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面接で聞かれることが多い5つの質問

元・外資系人事部長、10,000人を面接した鈴木美加子です。面接に際し、前もって準備ができていて緊張しなければプレッシャーから解放されるように思うので、本日のテーマは、「面接で聞かれることが多い5つの質問」にします。

1. 簡単に自己紹介してください

冒頭にこの質問が出る場合、状況は二通り考えられます。まずは、面接官が忙しくて英文履歴書をよく読んでないため、本人に話してもらいながら、履歴書に目を通したい場合です。一生懸命書いて提出した履歴書が読まれていないとは、候補者からすると信じられないかもしれませんが、業務量によっては起こりえます。

状況の2番目は、頭の良さを見るためです。短く端的にまとめて話せるかどうかを見たいのです。言うまでもなく、「簡単に」と言われているのですから、要領よくまとめて、どんなに経歴の長い方でも3分を超えないように気をつけてください。転職先が最も聞きたいのは、直近10年の職場です。大学を卒業してすぐの仕事に時間を割きすぎるのは意味がありません。

2. 転職を考えている理由を教えてください。


正解はありませんが、ポジティブであることが望ましいです。

「上司と折り合いが悪い」「同僚に意地悪な人がいる」など、人間関係を前面に押し出すのはお勧めできません。100%相手が悪いのかどうか判断できませんし、人間関係のトラブルが多くつきまとう人は、また同じようなことになるという人事の経験則もあり敬遠されがちです。

「今のポジションからは学ぶことも、貢献できることも、そろそろ頭打ちになってしまい、かと言って、組織が小さいので社内異動も難しいです。さらなる成長のために社外への転職を考えています」など、成長意欲がみえるのがベストです。

3. 志望動機を教えてください


この質問は、皆さんが面接先へ入社したい気持ちの度合いが最も出る質問なので、必ず前もって考えておいてください。

第一志望の企業に関しては、考えるまでもなく、どうしても入社したい理由がきっとあるので、情熱を持って伝えればそれで大丈夫です。

問題は、第二志望以下、もしくは滑り止めのつもりで受けている企業の場合です。そんなに気合が入っていないので、研究不足のことが多いですが、プロの面接官にすぐ見破られてしまいます。例えば製薬なら他の企業でも当てはまるような理由を挙げても、「あっ、うち、第一志望じゃないな」とわかってしまいます。どうせお断りするなら、自分からしたいと思うのであれば、この志望動機をしっかり考えて、面接に臨んでください。

4. 今までの功績で最も重要なものを教えてください


この質問は、候補者のスケール感を知りたいのでする質問です。例えば、物流部門No.3のポジションに応募してきた候補者の、最も重要な功績をよくよく掘ると、部署で使うエクセルを作ったことだとわかったとしたら、「この程度が最も重要な功績だとしたら、そう大した経験はしていない」と値踏みされてしまいます。

急に言われると咄嗟に出ないこともあるので、過去を振り返って見直してみましょう。説明するときに、最も重要と思われるのが「売り上げへの貢献」なのか「生産性向上」なのか「関わった人数の多さ」なのか、添えられると面接官が理解しやすいです。みなさんと同じ業界出身とは限らないので、せっかくの貢献度が相手に伝わらないのでは勿体ないです。

5. 5年後、どうなっていたいですか?


この激動の時代に、5年も先のことを聞いてもしょうがない気もしますが、聞かれることが多い質問です。こちらも正解はないので、将来の夢がある方(例えば、5年後くらいにはマネジャーになっていたい、海外で仕事をしてみたいなど)は、そのまま正直に伝えれば良いと思います。

難しいのは、将来のことを特に考えていない方です。私もその一人でしたが(笑)、この質問、急に聞かれると困りますよね。人事的に無難なのは、「変革の時代なので、なかなか決めた通りにはならないかもしれませんが、5年後には、さらに責任あるポジションで成長していたいです。」かと思います。

本日は、面接で聞かれることが多い5つの質問をお届けしました。

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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