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有元美津世のGet Global!

Workation = Work + Vacation(休暇中も仕事します)2015.08.04

 

日本のバブル全盛期、「24時間働けますか?」という企業戦士(Corporate Warrior)のTVコマーシャルが話題を呼びましたが、テクノロジーが発達した今、いつでもどこでもネットを通じて仕事とつながっていられるため、アメリカでも”I’m available 24/7”みたいな人たちが増えています。

 

「翌朝、月曜に返事がもらえるよう、忘れないうちに」とこちらが送付したメールに、午前3時や日曜に返信が来ることも珍しくなく、ビックリします。

 

2年前のアンケート調査ですが、アメリカ人回答者の82%が「休暇中に少なくとも一日一回は仕事のメールをチェックする」と答えました。「一日に何度もチェックする」人も40 %おり、「休暇中は、一切、仕事とは関わらない」という人は10%のみでした。ちなみに「休暇を取れない」という人も8%いました。

 

これはアメリカだけの傾向ではなく、同様の調査で「休暇中、毎日1~3時間は仕事に費やす」という人は、カナダで53%、オーストラリアでも46%いました。

過去2年、スマホやタブレットが、さらに普及していますので、「休暇中も働きます」という人は、現在、さらに増えているのではないでしょうか。そこで、英語ではWorkation (work+vacation) という言葉も生まれています。(Workcationとつづられる場合も。)

 

ホテル業界によると、より大きな客室に長期滞在する宿泊客、片方の親が働いている間に、もう一方が子供を遊ばせるという家族連れが増えているそうです。また、「旅行の目的は仕事と遊びを兼ね」という人も増加傾向にあるそうです。

 

こうしたWorkation宿泊客(workationer)のために、大きな客室(スイート)を増やし、ネットの回線速度を上げ、託児施設や娯楽施設を充実させるというホテルもあるようです。

 

朗報?それとも電子リード?

 

こうした傾向から、workationをコストのかからない“福利厚生”と見なし、「休暇中にも働いてくれるなら、有休扱いにしない」という企業も出てきています。

 

「働かないといけないなら休暇じゃない!」という尤もな意見もある一方、「休暇中も、どうせ働かないといけないなら有休扱いにしてもらった方がありがたい」という従業員もいるようです。昼間は働くものの、「仕事が終われば、ビーチやエキゾチックな異国でゆっくりできるので歓迎」という意見もあります。

 

「繁忙期なので休暇をとってプロジェクトに遅れが出ると困るので、水曜は機内で仕事し、木曜はビーチで仕事。金曜から月曜まで休み、5日間の旅行で有休は2日ですんだから儲けもの」というのはわからないではないですが、「夏休みにフロリダのディズニーワールドに子供を連れて行って(それだけで生き地獄という人も!)、プールでノートPCと電話で一週間ずっと仕事。ディズニーリゾートで静かに仕事のできるスポット、生産的なworkationの過ごし方をブログに掲載」というのはworkaholicの表れではないかと思います。こういう人は電子リード(electronic leash)につながれているのに気づいていない、と言ってもいいかもしれません。

 

他にも「Workationに必要なツール」「Workationをいかに成功させるか」などのハウツー記事なども多数あり、workationをとる人が増えているのは間違いないようです。

こうしてworkationがより快適にできるのをサポートする新たなツールやサービスが生まれるため、さらにworkationがしやすくなり、休暇中に働く人がますます増え、そのうち休暇中に働くのが標準化するのではないか、とも思われます。

 

「やはり休暇は休暇としてとらないと、結局、燃え尽きる(burn out)恐れがある」と警鐘を鳴らすメンタルヘルス専門家らもいます。皆さんも、電子リードにつながれていないか、ときどきチェックした方がいいかも?

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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