Global Career Guide
元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。
先週、3本の企業研修を行い「文化の差」についてつくづく感じたことをブログにまとめたいと思います。
3本の研修の最初は、日系・大企業に入社した、日本語が話せない外国人向け、入社オリエンテーション。日系2世が二人いました。
ふたつめは外資系でのグローバル研修です。参加者は主に日本人ですが、一人、イギリスで育ったハーフでかなり日本語が話せる人もいます。
みっつめ、外資系で今年4月に入社した新卒向けの配置前研修。一人、日本語レベルがまだまだのフランス人がいます。
一言で言うと、ある人の態度・行動を決めるのは人種ではなく、「どの文化」で育ったか、その一点に尽きますね。
3つの研修を通して「アサーティブネス」について感じたことは、
1. 間違えることが気になる日本人 vs ならない外国人
演習をやっているときの声の大きさが全然違いました。
日本人、もしくは日本人化しようとしている外国人、ひそひそのエクササイズ。
他のペアに聞かれたくない、私に聞かれたくない。まだディスカッションしている最中で、結論じゃないからでしょうか??
外国人新卒軍団、うるさい(笑)
他のペアに筒抜けだと思うし、私にも聞こえますが全く気にならないのでしょう。
2. 質問しない日本人 vs ダイレクトに聞く外国人
質問ありますか?と聞いても、まぁないのが日本人でしょうね(笑)
ハーフのイギリス人は、わりと積極的に質問しますが、言葉遣い・態度がものすごく丁寧で、「この人、マインドは日本人なんだ」と毎週感じます。フランス人は日本語にかなりハンディがありますが、質問はするんです。
そして、「日本語がわかりにくくてすみません」と決して言いません。
日本人がこのくらいの英語だったら、「私の英語わかりにくくてすみません」とまず出てしまうだろうと思います。
質問ありますか?と聞いてないのに、私が話終わった途端に、「ちょっと聞いてもいいですか?」と、ダイレクトにどんどん聞くのが外国人。
このコントラストに、文化の差を強烈に感じました。
「ロジカル思考」について感じたことは、
長くてわかりにくい日本人 vs 端的でどんな場合もロジカルな外国人
日本人の全員がではないのですが、込み入ったことを説明する時に、同じようなことをぐるぐる話していたり、ロジカルでなくてわかりにくい方、結構います。
英語を話す外国人、例外なくロジカルです。(もちろん、ロジカルでない外国人もいると思いますが、イコール地頭がよくないのだと思うので、最大手の日本企業が採用するわけないですね。)
日本語にハンディある、イギリス人ハーフ、フランス人、ロジカルです!
ときどき、日本語の使い方や単語に困ったりするけれど、聞いていると論旨はロジカルなんです。
彼らの母国語である英語・フランス語がそれぞれにロジカルだからだろうと思います。
「レディファースト」について目の当たりにしたことは、
母国でレディファースト当たり前な場合、もう習慣になっているので「しない」ができないですね。
外資で、日本人女性がイギリス人ハーフに入室するとき、先に彼が入れるように譲ろうとしたのですが、彼の顔に「え?」が現れ、足が前に出ませんでした。
彼の中では、レディファーストをするのが当たり前で、しなくていい国で突然反対のことを求められても、体が動かない様子でした。
習慣の恐ろしさを目の当たりにして、あの瞬間をビデオに収めたかったとつくづく思った私です。
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グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役
日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師
NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)
強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。