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有元美津世のGet Global!

欠かせないデジタルスキル2015.04.28

 

これまで、就職や収入において、大学でコンピューターや工学を専攻したり、 ITスキルを身につけるのが有利だと述べてきました。 「自分は文系だから、IT職じゃないから関係ない」なんて思ったら、大間違いです。これまでITとは関係ないと思われていた分野や職種でも、コンピューターを利用したデジタルスキルが不可欠となりつつあります。

 

アメリカの労働市場分析会社が企業の求人広告を調べたところ、中スキル職(高卒以上大卒未満)の67%で何らかのデジタルスキルが求められていることがわかりました。

 

一番必要なスキルは、ExcelやWordのような表計算ソフトや文書作成ソフトなどの生産性向上ソフトを使いこなせるスキルで、中スキル職の78%に求められています。次に多いのが、SAPやオラクルのソフトなどのスキルが必要とされる求人です。

 

こうしたソフトウエアのスキルは、事務職だけでなく、小売現場などでも販売管理などに利用され、不可欠なスキルとなっています。

 

下記のグラフは、中スキル職の職種別求人数と、そのデジタル度を示すものです。事務職や管理職、ビジネス・金融職、コンピューター・数学職では100%に達しており、営業・販売(94%)や医療(88%)でも非常に高い割合になっています。

 

 

また、生産性ソフトを使いこなせるスキルが必要とされる職では、そうでない職より賃金(中央値)が13%高いとの結果も出ています。CRM(Customer Relationship Management)ソフトやPhotoshopなどのデザインソフトが使えると、さらに賃金は高く、キャリアアップのチャンスも増えます。

 

有望なデジタル集約的中スキル職

  

中スキル職は米雇用の39%を占めており、この割合は過去10年変わっていないのですが、デジタル集約的とされる職は12%増えました。

 

デジタル集約的な中スキル職は、デジタルスキルを必要としない他の中スキル職より、2.5倍のスピードで伸びているのです(2003~2013年の10年で、前者の伸びが4.7%であったのに対し、後者は1.9%)。実は、その伸び率は高スキル職と同じなのです。

 

また、デジタル集約的な中スキル職は、そうでない中スキル職より賃金が平均18%高いという結果も出ています。

 

一方、輸送、建設、設置・修理などのデジタル集約的でない中スキル職は、低スキル職(2.9%)よりも伸びが鈍く、賃金や将来性も芳しくありません。

 

アメリカ人の3分の2が大卒ではなく、そうした人たちがミドルクラスの生活を送れるのを、長年、可能にしてきたのが中スキル職です(以前は主に製造業だった)。それが、近年、大卒未満向けで増えている職といえば、サービス業や医療などの低賃金職のため、ミドルクラスの崩壊を食い止めるためにも、この中スキル職の拡大が非常に重要なのです。

 

読者の皆さんの大半は大卒のホワイトカラーで、すでにデジタルスキルを備えているのでしょうが、キャリアアップのためにも、最新のデジタルスキル、より高度なデジタルスキルの習得が必要でしょう。

 

(データ出典: Burning Glass Technologies, “Crunched by the Numbers: The Digital Skill Gap in the Workforce”)

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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