Global Career Guide

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グローバル人材を目指し、日本人としてのアイデンティティを磨く

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

何をもってグローバル人材とするかは諸説ありますが、グローバル人材の定義について、経産省が挙げる3つの要素に「異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティ」が含まれています。

つまりは、自国の文化・歴史をしっかり勉強してグローバル人材である前に、日本人であることの意味を理解しましょうということですね。

この記事を読んでくださっているあなたが外国人なら、母国の文化・歴史を理解する必要があると読み替えてください。

海外に住んだ経験がないとなんとなくピンとこないかもしれませんが、2011年オーストラリアに住んでいたときに、痛烈に必要性を感じました。

どこから見てもアジア人に見える私に、アメリカのことを聞いたりするわけはないのです。「どこから来たの?」「日本よ」「そっか、日本の女性ってキュートだよね。だけど、口を手で隠して笑うのはどうしてなのかな?」とくるわけです。そんなこと一度も考えたことがなかった私は、答えられませんでした。

「どうして聞くの? おかしい?」「うん。すごく幼く見える」「へーそうなんだ。知らなかった…」

調べてみると、発祥はお歯黒です。昔、結婚すると歯を黒く染めなければいけなかったのですが、それを美しいと思ってやっていたわけではなく、つい隠そうと手で覆うようになったそうです。お歯黒が廃れても、手で口を隠して笑う習慣だけが残ったというわけです。

確かに、帰国して以来、口を手で隠して笑う女性を見ると非常に違和感を感じることに気がつきました。英語人の感覚になったのですね。

他にも日本の歴史の・宗教について聞かれる可能性は高いです。

一度、天皇制について聞かれたことがあったのですが、勉強不足で答えられず「私、日本人だよね。日本のことわかってなくてまずいなぁ」と思いました。

オーストラリアで散々な思いをしたので(笑)、帰国してから少し勉強するようになりました。海外から帰国した方は同じようなことを口にされるので、共通の認識なんだと思います。皆さんは日本のことを外国人に聞かれて、どのくらい自信を持って答えられますか?

グローバル人材の前に、日本人もしくは⚪⚪人としてのきちっとしたアイデンティティを持ち、最低限の母国についての歴史・文化の素養があることが求められます。勿論、自国の文化だけがユニークだと特別感に囚われることが目的ではありません。自分のルーツをしっかり持つことが目的です。

そうそう、経産省によるグローバル人材の要素ですが、他の二つはなんだろうと気になる方のために、最後に挙げておきます。

1.英語力

2.主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感 です。

主宰するグローバル人材では、「多様性を受け入れ、英語でロジカルに発表・主張できる」グローバル人材を目指しています。25年の外資系人事の経験を元に、これだけは外せないと考えている要素をカバーしているつもりです。

職場での毎日で、どんなことに気をつけたらいいのだろうと気になる方は、

来月開催されるオープンセミナーにご参加ください。

グローバル人材になるための必須スキルを習得「世人塾」オープンセミナー

http://atglobe.jp/lp/

鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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