Global Career Guide

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ルミナを使ってキャリア相談(実例43)

元・外資系人事部長、現グローバル人材育成家の鈴木美加子です。本日は、キャリアの方向性を考えている方のご相談について、アセスメントツール「ルミナ」を使って解説します。

*この記事は本人の了承の元に書かれています。

今回の相談者・久米さんは、30歳の女性です。大学卒業後、日系の銀行でSEをやり外資系コンサルタント会社に就職して、ITコンサルタントをしていました。コロナで価値観が変わり、沖縄への移住を決めて2021年に独立。2つの事業を柱としていて、ITの業務委託と英語コーチをしています。どちらのビジネスを主軸にしていくかがご相談内容です。小学校時代にアメリカに住んだ経験があり、英語は得意です。

まず、久米さんの4つのカラーを見ましょう。

細かいことが得意な青のスコアが最も高いです。87%とは100人並んだ時に前から14番目に並んでいることを意味する大事にしたい強みです。スコアが少し下がりますが、次は結果重視の赤。結果を出すことにコミットする力の度合いを現しています。ビジョン重視の黄色は革新的・想像力豊かを含みますが、あまり得意分野ではないとわかるので、起業家としてはアイディア出しが得意な方が周囲にいてくれることを理想です。

ITの業務委託に必要な資質は、青(細かいことが得意)と赤(結果重視)です。これまでIT業務に携わってきたのは、スコアが高い青と支える赤のお蔭です。

英語コーチに必要なのは、まずは緑(人間重視)なのでもう少し細かいデータを検証した方が良さそうです。

久米さんのマンダラは以下になります。 
強みは、規律重視(ルール・プロセスを守るのが得意)、内向的、細かいことが得意(堅実)なので、IT業務は適職です。人間重視と直感重視のスコアが低いので語学コーチは適職かと言われれば、違うという結果です。起業家にとって、何をメインのビジネスにするかは致命的な分かれ道になるので、さらに詳しいデータを見ます。

24のクオリティの結果は、共感力と表現力が低いと出ています。内在する自分とは「素の自分」をさし、日常の自分とは「職場で見せている顔」、行き過ぎたときの自分は「ストレス下の自分」です。英語を教える仕事をするには、少し淡々としていて時々、言葉が足りないだろうと推察します。

ご本人に伺うと「教えることが好き」というよりは、ビジネスとして何ができるかという視点で始めた事業だそうです。自分の強みを活かせるかどうかではなく「やることが可能か」でスタートしたビジネスということです。

ITの業務委託はこれからも拡大路線で大丈夫、英語コーチの仕事はストップするか現状以上で特に増やさないという結果になりました。もし複数の事業を持ってリスクヘッジをしたいのであれば、細かいこと、ルールを守ることが得意な青を活かせる分野のビジネスを選ぶと成功するでしょう。

久米さんはモヤモヤがスッキリしたそうで良かったです。人は自分の強みを活かせる時、仕事がうまくいき幸福度も高いです。強みに早く気がついて、適職を得て花を咲かせてください。

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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