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キャリアの方向性をルミナで考える(実例12)

元・外資系人事部長、10,000人を面接したグローバル・キャリア・カウンセラーの鈴木美加子です。本日は、プロジェクト・マネジメントの仕事をしてきたけれど、適職なのかどうか自信がなくなったという方のご相談です。

*この記事はご本人の了承の元に書かれています。

相談者は29歳の男性・田端さん(仮名)で、IT業界でプロジェクト・マネジメントの仕事をしています。30歳を前に初めての転職をしたいと思っていて、転職しやすいプロジェクト・マネジメントの仕事を探すつもりだったのですが、せっかくの機会なので適性を見直してみることにしたそうです。理由は、「IT業界は時代の花形で、進化し続ける世界に身を置くことを楽しいとずっと思ってきたけれど、この頃、自分が本当にやりたい仕事なのか迷うようになった」からです。

まず、田端さんのマンダラを見てみます。外交的・結果重視・堅実(データ重視)・人間重視のスコアが高いことがわかります。
プロジェクト・マネジメントが天職である理想的組み合わせは、結果重視・規律重視・堅実(データ重視)のスコアが高いものです。
田端さんの規律重視、つまりルール・フレームワーク・プロセスを守りたい傾向はあまり高くないので、プロジェクト・マネジメントは「出来ます」が、非常に向いているかと聞かれれば、NOということになります。プロジェクトの納期に向けて一つ一つのステップが全て決まっていて、きちっと守らないといけないことを少し窮屈に感じ、それが違和感の原因にもなっているようです。

それでは、この転職を機にどのような方向転換が好ましいかを見ていきます。
田端さんの大きな特徴は、「結果重視」と「人間重視」という一見相反する資質が両立していることです。
結果重視と人間重視の特徴は以下になります。
「結果重視」= 精神的にタフ、競争心が高い、論理的、主導力が高い
「人間重視」= 親密、受容力・共感力が高い、協調的

この2つの特徴を併せ持つ方の適職は、いくつか考えられます。

1. セールス

但し、「人間重視」の要素が強い商材を選んだ方がうまくいきます。環境ビジネス、エコ商品、教材、研修などです。例えば、金融商品や不動産などはやめた方がいいです。田端さんは、以前からセールスに向いているのではと自分でも思っていましたし、同僚にも同じことを言われているそうです。

2. セールス・トレーナー

まずはセールスとして自分の経験値を高め、その延長で人を育てる側に回るというキャリアも考えられます。田端さんは、後輩社員の面倒を見ることが好きで、彼らから慕われてもいるので、育成には向いていると思いますとのことでした。

3. コーチングのコーチ

クライアントの目的を叶えるために、共感力・受容力を発揮して、上手に励ましたりお尻を叩いたりして、結果を出す仕事も向いています。周囲にコーチの方がおられず、なんとなくピンと来ないということで、この選択肢については考慮しない方向になりました。

3択から、まずはセールスへの転向を目指すことになりました。年齢的に若いので、外部での大きなキャリアチャンジも可能ですが、より早いのは社内で異動させてもらい経験値を積むことです。その方向で相談に乗ってもらえそうな人が必要で、田端さんの場合はセールスのマネジメントに自分に目をかけてくれている方がいるということだったので、まずはその方に相談することになりました。

堅実(データ重視)のスコアが高い方なので、マンダラ以外にも8つのアスペクト、24のクオリティなど40ページに渡るデータを見ながらのブリーフィングに、「納得してスッキリした」と言っていただけました。キャリアの方向性に迷ったら、ルミナスパークのようなアセスメントツールを受けた方が、正確で早く迷う時間を省けるでしょう。

秋の転職シーズン真っ盛り、応援しています!

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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