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オンライン英語面接での注意点

元・外資系人事部長、現グローバル人材育成家の鈴木美加子です。

今回のテーマは、英語での面接を受ける時の注意点です。英語での模擬面接をする中で比較的多く見受けられる、気をつけたいポイントをシェアします。

1. 結論を先に

英語は非常にロジカルな言語です。最初に結論が来て、それをサポートする根拠もしくは理由が3つほど続き、最後にもう一度結論を述べるのが鉄板のフレームワークです。もちろんこのフレームワークの通りにいかない場合もありますが、結論が先に来る事は常に同じです。

面接官に質問をされたら、まず結論を伝えましょう。

(例)
面接官:
“Why would you like to apply for this position?”
  (志望動機を教えてください)

候補者(良くない例):
”I’ve been working for the same company for seven years. I would like to become a manager to gain experiences, but I don’t know how long it takes for me to be promoted to a manager.”
(今の会社に7年勤めています。経験を積むためにマネージャーになりたいのですが、昇進されるまでどのくらいかかるのかわからない状態です。)

候補者(良い例):
”Because I would like to experience a managerial position.  It may take a while for me to get promoted to manager with my current employer as the company is seniority-based. I’ve been working for the same company for seven years.”
(マネージャー職につきたいからです。現在の勤務先は年功序列なので、あとどのくらいで昇進できるのかがわかりません。私は同じ会社にもう7年勤めています。)

前出の良くない例では、理由から入っているので結論が最後まで聞かないとわかりません。英語でのコミュニケーションは結論が先で理由・根拠はあとです。

2. 質問に対する返事は短めに

質問をされた時に、詳細まで話したくなる気持ちを理解はできます。ただあまりに話が長いと、聞いている面接官は最初の頃に言われたことを思い出せなくなってしまいます。また話の組み立て方によっては「この人あんまり優秀じゃないのかな?」と言う疑問を持ってしまいます。英語での面接で話が長すぎるのは評価を下げます。質問されたときの返答は短めに答えましょう。面接官がさらに聞きたいと思ったら、追加の深堀り質問をしてくれますのでそれを待ってください。

3. 英文法を気にしなくて大丈夫

面接はフォーマルな場なので、きちんとした英語を話さないといけないと思い込んでいる候補者も多いです。

確かに英語は流暢な方が理想ではありますが、あくまでも英語はコミュニケーションのツールなので、面接の場で「あっ、今文法をちょっと間違えたかも」と気がついても、言い直す必要は全くありません。むしろ会話が途切れることなく、スムーズにしゃべり続けられた方がポイントは高いので気にしないで、流れていく英語はそのままにして話し続けましょう。

4. 言葉に詰まった時に上を見上げない

コロナで、オンライン面接が主流の現在に当てはまる項目です。言うことに困ったり英語が出て来ない時、人はコミュニケーションをとっている相手から視線をそらしたくなるものです。

対面で面接しているときには視線を少し外せばそれで良いのですが、オンライン面接の場合は自分の顔が画面にかなり大きくアップになります。何を話すか考えるために、相手が大きく映っている画面からつい視線をはずすために、上を向いてしまう候補者が多く動作が非常に目立ちます。

1回なら構いませんが、考えるたびに上を向いていると、面接官から見て落ち着きがないように見えます。相手の目を見ながら考えるのが苦手な方は、多少視線を外すぐらいしておきましょう。


今回は、英語でのオンライン面接で気をつけたいポイントについて解説しました。

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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