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キャリアの方向性をルミナで考える(実例32)

元・外資系人事部長、現グローバル人材育成家の鈴木美加子です。本日は、キャリアの方向性を考えている方のご相談についてアセスメント・ツール「ルミナ」を使って解説します。

*この記事は本人の了承の元に書かれています。

本日の相談者は、日本企業でマーケティング部に所属する26歳の女性・松井さん(仮名)です。就活の時に、コンサルティング会社に就職したかったのですがうまくいかず、ご縁あった現在の会社に勤めました。4年経った今も、コンサルタントという仕事に惹かれ、チャレンジしたいと思っています。具体的に転職活動を始める前に、そもそも本当に適性はあるのかどうかを確認したいというご相談です。

まず松井さんの強みを見てみましょう。彼女の強みは、結果重視・堅実(細かいことが得意)・ビジョン重視です。あまり持っていない資質は、外向的と人間重視です。

ご相談者がコンサルタント志望の場合、生まれながらに持っているかどうかを確認したい資質が3つあります。1つめは論理的(赤の領域)、2つめは概念的(黄色の領域)、3つめに根拠重視(青の領域)です。

彼女の24のクオリティ(さらに細かいデータ)を見ると、論理的のスコア91、概念的のスコア84、根拠重視のデータ72(ただし職場で)と全て高いレベルです。数値は100人並んだ時に前から何番めにいるかを現し、数値が高いほど自分より前にいる人は少ない、つまり「ある資質」を高いレベルで持っていることになります。彼女の場合は、コンサルタントに必須の資質を全て持ち合わせていることがわかったので、安心したようでした。

1点気になるのは、松井さんは内向性の高い方で、表現力のスコアがかなり低いことです。入社したてのアナリストの時は、正確にデータを分析し素晴らしい資料を作成できれば、自分はサポートに回っていることで優秀なコンサルタントと言えます。しかし、ポジションが上がって、自分自身がクライアントの前でプレゼンをする番になると、人前で話すのが苦手なことは本人の弱いところになるかもしれません。この点を松井さんに確認したところ、ここ2年ほど英語のサークルに所属して、人前で話す練習と英語の勉強の両方をしているそうです。少しずつではあるけれど、不得意エリアから抜け出そうとしている努力もあり、コンサルタントへの転職を進めることになりました。

若く選択肢がたくさんあるうちに、自分がやりたいと思ったことをやった方が後悔のない人生になります。松井さんのケースは、基本的に適職であると確認できたので、あとは迷いなく転職活動をスタートするのみですね。応援しています!

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEの人事でキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレー、イートンのアジア・パシフィック本部などを経て、日本DHLの人事本部長に就任。1万人を面接した自身の転職経験と英語や異文化と格闘した体験を元に、外資への転職を希望する方・外資でキャリア・アップしたい方を全力でサポート。
英検1級、TOEIC960点。iU情報経営イノベーション大学・客員教授。ルミナスパーク・リーダー認定講師、STAR面接技法・認定講師、ホフステード異文化モデル公認講師

NY生まれでオーストラリア居住経験あり。映画とコーヒーが大好き。
著書「やっぱり外資系がいい人のAtoZ」(青春出版社)
「英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業出版社)

株式会社AT Globe

強みを活かし個の力を最大限に発揮できるグローバル人材を、一人でも増やすことで母国の発展に寄与することをミッションとする。 企業向けには異文化理解・海外赴任前研修を、個人向けには外資への転職サポートを提供。

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