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有元美津世のGet Global!

(逆)セクハラ~雇用差別2017.08.08


 「褒め言葉なんだから、いいじゃないか」という、そこの男性。では、あなたが面接で女性の面接官に下記のように言われたらどうでしょうか?

  You’re cute!  (アナタ、かわいい!イケメン!)
 

 「な、なんだ、これは圧迫面接か?!」と動転しそうなレベルの発言ですよね。

 でも、これ、実際にあった話なのです。日本の某大手英会話スクールはアメリカに事務所を設けて英会話教師のリクルート活動をしていますが、応募者の面接のために日本から出張して来ていた女性が、面接中に応募者に実際にこう言ったのです!

雇用差別の恐れ


 問題は、その応募者が採用され、「イケメン」と言われなかった他の応募者が採用されなかった場合、不採用の応募者が雇用差別で会社を訴えかねないことです。

 アメリカでも「容姿を採用基準にする」というのは違法ではありません。しかし、人種や出身国、性別で差別することは禁じられていますので、たとえば「イケメン」応募者が白人男性で、女性や白人以外の応募者が不採用になっていれば、性別や人種で差別したということになり得るのです。

 実際に、その会社では「こんなに優秀な俺が落とされるワケがない!訴えてやる!」と電話してくる応募者もいたくらいですから。(アメリカでは珍しくない。)

人の容姿には言及しない


 日本では最近、国会議員が政策秘書に「このハゲ~」他、暴言をはいたことが大きな問題になりました。

 昔、有名日本企業で働いていた30代の女性が、よく上司の男性に向かって「ハゲ!」と言っていました。その女性社員は、その上司が引き抜いてきた人で、2人の間には信頼関係ができていたのかもしれません。しかし、子供がそうした発言をしていれば、たしなめるべき大人が、そうした発言を面白がって繰り返すというのは、セクハラやパワハラ以前の問題だと思います。

 ハゲだけでなく、ブス、デブ、チビ、短足なども同じです。(たいていの人は、そんなこと言われなくてもわかっているだろうけど。)「きれい」「スタイルがいい」といった褒め言葉でも、とくに職場では人の容姿には触れない方が無難です。

ところ変われば...


 ただし、こんな逸話もあります。アメリカ人ビジネスマンがイタリアに出張したときの話。イタリアの取引先の男性に「女性上司が胸元が大きく空いた服を着ているのだが、商談をまとめるために、彼女の服を褒めてくれないか。褒めないと気分を害するから」と頼まれたそうです。アメリカ人男性は「え、そんなセクハラみたいなこと、できない...」と困惑。

 彼が実際にどう言ったかは覚えてないのですが、無難に行くなら”That is a beautiful dress.”、取引先の上司を喜ばせたいなら”I love your outfit.  You really wear it well.”(これはアメリカではアウト。)

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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