Global Career Guide
( 前回の続き )今回は、外資系企業の中で、ゲーム理論がどのように活用されているかをお話します。前回お話した「囚人のジレンマ」、「ナッシュ均衡」などはゲームの状況を表現したもので、やや発展的な内容です。ゲームを始めるにはまず、プレーヤーがどのようなスタンスでゲームに臨むのかを決めなければなりません。 例えば、プレーヤー
先日、レンタルビデオで『ビューティフル・マインド』という映画を見ました。これは、ジョン・ナッシュという経済学者の半生を綴った物語で、2 年前にアカデミー作品賞に輝いた映画です。ちなみにナッシュ自身もノーベル経済学賞を受賞した天才学者です。 私がナッシュのことを知ったのは、経済学部の学生だった頃です。比較的新しい経済学・
外資系企業に勤めていると、中途入社した社員の面倒を見ることがよくあります。ほとんどはそれなりに有名な日系企業から転職してきた人たちで、確かに高いスキルを持っている人が多いようです。一方で、転職組のほとんどが非常に苦労することがあります。それは、スケジュール立案、特に「タスク」と「課題」の切り分けです。 「タカシさん、お
外資系企業におけるリスク管理が、日系企業より優れていることについては、このコラムでも何度か触れてきました。そもそもリスク管理というのは、万が一発生した場合、企業に損失を与えることを未然に防ぐことを目的としています。つまり、できれば起こらないにこしたことはないし、たとえ起こった場合でも金額的な補填が保証されれば、とりあえ
( 前回の続き )「んったく……今日は散々だったよ。人事の担当者がバカでさ……」 電車で隣り合わせた学生と思われるおにいさんが、携帯電話で何やら話しています。本人はスーツをばっちり着こなしているつもりなんでしょうが、着こなしぶりが明らかに「素人」です。就活(就職活動)をしている大学 4 年生のようです。私も興味半分、し
( 前回の続き )「本日タカシさんに面接していただくのは、こちらの 10 名になります」 人事部の担当者から 10 名分のエントリーシートを手渡された私は、面接会場である会議室に向かいました。エントリーシートというのは履歴書みたいなものなのですが「志望動機」、「あなたの強み」などが規定の履歴書より具体的に書かれています
「いよいよ新卒採用のシーズンが本格的に始動いたしました。つきましては、添付ファイルをご参照の上、ご調整をお願い致します」 「おいおい、こっちにも予定があるんだから、まったくもぅ …… 」 人事部から届いたメールは、またしてもマネージャー陣の不評をかっているようです。わが社で 2 年前から始まった採用インタビューは、人
「タカシさん、今週あたりボーナス出そうですよ ! 楽しみですね」 そう言えば、ボーナスのことをすっかり忘れていました。と言っても、必要ないから忘れていたわけではなく、わが社のボーナスは 2 月下旬なんていう中途半端な時期に支給されるため、ついつい忘れがちになってしまうのです。 元々は、わが社も多くの日系企業と同じように
数年ほど前から「リスクマネジメント」という言葉が一般的に使われるようになってきました。実は私と「リスクマネジメント」の付き合いは長く、もうかれこれ 7,8 年ぐらいになります。私がいた銀行業界では当時から他業界に先行してリスクを厳しく管理していました。「それにしては、不良債権のヤマを築いているじゃないか !」とおっしゃ
最近いろいろな本やメディアで「外資系で成功する方法」なんてのが紹介されています。私も外資系への転職組としてこの手の記事は気になってついつい手にとって読んでしまいます。 ・Yes – No をはっきりする ・スペシャリスト志向を持つ ・とことん収益にこだわる、など まぁ、そりゃそうですよね
1968年7月 奈良県生まれ。
大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。
みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。
書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ