現地採用以外にも、中国語を活かせる企業はあります。Daijob.comのような外資系企業特化型の転職サイトを活用して、自分にぴったりな中国系企業・外資系企業を見つけましょう。

中国語を活かしてグローバルに活躍しよう

中国の市場規模や中国語話者数の多さから、ビジネスでの中国語の重要性が高まっています。また、中国語を話せる日本人人材が少ないため、中国語スキルは転職にも有利です。

また、中国語のスキルを年収アップに活かすためには、同時に英語力を磨いたり、中国語関連の検定を受けたりして付加価値を高めるとよいでしょう。

中国語を活かした転職なら、外資系転職に強い転職サイトDaijob.comの活用を検討してください。中国語人材の求人が600件以上(2024年10月時点)あり、希望年収や勤務地、企業の特徴などから詳細に検索できます。匿名の履歴書を登録すると、企業からのオファーももらえます。

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