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外国人の同僚と打ち解けるコツ

元・外資系人事部長、現グローバル人材育成家の鈴木美加子です。本日のテーマは、外国人の同僚と打ち解けるコツです。

外資系に勤めている時、あるいは日本企業でグローバルに仕事をする時、外国人の同僚と良い人間関係を築けるかどうかは仕事の効率に影響します。無益な衝突を避け、打ち解けてお互いに成果を上げるにはどうしたらいいでしょうか。

コツを3つ挙げます。

1. 相手の国の良いところを見つける

母国を褒められて不愉快になる人はいません。万国共通の真理です。価値観・考え方が様々なので、多様性は時にストレスを生むこともあります。ネガティブに捉えると怒りの感情すら湧きますが、どの国にも良いところと、そうでないところがあることを思い出したいです。

外国人の同僚と初めて仕事をすることになったら、その方の出身国もしくは現在住んでいる国の良いところをネットで調べ、「褒める」ことで心理的距離が縮まります。

例えば、日本であれば「おもてなしの精神」に触れてもらえるのが嬉しいという具合です。

2. 相手の国と日本の友好関係について調べる

朝活のスピーカーから伺った話ですが、インドネシアに出張して300人の前でスピーチをする機会があったそうです。彼は事前に日本とインドネシアの関係について調べました。非常に親日で、東日本大震災に対する寄付額は1位のアメリカ、2位の台湾に続き、3位だとわかりました。

スピーチの冒頭で、東日本大震災の時に多額の寄付をして日本を助けようとしてくれた事実に触れ、深く感謝したところ、300人全員からスタンディング・オベーションを受けたそうです。

彼は最初から目論んだわけではありませんが、結果としてインドネシアオフィスで彼に気軽に声をかけてくれる人が急増し、仕事が非常にやりやすくなり本当に驚いているとのことでした。

3. 共通の話題を見つける

新しい人間関係を築く時、楽しい話題から入った方が親しくなりやすいのも万国共通です。

a) お互いの趣味に共通点は無いか、雑談から探ってみると共通のモノが見つかり盛り上がれる可能性が高いです。ジョギングでもショッピングでも、趣味の内容は何でも良いです。

b) 共通の敵を見つける

これはどういう意味かと言うと、例えば本社がアメリカにあるとします。自分は日本法人の社員で、よくオンライン会議をする相手はドイツ法人の社員です。実はお互いのストレスの原因が、アメリカ本社の特定の人物の仕事のやり方にある事は大いに考えられます。

法人の社員で、よくオンライン会議をする相手はドイツ法人の社員です。実はお互いのストレスの原因が、アメリカ本社の特定の人物の仕事のやり方にある事は大いに考えられます。

ネガティブな悪口はあまり良くありませんが、たまには共通のストレスの素を肴に話をすれば、心理的距離が縮まるでしょう。いわゆる「同志」の感覚が芽生えるからです。

勿論、このような会話をする時は相手を選ぶ必要がありますし、初回のオンライン会議で持ち出したりするのは軽率です。日本人同様に外国人が全員オープンとは限らないので、最初からは踏み込みすぎず少し様子を見た上で、お互いの共通の敵を探すのは、良好な人間関係を築く1つの方法です。

言うまでも無いですが、こういう会話を痕跡が残るEメールでやらないように、それだけは気をつけてください。メールは転送できるしBCCが使えるので危険です。

本日は外国人の同僚と効率よく仕事をするために、打ち解けた人間関係を築くコツをお届けしました。一緒に仕事をする外国人の仲間が、日本国内にいても海外にいてもスタンスを変えず、彼らの母国をリスペクトする姿勢を持って協働したいです。

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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