Global Career Guide

キービジュアル キービジュアル

英語慣れしているように見せるジェスチャー

元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

英語人は、自然に効果的にプレゼンでジェスチャーを使います。重要ポイントを強調したい時や、聴衆の注意を引きたいときなどタイミングも考えて上手に使えるように教育されています。今日は具体例を挙げますが、いくつご存じでしょうか?

日本は目立たないことを良しとする文化なので、いきなりジェスチャーをしろと言われてもなかなか自然にはできません。時々、英語プレゼンの本番でいきなりジェスチャーを試しているのかなと感じられる、ぎこちない身振り手振りを目にすることがありますが、これはいただけません。ジェスチャーは前もって練習しておかないと、緊張するかもしれない本番ではなおのことガチガチに堅くなってしまいます。コツは、心理的なハードルの低い、易しいものから少しづつ取り入れることでしょう。

1. 数字の数え方

日本式でももちろん良いのですが、英語慣れしているという印象を与えたかったら、1から5までの数え方を変えましょう。

英語のプレゼンでは、最初に結論を話しそのあとで理由や根拠を3つ挙げることが多いと思います。この時、Firstly(まず初めに) と言いながら、左端のジェスチャーができると英語慣れしている人という印象が高くなります。Secondly(2番めに)と言いながら、親指と人差し指を立てるというわけです。Thirdly(になると、練習しないと中指が綺麗に上がらないです。ほとんどの場合は、1から3で間に合うので、4の薬指が容易に上がらないのは気にしなくて大丈夫です。もしくは、4は、日本式でも全く構いません。今まで慣れている数え方を変えるのは咄嗟には出来ませんので、いざという時のために練習しておいてください。くれぐれも中指だけを立てないように気をつけてください。Four Letter Wordを意味して、大喧嘩に発展する可能性ありの危険なサインです。

2. 人差指を立てて数字の「1」

数字つながりで、人差指を一本だけ立てると「質問があります」という意味になります。プレゼンのQ&Aの時、日本人は広げた手を上げることが多いですね。英語人はこの人差指だけを上げる、もしくは「質問はありませんか?」と言われた途端に、何もあげないで積極的に自分から話し出すことが普通です。特に意味もなくプレゼン途中でこのような仕草が出ると、プレゼンターが質問があるのかと勘違いして、「何かご質問ですか?」と言われてしまいますのでタイミングには注意しましょう。

3. Thumbs up

Great(素晴らしい)、Yes!!(まさしくその通り)、You are right.(おっしゃる通りです) などの場合に使います。日本語にはない仕草なので、慣れるまでは「そうだった」と考えて出すことになり、1秒くらいのズレが生じるかもしれません。慣れるとタイムリーに出せるようになりますので、気後れしないで試してください。

4. 片手を持ち上げる

片手を持ち上げることにより、聴衆全体に話しかけているイメージになりますし、レーザーポインターを持っていなければ両方空いてしまう手の置き場に困らないで済む、便利なジェスチャーです。ずっと上げている必要はもちろんありません。強調したいポイントや、まとめたいタイミングで用いると効果的です。

ジェスチャーを使い始める時に気をつけたいのは、照れずに、少しオーバーなくらいを心がけて練習することです。ジェスチャーは日本語の奥ゆかしいコミュニケーションには、ほとんど存在しないので、せっかくトライしているのに動作が小さすぎてインパクトが無いのでは残念です。使うと決めたら、日本人としてはオーバーなくらいにやってみましょう。英語人から見たら、丁度良いくらいに仕上がっているはずです。

5. NGジェスチャー : OKサイン

日本では当たり前のOKサイン、Yes(そうです)という状況で思わず自然に出てしまいそうですが、このジェスチャーはグローバル・スタンダードではなく、英語人相手には通用しません。それどころか、幾つかの国では、女性を蔑視するサインなので使わないよう気をつけて下さい。

6. NGジェスチャー : 両手を交差させる「バツ」

日本では当たり前に使われて、「ダメ」「NO」を意味しますがが、こちらも海外では通用せず相手が混乱するだけのジェスチャーになります。この場合は、頭を左右に振って「NO」とハッキリ意思表示すことになります。

使いたいジェスチャー、英語では使ってはいけないジェスチャー、おわかりいただけたでしょうか? 今日からシーンに合わせて積極的に試してみてください。

■7日間無料メールセミナーご登録はこちらから

鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

カテゴリー一覧