Global Career Guide
元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。本日は新刊『英文履歴書の書き方・英語面接の受け方』を紹介させていただきます。
まずは、本書を執筆しようと思った理由です。25年間外資系の人事にいて、1万人以上を面接し、10万通以上の英文履歴書をスクリーニングしてきて、もったいないなと思うことが多くありました。候補者を白いBOXに入っているGIFTだとすると、どんな包装紙で包み、どんなリボンをつけるかで見栄えは大きく変わります。英文履歴書の書き方は、最初の「包装紙とリボン」に当たりますが、基本的なルールを守っていない、面接する側の立場に立てていないなどの理由で、工夫すればもっと素敵にできるはずと感じるレジュメがなんと多いこと。それが、この本を書くに至った理由です。
本書の特徴は、人事で実際に採用をしていた目線から、例えば英文履歴書をなぜこう書いてはいけないのかとか、面接でこんな質問をされたら採用担当者の意図はこうですよと裏舞台を開示していることにあります。第1部の3章「ダメなレジュメから魅せるレジュメへ 改善の事例」では、改善した方が良いBeforeの英文レジュメと、どこをどういう理由で改善すべきかの解説、さらに実際に改善したAfterの英文レジュメを6セット掲載しています。所属部署に関係なく、採用担当の目線を理解できるはずです。
類書は、ほぼ全て英文のサンプルになっていることが多いですが、ネットがこれだけ発達している現代、英文レジュメのサンプル文章は検索すればすぐ出てきます。サンプルと自分の実際の職務内容は当然違うので、そこは英語力が試されます。そうは言ってもレイアウトなどの確認もしたいのでサンプルが見たいという方のために、第4章の付録に英文レジュメのサンプルを9セット載せています。ぜひ、参考にしてください。
英文レジュメ作成のポイントには、文章の左揃えをきちっとする、「・」「-」などの記号は統一させて1種類だけを使うなどの実用的なノウハウを詰めました。今、英文レジュメを必要とする方がすぐ作成できるようにしたつもりです。
書類選考を通ったら、次は面接です。外資では、採用担当が日本人、候補者も日本人の場合でも、途中で英語力を試すために突然会話が英語に切り替わることがあります。英語での面接に慣れないうちは、前もって質問を想定して準備をしておくと精神的に楽なはずです。
第2部では、よく聞かれる質問と採用担当者の意図を挙げています。例えば「事前に履歴書を渡しているのに、面接の冒頭で自己紹介させられるのは失礼だ」というつぶやきをSNSで見かけますが、採用担当者の意図はこうなのです。担当者があなたの目を見て話を聞いているなら、あなたの地頭の良さを見極めようとしています。レジュメに視線を走らせながら聞いているようなら、残念ながらまだレジュメをちゃんと読んでいないというサインです。意図が理解できると備えも楽になります。サンプルの質問にはそれぞれ、候補者として理想的な返答の例と理由が書かれています。
日本人の候補者はおとなしいことが多く、面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞いても何も聞かない人が多いです。ここで気の利いた質問をすると自分をアピールできますし、質問の答えから企業文化もうかがい知れるので、ぜひ質問をしましょう。人事の視点からお勧めしたい質問と、「採用担当者の答えがこうだったらこの企業は安心、逆にこんな風に返事をされたらリスクがあるかもしれないから、慎重に観察した方が良いです」というポイントを解説しています。面接は企業とのお見合いです。じっくり見た方が良いのは採用する側だけでなく、採用される候補者も同じです。
6/4に発売されたばかりの本書ですが、ありがたいことにすでに読んでくださった方から感想をいただきました。
「とても実践的な内容で興味深かったです。第3章のレジュメの改善Before/Afterから人事目線を学べました。第6章・第7章の面接話法から、文化の違いを理解しました。外資に挑戦する直前にこの本を読めたので、レジュメを修正したり想定質問を考えたりして準備したいと思います。」(K.T.さん)
必要な方に必要なタイミングで届きますように。応援しています!
多様性を受け入れ、英語でロジカルに発表・主張できて外国人と協働できるグローバル人材の集いです。楽しく学びながら、コミュニティの中で継続的に成長することができます。
コンテンツの概要は以下の通りです。
初月は無料なので、お気軽に覗いてみてください。詳しくはこちら↓
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役
日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師
NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)
強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。