Global Career Guide
実は、心配していたんですよね・・・。
え? 何が、って?? いやいや、最近、ヘッドハンティングの連絡がないことが! ですよ・・・
外資 かつ コンサルティング業界に身を置いて、それなりの経験があれば、定期的(ま、年に1~2回ですかね・・・)に、ヘッドハンターの方から連絡があるものです。しかし、この3年ほど、全くと言っていいほど、連絡がありませんでした。今のところ、積極的に転職する意向はないものの、全く音沙汰がないというのは悲しいものでして・・・
「もしかして、この業界では、すでに俺なんて相手にされていないのでは?・・・(T-T)」
などと、いらぬ心配をしてしまうものです。
で、このたび久しぶりに、めでたく(?) 2件のオファーが続けざまに来たのです! それ、ワッショイ、ワッショイ!! (必要以上に浮かれる・・・)。
しかも、うち一件は、初めての グローバル・オファー(※)!
※海外のヘッドハンティング会社から直接、外資系企業への転職紹介されるもの。
しかも、超有名グローバル企業の、CIO(Chief Information Officer)ポストの紹介だったのです! えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ!! (タカシ、数年ぶりの乱舞!!)
コンサルティング業界にいると、その紹介案件の内容は、同業他社からのオファーがほとんどです。もちろん、業界内で評価いただくことは嬉しいのですが、同じ業界での転職となると、結局は
① 今以上のポストに就けるか? ② 今以上の給料がもらえるか?
の2点が判断基準となります。実際に、現状と比較して、破格の給料でオファーが来ることは稀でして、そうなると、今の会社に相当な不満を持っているとか、はっきり言って干されているとか・・・、そういう理由がないと、食指は動かんのですよ、これが。
一方で、コンサルタントというのは、将来的にはベンチャーを起業するか、クライアント業界の現場でリーダーとして働きたい、と考えている人が非常に多い。私の場合は、後者の意向が強く、将来的には、日系・外資系問わず、金融機関のCEO・・・とは言わないまでも、部門リーダーぐらいになりたいという “野望” を持っています。
そういう背景もあり、今回の CIOポストのオファー というのは、えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、と乱舞するに値するものだというわけです。しかも、海外からの直接オファーということは、グローバルレベルで評価されたということを意味しており、二重に嬉しい! I’m proud ~♪ (by 華原朋美さん) と大声で歌いたい気分で、浮かれまくったのも無理なからぬところなんですね~ (ま、正直、自分でも、大人げないとは思うが・・・)
このグローバル・オファー、当初から面白いアプローチをしてきました。加えて、そのプロセスも驚くことばかり!
そこで、読者のみなさんにも、その内容を余すところなくお伝えしたいと思い、今回から数回にわたり、ドキュメント形式でレポートしていきたいと思います! (実は、そのオファーに対する結論は既に出ています。それも含めて、お楽しみください・・・)
みなさんは、リーアム・ニーソンという男優さんをご存知ですか? アカデミー受賞作品 『シンドラーのリスト』 の主演男優といえば、おわかりになるかもしれません。当初は演技派として評価の高かったニーソンさんですが、近年は、精力的にサスペンス&アクションものに出演されています。
そのニーソンさんの主演作で、昨年日本公開された 『フライト・ゲーム』。いやぁ、面白かったですねぇ・・・ プライベートの乗客として、機内に乗り合わせた連邦保安官役のニーソンに、チャットメールが届きます。
内容は、「1億5,000万ドルを指定口座に入金しなければ20分おきに機内の人間を1人ずつ殺害する」 という異様な犯行予告。そして、1人、また1人と殺害されていく乗客。そのとき、ニーソンがとった行動とは?! 共演の ジュリアン・ムーア もいい味を出しており、まさに、サスペンス&アクションの一級品に仕上がっていました。
“飛行機サスペンス” の醍醐味は、密室性 と 落ちたら絶対助からない の2点に集約されると思います。この分野には、『フライト・ゲーム』以外にも、ハリソン・フォードの 『エアフォース・ワン』、ジョディ・フォスターの 『フライトプラン』 など、見ごたえ十分の佳作が目白押しです。
人気作が多数輩出される一方で、われわれ人類には、9.11のテロ事件など、悲痛な経験がトラウマとなっている部分もあります。ま、フィクションのエンターテイメントとして観るにはいいですが、自分の身に現実に起こるとなると、背筋が凍るシチュエーションであることは事実でしょう・・・
と、前フリはこのへんにしまして・・・
その日私は、地方への出張を終え、東京に戻る機内に乗り込むところでした。機内は満員状態でしたが、数日前に予約を済ませておいた私は、首尾よく、窓際に座ることができました。
「ふーーっ、今日は疲れたな・・・ お、そうだ、読みかけの小説でも読むとするか・・・」
私はスーツのポケットから、おもむろにi-Phoneを取り出して、先日購入した電子書籍を読み始めました。
「Ladies and gentleman ! 当機は、これより出発準備に入ります・・・」
i-Phoneの画面をスライドする手が止まり、私は心地よい眠気に、意識が遠のくのを感じました。と、突然、i-Phoneのバイブレーションが、私を現実へと引き戻したのです!
(ちょっと、サスペンス小説風で、いい感じでしょ? え? ベタ過ぎて、全くセンスを感じないって?! そ、そんなぁ・・・(T-T)(T-T)(T-T))
「Hi Takashi ! I’m Ada and would like to call you now」
画面上のメッセージ(iMessage)には、Ada という名の女性(?)からのメッセージが浮かび上がっています! な、なぜ、電波が通じないはずの機内で、メッセージが?! その前に、Adaって、だれやねん?! 偶然乗り合わせた保安官タカシに、想像を絶する危機が襲う?! (って、保安官じゃないし!!)
緊迫の次回、乞うご期待! (・・・つうか、最近の機内では、飛行中でも Wi-Fi サービスやってるんで、飛行中にメッセージ受信しても、何の不思議もないんですが・・・。ま、いずれしても、乞うご期待!!)
(次回続く)
1968年7月 奈良県生まれ。
大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。
みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。
書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ