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外資系での初めての英語面接 – 攻略法

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

今回のテーマは、英語での面接攻略法です。英語面接の準備段階から本番までの流れをまとめました。

1. 面接官が誰かを確認する

1次面接の相手が誰であるかを確認していない候補者が半分くらいは居て驚くのですが、面接官によって聞く質問は変わるので、必ず確認しましょう。

人事の場合 : 確認したいのは人柄と企業文化との適合性です。人としてどうかを見られるので、尊大な態度・自信がなさすぎる・ハッタリが多すぎるなどは要注意です

部署の場合 : どのぐらい即戦力になる人物かの確認が目的です。スキル・経験値を問われます。聞かれた質問に短くロジカルに答えられることが大切です。時々返事が長すぎる人がいますが、地頭を疑われますので気をつけましょう。

アジアパシフィック本部や本社の場合 : 相手が確認したいのはあなたの人材としての器です。ビジョンがあるタイプなのかどうか、英語が必要なコミュニケーションをうまくこなせる人材であるのかが知りたい事柄です。この段階であなたの返答が細かい枝葉ばかりにとらわれていると、器が小さいと判断されます。

2. 身なり

外資の場合、面接官はほとんど候補者の服装を気にしていませんが、清潔感だけは保ちたいところです。業界によって全くカジュアルで構わないところも、せめてジャケットを羽織りたいところもありますので、どのような企業文化なのかを確認した方が無難です。わからないときには、「スーツでなくても大丈夫ですか」と聞いて、相手の反応から判断してください。

3. 第一印象

現在のところ面接官は人間でありAIではないので、「感じが良い」候補者かどうかは合否に影響を与えます。メラビアンの法則通り視覚は大きな影響を与えるので、第一印象を大切にした方が得です。「愛想がない」と言われることが多い人は、冒頭で名前を言って挨拶をするときに一回でいいのでニコっと笑って、第一印象を良くすることを心がけてください。

4. 企業研究

面接に行く企業が第一志望であってもなくても、必ずして欲しいのが事前の企業研究です。最低限ホームページをよく読む、そして社員の口コミオープンサイト、オープンワークを見ておくことをおすすめします。企業について質問をされた時、よく研究しているなと言う印象を与えるためであり、こちらから質問する際にHPに書いてあることを聞かないためです。

5. 想定問答を考える

面接官にどんなことを聞かれそうか、前もって英語で想定問答を英語で考えると、当日その場で英語を考えることにエネルギーを注がなくて済むのでだいぶ気持ちが楽になります。この時気をつけるべきなのは、スクリプトをガチガチに固めて覚え込まないことです。

面接官はあなたではありません。そして、面接官はプロです。あなたが考えた通りの質問をするとは限りません。変化球が来たときに対応できずとあたふたしないように、くれぐれもスクリプトを固めすぎないように気をつけてください。ここのところエンジニアの候補者で、外資IT企業に転職したい方々の英語面接をしていますが、どなたもスクリプトがきちんとありすぎて、私が投げた変化球に対応できていません。

6. 緊張しすぎて英語力を下げない

あがりすぎるとプレッシャーがかかって、頭が真っ白になったり心にゆとりがなくなったりして、相手とアイコンタクトを取るどころではなくなります。たかが英語、重要なのは中身です。あなたに中身があれば、英語力が多少足りなくても合格する可能性はあります。英語を考えることに全神経が集中して思わずほとんどずっと天井の方を見ていることなどがないようにしましょう。英語で仕事をすることに慣れている人たちにとって、アイコンタクトは最低限のコミュニケーション力です。


今回は初めて英語面接を受けるときに、どのような順番で準備したらよいかについて話しました。 応援しています!

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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