Global Career Guide

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英語での面接、気をつける点は?

先日は、主宰するグローバル人材塾・世人(せじん)塾の卒業生向け、強化研修でした。

お題は、「キャリアを考える」。

自分がどの方向に進むべきなのか迷っている卒業生と、解決の道を模索しました。

強化研修では、LUMINAというアセスメントツールで「強み」を出し、「人生のバリューかるた®」で最も重要と考えている「バリュー(価値)」を出し、その結果から自分の道を考えるというワークをしました。

漠然と悩んでいるだけでは明確にならない、自分の悩みの本質がはっきりしてどう解決すればいいのかが見えたとお蔭様で好評でした。

その後、希望者に英語での模擬面接をしました。参加者みんなの前で私との模擬面接をするのですから、だいぶ緊張するかもしれませんが、周囲からもフィードバックをもらえるチャンスです。

3人が希望してくれまして、彼女たちのTOEIC平均点は800点くらい、かなり英語力のレベル自体は高いと言えます。

やってみての私の感想は、まず英語での面接、それもみんなの前でだからか上がってしまうのか、アイコンタクトが取れていませんでした。

英語でのコミュニケーションでは、アイコンタクトを取るのが当たり前なので、これが薄いと英語慣れしていない印象を与えるので損です。

本番で上がったとしても、相手の目を見て話すように努力してください。

二つ目は、必ず聞かれるとは限りませんが、”OK, can you tell me your background briefly?” という質問の答えをうまくこなせていませんでした。

この質問は、面接官にとって非常に便利なのです。

なぜでしょう?

まず当たり前ながら、経歴を簡潔に話すにはそれなりの英語力が必要なので、英語力のレベルがすぐわかります。

二つ目、地頭のレベルがわかります。簡潔にと言われているのに、ダラダラ話すようでは頭がいいとは言えません。

どのくらい話をまとめられるかで、相手のIQレベルを知ろうというわけです。

最後に人事が面接官の場合にはほぼ起こりませんが、忙しいラインのマネジャーが面接官の場合は、履歴書を読む暇がなかったので時間稼ぎをしたい場合があります。あなたが話をしている時、面接官が履歴書を下向きながら読んでいるようだったら、このケースの可能性大です。

いずれにしても、ご自分のキャリアを英語で簡潔に話せる準備をしてあれば、大抵の質問には何とか答えられるので、心の準備という面からもこの質問の答えを考えておくことをお勧めします。

三つ目、ロジカルに短く答える、です。いろいろ話したいことはあるかもしれませんが、英語での面接で最も大事なことは論旨が通っているかです。同じことをぐるぐる言い換えて話してしまったり、結論が後ろに行ってしまい聞いていて「だから?」と相手が言いたくなってしまうようでは、点数が下がります。

面接の内容が、日本語と英語で大きく違うわけではありませんが、英語でのふるまい方(アイコンタクト、堂々とした態度を取るなど)、英語ではロジカルであることが非常に大切であることをくれぐれも忘れないで、英語での面接に臨んでください。

鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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