Global Career Guide
昨年、人材需給のミスマッチについて書きましたが、
下記のグラフにあるように、アメリカでは、過去4年、求人は増える一方、採用はなかなか増えない状態です。
アメリカでは、現在500万職の求人があると言われており、そのうちの12%、50万以上がIT職であるとのことです。民間のIT職の3分の2がIT業界以外にあり、医療、小売、製造、金融、エネルギー、輸送など、あらゆる分野にまたがります。
(whitehouwe.gov)
とくに中スキル(高卒以上大学未満)の人材が不足しており、こうしたSkills Gapを埋め、かつ所得格差の拡大、中間層の崩壊が叫ばれる中、低スキルの低賃金就労者が、より高い賃金職に就けるよう支援しようと、今年、オバマ政権はTechHire Initiativeと呼ばれる自治体主導の養成プログラムを開始しました。
サイバーセキュリティ、ネットワーク管理、プログラミング、プロジェクト管理、UIデザイン、データ分析などの職は、非IT職より給料が50%高いと言われています。
昨秋、アメリカとカナダのITの意思決定者らに対して行われたアンケート調査によると、3分の2が、現在、人材不足である、または今後2年の間に人材不足に陥ると回答しました。
また、ITの意思決定者らがもっとも必要としているスキルはITセキュリティで、さらに彼らの20%がクラウド関連で人材を見つけるのに苦労しているということです。その他、求められている人材は、ネットワークエンジニア、システムエンジニア、ITアーキテクト、ネットワーク運営者などです。
日本国内で外資系に就職するにしても、海外で就職するにしても、こうしたスキルは有利になるでしょう。
大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。