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外資・グローバル転職で役立つ英語表現(47)-- Heat Wave, Heat Stroke/Exhaustion2023.08.08

 

  暑中お見舞い申し上げます。6月ごろから世界各地で熱波(heat wave)に関するニュースが流れ始めましたが、まだまだ収まることはなさそうです。

  メキシコでは、すでに熱波で200人が亡くなっており、この数は昨年の3倍だそうです。イランでは、気温が40~45度を超える都市が続出し、公務員などは二日間、休日となりました。

  韓国では、世界スカウトジャンボリー開催中に何百人という参加者が熱中症で治療を受け、最大の参加国、イギリスをはじめ、早期撤収をする国が出てきており、世界連盟も韓国に早期終了を促しているようです。今は冬のはずの南米もが、熱波に襲われており、気温が27~38度に達している国もあるようです。

  アメリカの熱波については日本でも報道されているようですが、アメリカ南部は、毎年、酷暑なので、例年と大して変わらないものの(テキサス州やアリゾナ州は「暑い」というより「熱い」) 、ワシントン州やオレゴン州などの米北西部が40C超えというのは異常です。(※1)

  アメリカ南部の人口が急増したのは、エアコンが普及してからなのですが、国連などでは、このまま猛暑が続けば、将来、南部には人が住めなくなると予想しています。

  ということで、熱波について海外の人と話す機会が増えた人もいるのではないでしょうか。そこで、今回は、熱波に関する英語表現をまとめたいと思います。

 

熱波、猛暑

 

  「熱波」は、英語でも”heat wave”です。「極度の」という意味で”extreme”や”deadly”などの形容詞をつけることもできます。


We’re having heat wave.
(熱波に襲われている。)


Another heat wave is on the way.
(また熱波が来る。)


When will this brutal heat wave end?
(この過酷な熱波は、いつ終わるのか?)


The extreme heat wave is dragging on.
(極度の熱波が長引いている。)


Last summer’s deadly heat wave killed more than 60,000 Europeans.
(昨夏の危険な熱波で、ヨーロッパでは6万人以上の人が亡くなった。)

 


  その他、「猛暑、酷暑」は下記のように表現できます。


Dangerous heat will follow us into the weekend.
(危険な猛暑は、週末も続く。)


Excessive heat has killed more than 200 in Mexico this year.
(酷暑で、今年、メキシコでは200人以上の人が亡くなっている。)


The record-breaking heat is taxing the electric grid.
(記録的な猛暑で、電力に負荷がかかっている。)


  日本の「熱中症警戒アラート」を含め、世界各地の政府が「熱波警報」を発令していますが、英語では”heat alert”と言います。


The government issued an extreme heat alert.
(政府は、酷暑警報を発令した。)


South Korea raised its heat alerts to the highest level as parts of the country roasted in temperatures over 38 degrees.
(韓国は、国の一部で気温が38度を超える猛暑で、熱波警報が最高レベルに引き上げられた。)


65 million Americans in 13 states are under heat alerts.
(13州のアメリカ人6500万人が、熱波警報にさらされている。)

 

熱中症

 

  英語でも、一応、”heat stroke”(熱射病)と”heat exhaustion”(熱疲労)は区別されているのですが、大半の人は違いを知らずに暑熱障害による症状の総称である「熱中症」(heat/heat-related illness)のような意味で使っています。


Heat stroke is the most severe form of heat illness. Primary symptoms include confusion, altered mental status and a very high core body temperature above 40 degrees.
(熱射病は、一番重い熱中症の種類で、主な症状には、錯乱、意識障害、40度を超える高温の深層体温などがある。)


More than 400 heat stroke cases have been reported.
(400人以上が熱射病の症状を訴えた。)


A record 11,000 people were taken to hospitals for heatstroke last week.
(先週、記録的な11,000人もの人が熱射病で病院に搬送された。)


Heat exhaustion occurs when your body can’t cool itself through sweating. You may experience muscle cramps, headaches, dizziness, weakness, fatigue, nausea and vomiting.
(熱疲労は、発汗によって体が自力で体温を下げられない場合に起こる。筋痙攣、めまい、脱力、倦怠感、吐き気、嘔吐などの症状が起こり得る。)


Hundreads of people have been treated for heat-related illness.
(何百人という人が熱中症で治療を受けた。)




  (※1)アメリカの場合、華氏(Fahrenheit)なので、100F(38C)を超えた日が何日続くかが指標になる。テキサス北部のダラスの場合、今年、まだ26日で、2011年の71日という記録は超えそうにない。が、テキサスの海沿いが116F(47C)というのは異常。

多くの日本人がテキサス=砂漠と勘違いしているが、砂漠なのは西部の一部のみ。湿度は場所によって40~80%で、フロリダやアラバマ、ミシシッピー、ルイジアナの方が湿度は高いが、テキサスの方が気温が高い分、”熱い”。テキサスは5月末に30-35Cに達するが、多くの住人は4月からエアコン利用開始。米東海岸の夏の気温は、テキサスの4月の気温で、テキサスの"熱さ"に慣れた私からすると、涼しい。ただし、米東部や北部、ヨーロッパでは冷房設備のない家屋が多い。

 アリゾナのフェニックスは(盆地なので南のツーソンより熱い)は、私が住んでいた30年前から120F(48C)に達することはあったが、そうすると空港が閉鎖する。フェニックスは、今年7月は31日が110F(43C)日で、史上最暑の7月だったそう。冬は暖かくていいが、一年のほとんどが夏で、2月から冷房をかける人もいる。

 アメリカの場合、車社会なので、冷房がガンガンに効いた自宅から、冷房がガンガンに効いた車に乗って(ただし、ガレージに停めていない車は、乗ったときに車内が110F/43C)、冷房がガンガンに効いた職場などに行くので、中流レベルの人が熱波で亡くなることは稀(国立公園でハイキング中に亡くなるケースなどを除き)。命の危険にさらされるのは、自宅にエアコンのない貧困層や、路上生活のホームレスの人たち。テキサスの40Cの炎天下で、どれだけの人が物乞いをしていることか...

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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