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横浜リサのもっと輝け!日本人女性

横滑りのキャリア2014.12.09

私の働く外資系金融会社はダイバーシティーにかなり力をいれていて、ダイバーシティーの一環として、女性関連のイベントがよくあります。先日も、組織の上の女性の話を聞くチャンスがありました。法人コンプライアンスのグローバル責任者というポジションで、会社の中では、と~っても上の方です。こういった偉い方が日本に来ると、下々の我々と話をする場をもってくれる。ありがたいですよぉ~。

 

日本で働いていると、「女性の管理職が周りにいないから自分が将来そうなれるって想像がつかない」なんて聞こえたりしますが、外資系だとこうやって大勢海外から来てくれますから!日本国内にも女性管理職の方は大勢いて、プラスアルファで更なるお手本が海外から現れてくれるのですからねぇ!見渡す限り女性管理職のお手本だらけ!

だから自分が将来管理職になれるか想像つかないなんて心配まったく無し!

 

彼女のオープンニングは、「キャリアは自分で責任もって考え、築きあげろ」。これはシニアな人間に話を聞くと誰でも言うことですよぉ。外資系に勤めていると、自分のキャリアは自分で考え築いていくものだとジュニアの頃から叩き込まれるので、これは当たり前のコンセプト。だからこんなこと聞いたって、「あぁ~そうですか」と聞き流してしまうのですが・・・。

 

彼女が更に「深堀していったときに、横滑りっ」てことを言い出した。おやおや?これはちと新しいコンセプトだぞ、一体なんなん?と興味をそそられた。。。

 

彼女いわく、それはこういうことらしい・・・↓

 

キャリアを考える時、得てしてみんな、上へ上へ行こうとするでしょう?例えば、どうやったら役職があがるのか?どうやったら部下の人数を増やせるのか?どうやったらもっと責任ある仕事につけるのか?そしてどうやって給料を上げていくのか?などなど。

 

自分の責任範囲をできるだけ大きくして、部下の数をできる限り増やして、昇格を狙う。それがキャリアを築くということだと考えている人が多い。

 

まぁもちろん、それもキャリアを築いていく中では大切なことであるのは事実・・・しか~し、上にばっかり行くことが大切なのかなぁ?

 

正直彼女がそう質問した時には、私は彼女が何を言わんとしているのか、よくわかりませんでした。上に行くことっていいことじゃない?上に行くんじゃないとしたら、何?他に何を考えればいいの?と。

 

彼女はこう進めていきました。「例えばピラミッドを見て。ピラミッドは基本が横広に大きくて、それに土台を立ててあるから強いのよ。もし下の土台が小さかったらどうなっていると思う?ヒョロヒョロっとノッポのピラミッドだったら?強風が吹いたりしたら倒れてしまうと思わない?キャリアもそれと同じなのよ。土台をしっかり作ってから上に上った人のほうが、崩れにくいのよ。」

 

ハ、ハ~ン!!なるほど!わかった!基礎をしっかり作っておけってことね!なんとなく彼女の言いたいことがわかり始めた私。。。

 

私の興味をがっつりつかんだ彼女は更にこう話し続けた・・・「では、どうやって土台を作るのかって?それは横滑りをすることね。一つの仕事ばかりをやっているのではなく、種類の違った仕事をたくさんやってみるっていうこと。たとえそれがその時はあまり関係のないことのように思えても、時間の無駄と思えても、組織の上にいくにつれていろんな知識や経験が必要になってくるからね。キャリアでこうやって横滑りをしていくことで、実際に上に立った時に、安定したポジションが確保できるのよ。

  

例えば、社長だって入社してから一直線に社長になった人って少ないでしょう?もしそういう人がいたとしても、すぐに何かのトラブルで短命に終わってしまうものなのよ。それよりも横滑りして組織のいろんな部分をみて、その結果社長になれば、息長くそのポジションを全うすることができるでしょう。」

 

なるほどねぇ~。キャリアの横滑りかぁ!確かに、横滑りをしたほうが足元がしっかりして、いいかも!

振り返ってみたら、私も横滑りをした経験があるなぁ。例えば・・・証券会社、投資顧問会社、グローバル・カストディアンを横滑りして業務の仕事を経験させてもらった。例えば、受け渡し業務、ミドルオフィス業務、コーポレートアクション業務などをやってみたりもした。こういった横滑りの経験は、後々、業務部長職についた時には、とっても役に立ったのは確か!

 

これが、もし証券会社で、受け渡し業務ばかりして、それで部長職についていたら、いろんな事で、苦労していただろうと思うもの(部長にはなれただろうし、できただろうけど、苦労が多かったと思う)。横滑りしていたからこそ、安定してできた部長職なのかも。。。横滑り大正解!

 

急いで上に上がろうとしなくてもいいんだ。ゆっくり横滑りしながら右肩上がりしていけば、それでいい。キャリアの築き方ってまっすぐの線ではなくて、ジグザグで右肩上がりであれば良しなんだなぁと改めて関心した次第です。

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この記事の筆者

横浜 リサ

某米国リベラルアーツ大学卒業後、某外資系金融にて、業務畑で20年以上勤める。入社4年目にして管理職に抜擢されてからは、管理職道まっしぐら、日本・NY・アジアでのビジネス経験を持つ。「脱サラして、起業!」という思いをひっそり暖めており、リーマンショック時を機に、香港で自身の会社経営を実現。4年間の起業人生活の後、「50代の金融復帰・転職なんてまず無理でしょう!」と言われているこのご時世に、畑を飛び越えて(業務畑からコンプライアンス畑に)めでたく転職を成功させた珍しい人種でもある。中学3年で親の仕事の関係上、初めて海外デビューをした頃まったく話せなかった英語が今では日本語よりも得意になるほど。休日は山歩きを楽しむどこにでもいる山おばさん(山ガールと言いたいとこだが。。。)。七転び八起きをモットーに、2児のシングルマザーとして家庭と管理職の両立をしながら、女性が女性らしく働けるようリアルな現場を暴露、管理職道ノウハウを発信中。

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